鉄道
「総半島の中ほど、外房の海沿いにある大原から、内陸部の上総中野まで26.8㎞を結ぶいすみ鉄道には、国鉄時代の1960年代に製造された古いディーゼル車両が走っています。観光客向けの急行列車として走るそのレトロな車両は、10年ほど前にJRで廃車になった車…
京都盆地の西のはずれ、景勝地として知られる嵐山から、美しい渓谷に沿って走るトロッコ列車が出ています。嵯峨野観光鉄道というその路線は、四季折々の美しい景色を楽しめることで観光客の人気を集めており、特に新緑や紅葉の時期には大変な賑わいを見せる…
バンコクの中央駅とも言えるタイ国鉄のフワランポーン駅は、ずらりと並んだ行き止まり式のホームとそれを覆う高いアーチ型の屋根が独特の雰囲気を醸し出す、旅情あふれる魅力的なターミナル駅です。この駅からはタイ国内各地やマレーシアへの国際列車が発着…
バンコクの南西70㎞ほどのところにあるメークローン駅の近くには、線路上に広がる市場があります。この線路は列車の本数は少ないながらも現役の路線で、列車が近づいてくると市場は支障する部分だけがあっという間に折りたたまれ、列車が通過するとふたたび…
一口にモノレールといっても2つの方式があり、軌道にまたがって走る跨座式(こざしき)と、軌道からぶら下がって走る懸垂式(けんすいしき)とに分類されます。2022年現在、日本では9つの事業者がモノレール(スカイレールを含む)を運行していますが、その…
石川県金沢市周辺に路線を持つ北陸鉄道という私鉄があります。かつては国鉄北陸本線の駅から近郊の町や山中温泉、粟津温泉、片山津温泉などの温泉地を結ぶ多くの路線を有していましたが、多くの路線は昭和40年代ごろから順次廃止となり、2022年現在は金沢市…
JR九州には、他の地域とは一味違ったデザインの列車がたくさん走っています。特に「D&S列車(デザイン&ストーリー列車)」と呼ばれる観光用の列車は、魅力的なデザインと、沿線地域に伝わる歴史や伝説などのストーリーを楽しむ、乗ること自体が忘れられな…
ベトナムの首都ハノイにあるハノイ駅は、ベトナム南部の大都市ホーチミンへ向かう列車や、北に向かった中国国境の町への列車、また、ベトナム北部最大の港湾都市ハイフォンへ向かう列車などが乗り入れるターミナル駅です。2012年にハノイを訪れた際、街をぶ…
イタリアとスイスの国境に連なるアルプス山脈は、その険しさゆえに交通の難所となっていますが、イタリアとスイスを結ぶ鉄道の幹線は、この山々の下を長いトンネルで抜けて行きます。イタリアのミラノとスイスのベルン方面、あるいはローザンヌやジュネーヴ…
JR常磐線各駅停車の馬橋(まばし)から流山までを結ぶ流鉄(りゅうてつ)流山線という路線があります。馬橋から流山まで起終点を含み全6駅、わずか5.7㎞の短い路線を2両編成の電車が行き来するミニ鉄道ですが、1916年(大正5年)開業という100年以上の歴史を…
西武鉄道は東京、埼玉の西部に路線を延ばす大手私鉄です。一番のメイン路線である池袋線は池袋を起点に所沢、飯能などを経由し、西武秩父線へとつながって西武秩父までを結んでいます。飯能から先は奥武蔵の山の中を走る区間となり、各駅からさまざまなハイ…
東京の西部、立川から拝島、青梅、御嶽などを経由して奥多摩まで37.2㎞を結ぶJR青梅線は、途中の青梅あたりまでは郊外の住宅地の中を走りますが、その先は多摩川の渓谷に沿って走る山岳路線となり、車窓には緑いっぱいの風景が広がります。この青梅線沿線は…
群馬県の八ッ場ダムの近くに、廃線跡の線路を走る自転車型トロッコ、レールバイクが楽しめる施設があります。「アガッタン」という名のこの施設は、2022年6月現在関東では唯一のレールバイクに乗れる施設であり、風光明媚な景色の中で、線路の上をサイクリン…
千葉県の東端に位置する銚子は、広大な関東平野を流れてきた利根川の河口に開け、日本3大漁港のひとつに数えられ水揚げ量日本一の銚子漁港や、醤油醸造などで知られる港町です。日本でいちばん早く初日の出が拝めるという犬吠埼や、日本の渚100選にも選ばれ…
茨城県の石岡と鉾田の間、27.2㎞を結ぶ鹿島鉄道というローカル線がありました。2007年3月31日をもって営業を終了し、翌4月1日に廃止となったこの路線は、田畑や水田、雑木林など、のどかな風景の中を走りますが、霞ヶ浦やその向こうの筑波山を眺めることがで…
有名な東村山音頭にも歌われている多摩湖は、東京の西部、東大和市に広がる人造の湖です。このあたりの丘陵地帯は「となりのトトロ」の舞台とも言われる狭山丘陵で、都心から30㎞ほどの距離ながら里山の風景、武蔵野の面影が残り、都会から気軽に訪れて自然…
秋田県の東能代と青森県の川部を結ぶ147.2㎞のJR東日本のローカル線、五能線は、日本海の海岸線に沿って走り、迫力ある海の眺めが楽しめる路線として人気があります。そんな五能線には「リゾートしらかみ」という観光列車も走っていて、大きな窓とゆったりと…
長野県北部にある五色温泉は、天候や気温によってお湯の色が変わるといわれていて、風格のある木造の内湯や、雪景色を満喫できる開放的な露天風呂の風情もたいへん魅力的な温泉です。ここへのアクセスは、長野電鉄の須坂駅からバスとなりますが、その須坂か…
北イタリアのティラノから国境を越えてスイスに入り、アルプスの山岳リゾートとして有名なサンモリッツまで、ベルニナ線という路線があります。ここにはベルニナ急行と呼ばれる観光列車が走っており、また、サンモリッツからマッターホルンの麓にあるツェル…
富士山麓は四季を通して人気を集める人気の観光地です。富士山や富士五湖といった自然もさることながら、絶叫マシンで知られる遊園地、富士急ハイランドもまた富士山麓の有名な観光スポットで、アトラクションだけではなく、冬季にはスケートリンクが開設さ…
新潟県の栃尾又温泉は魚沼市の山懐にひっそりと湧く温泉で、約36度と体温と同じくらいの温度のぬるい湯に1時間以上もじっくりと浸かる長湯が、古くから伝わるこの温泉の入浴方法だそうです。霊験あらたかな湯は子宝の湯としても知られ、温泉地にある薬師堂は…
誰からも愛される名曲「津軽海峡冬景色」は、旅の情緒を感じさせてくれる素晴らしい曲だと思いますが、ここに歌われる「上野発の夜行列車」は1990年代から2000年代にかけてどんどん数を減らしてゆき、東北方面に向かう毎日運転の定期夜行列車は、2013年末の…
子供と一緒に山登りに行きたいと思っていました。4歳児の登山デビューと考えると、安全に整備されたコースがあり、歩く距離も短く、下山の時間的余裕と体力に不安もあるのでケーブルカーやロープウェイで降りられるほうがベター、でも山登りの達成感や楽しさ…
北海道から九州までに路線網を広げるJR線には、さまざまな種類の列車が走っています。新幹線や特急など、帰省や旅行で目的地まで移動するために利用する列車だけでなく、寝ている間に目的地まで連れて行ってくれる寝台列車、歴史を感じ、音や風のライブ感が…
JR四国のアンパンマン列車の1つ、ゆうゆうアンパンマンカーは、アンパンマンのキャラクターたちが一面に描かれた車内にプレイルームを備え、特急列車の車内なのに思い切りはしゃいで遊ぶことができるという、元気いっぱいの小さな子供にとっては最高に楽し…
夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台、愛媛県の松山市には「いよてつ」の愛称で知られる伊予鉄道という私鉄があり、松山市駅を中心に3方向に向かう郊外電車と、松山市内の路面電車を運行しています。「坊っちゃん」で描かれている「マッチ箱のような汽車」と…
列車に乗って、車窓の美しい景色を楽しみながら、おいしい食事に舌鼓を打つ。そんなグルメな観光列車が人気のようで、いまや日本各地でそれぞれの土地の特徴を生かし、趣向を凝らしたたグルメ列車が多く運転されています。中でも、愛媛県の松山から伊予大洲…
1988年4月10日に供用開始された瀬戸大橋は、3本ある本州四国連絡橋の中でも唯一鉄道が走ることができる橋で、JR四国の瀬戸大橋線(正式名称は本四備讃線)は本州と四国各地を繋ぐ鉄道の大動脈として、観光やビジネス、そして貨物輸送に不可欠なものとなって…
ボーイング787型機(B787)が商業運航デビューしたのは2011年10月26日、ANAの成田ー香港間でのチャーター便でのこと。その後、2011年11月1日から、やはりANAの手によって羽田ー広島、羽田ー岡山の2路線で、世界で初めての定期便として運航が始められました。…
いまはもう引退した「絶景!土讃線秘境トロッコ」号に乗って、名勝大歩危小歩危の渓谷美と、山奥にあるスイッチバック式の坪尻駅の秘境駅っぷりを楽しんだ2016年10月の旅。 前夜に宿泊した宿ではケーブルカーに乗って温泉に入り、夜にはボンネットバスに乗っ…