ドバイ滞在中にとれた1日半のオフ、金曜は夕暮れのアブラ乗船、オールドスーク散歩を楽しみましたが、アブラの船旅があまりに楽しすぎたので、まる1日時間が取れる翌土曜日も船旅を楽しむことに決定。港のターミナルの航路図を見ると、残念ながらクリークを一周する航路はありませんが、何本かの航路を乗り継げばクリークの4分の3くらいは辿れそうです。さらに外海を走るフェリーを組み合わせれば、水の上からドバイのさまざまな表情を眺められるのではないかと思います。 港の案内所に行くと折り畳み式の紙の案内図がもらえ、それには運航間隔などの情報も載っていたので、ホテルでじっくり眺めてプランを練ることにしました。スマホでweb を見ながらだと、あっちのページを開いたり、こっちのページに戻ったりと操作が面倒ですが、全体像を眺めつつ裏返してそれぞれの航路の情報をすぐにみられる紙の案内図は重宝します。特に便数が少ない航路があればそれを中心に全体の予定を作らねばなりませんが、1日3往復しかないAl Ghubaiba から Dubai Marina のフェリー路線と、同じく1日3往復のAlwajeha Al MaeyahからAl Jaddafの路線の時刻から、必然的にプランが決定しました。
- アブラを乗り継ぎドバイクリークを辿る
- リゾートホテルに高層ビル ドバイらしい海の景色を見るならドバイフェリー
- 中継ぎのドバイメトロ
- 人工の運河からクリークの自然を感じるエリアへ
- 夜のブルジュハリファで噴水ショーを見ながらのハンバーガーディナー
アブラを乗り継ぎドバイクリークを辿る
明けて翌日、旧市街のAl Seefという船着き場からドバイ一周水上観光をスタート。ここからCR6、CR3、CR2、CR4と乗り継いでドバイクリークをジグザクに海のほうへ向かい、Al Ghubaiba を13:00 に出る Dubai Marina 行きのフェリーに乗るというのが今日のプランです。
Al Seef からAl Ghubaiba までのアブラの細かな出航時間は案内図には記載されていませんが、どの航路もおおよそ15分~30分おきに運航されているようなので、11:00 にAl Seef を出れば大丈夫だろうという目論見でホテルを出発。ホテルからAl Seef までは歩いて30分ほど、ちょうど11時頃に到着すると幸いなことにすぐに出航する便があったので急いでチケットを購入し乗船しました。
Alseef => Baniyas / CR6
CR6系統 に使われているのは昨日乗ったアブラとは違って近代的な、20人乗りのボートでした。 Baniyasまでの運賃はAED2。
Al Seef の桟橋に停泊するCR6系統のアブラ。
Al Seef 桟橋から右を見ると近代的でスタイリッシュな建物が並んでいます。
振り返って左を見ればトラディショナルな感じの建物。
どうやらこのAl Seef は、クリークに沿って過去と未来の街並みが並ぶ、絶好のお散歩スポットのよう。もう少し早くホテルを出て、ここでの散歩時間を取るべきだったと後悔しました。乗るアブラを1便遅らせることも頭をよぎりましたが、もう出航時間が目前に迫っていますし、この先の乗り継ぎや乗船時間が予想外にかかってAl Ghubaiba 13:00発の船に乗れなくなってしまっては今日のプランも破綻してしまうので、少しでも早く先に進んでおきたいところ、ここは涙を飲んで先を目指すことにします。
ロレックスのツインタワーが印象的な対岸の風景。空にはドバイ国際空港を飛び立った飛行機が。空港はクリークから近く、クリークにいると離着陸する飛行機を目にする機会が多いです。
CR6系統の目的地Baniyasの船着き場は、Al Seef からまっすぐ対岸に渡ったところにあり、あっという間に到着しました。乗ってきたボートが折り返しAl Seef に向けて戻っていきますが、お客さんは誰もいません。Al Seef の街並みの向こうに、額縁を模した展望台ドバイフレームと、その右にうっすら、世界一の高層ビル、ブルジュハリファが見えます。
Baniyas ==> Dubai Old Souq / CR3
Baniyas で20分ほど待ち、第2ランナー CR3系統のアブラに乗船。
さきほどと同じタイプの20人乗りアブラで、運賃はAED2.
左側には先ほども見えたAl Seefの古い街並み、右側はRolexのツインタワーを始めとするビル群。
やはり左側の古い街並みに心惹かれます。次にドバイに来るときは、ぜひここをゆっくり歩いてみたい。
すれ違ったこの船は漁船でしょうか。ビルが立ち並んでいた右岸も背の低い建物になり、水面を滑るトラディショナルなアブラの姿も目にするようになりました。
Baniyasから10分ほどで目的地のDubai Old Souq に到着。昨日の夜も来たところですが、昼間の景色はイメージがぜんぜん違いました。
Dubai Old Souq==> Al Sabkha ==> Dubai Old Souq / CR2
Dubai Old Souq から乗ったCR2系統は木造の古いタイプのアブラで、運賃はAED1。
CR1とCR2 の2系統が古いアブラが使われている系統で、運賃もAED1と安く設定されているようです。
水面を縦横無尽に走る木造アブラはドバイの庶民的な日常風景。
外向きの座席なので自分の足のつま先のすぐ向こうに水面があり、スピードが上がってくると初めは少し怖くも感じますがすぐ慣れます。木造アブラは近代的アブラより解放感と爽快感が段違いで、本当に乗っていて楽しい乗り物だと思います。
到着したAl Sabkha からはCR4系統のアブラに乗れば、次に乗るドバイフェリーが出発するAl Ghubaihbaに行くことができます。案内所でCR4の乗り場はどこか尋ねると、CR4は運航していない、とのこと。今日だけ運休なのか、それとも廃止されたのかと聞いてみると、一瞬間があって、廃止された、との回答でしたが、回答までの一瞬の間が情報の信憑性に少々の疑問を感じさせたものの、とにかく今乗れないということには変わりがないので、いま乗ってきたCR2のアブラでDubai Old Souq に戻ることにしました。
ドバイ国際空港を離陸した飛行機が飛んで行きます。さすが世界を代表するハブ空港、結構な頻度で飛行機を見かけますが、肉眼でも尾翼のマークが判別できるほど近いところを飛んでいるので、飛行機からも旧市街とクリークの景色がよく見えることでしょう。
Dubai Old Souq に着いたのは12時を少し過ぎた頃。ここからAl Ghubaiba までは歩いて10分とかからない距離なので、13時発のフェリーには余裕で間に合いそうです。
リゾートホテルに高層ビル ドバイらしい海の景色を見るならドバイフェリー
Al Ghubaiba Ferry Station ===> Dubai Marina Mall Ferry Station (FR1)
Al GhubaibaからはドバイフェリーでDubai Marina Mallへ。このルートは所要1時間40分、AED50(シルバークラス)or AED70(ゴールドクラス)で11:00、13:00、18:30の1日3便の運航ですので、今から乗る11:00発が本日の初便ということになります。
Al Gubaiba から海寄りの岸辺は、きれいに整備された散歩道が続いていました。
チケット売場でマリーナまでのシルバークラスのチケットを買いゲートで待っていると、出発時刻が近くなり改札が始まり乗船開始です。このフェリーターミナルからはマリーナ行きのほかにドバイの隣の首長国であるシャルジャにある水族館行きのフェリーも出ていて、こちらはマリーナ行きよりも頻度が高く、金曜以外は朝晩が30分間隔、日中9:00-16:00 が90分間隔の運航とのこと。9:00-16:00 は7時間で、90分で割れないところが気になりますが、ともあれ、シャルジャまでは35分ほどの船旅だそうです。
ドバイフェリーはエアコン、トイレ付きの旅客専用船で、後部にはオープンデッキがあり風を浴びることもできるようになっていました。
霞の向こうにブルジュハリファ
Al Ghubaiba を出航すると岸辺の茶色い古そうな建物群を見ながら海を目指してクリークを進んで行きます。このあたりはアル・シンダガというドバイの歴史地区の1つで、地図を見ると歴史博物館や香水博物館、ラクダ博物館など、小さな博物館や美術館などが並ぶスポットのようです。建物は古そうなデザインですが汚れもなくきれいな状態に見えるのでもしかすると古いデザインで新しく建てられたものかもしれませんが、時代を感じさせる魅力的な街並みに、ゆっくり散歩してみたいという気持ちになります。
アル・シンダガの街並みが終わるとクレーンが立ち並び開発が進められているエリアを抜けて外海に出ます。しばらく走ると、霞の向こうに高層ビル群と周囲のビルの倍以上の高さにそびえるブルジュハリファが見えてきました。ブルジュハリファは高さ828m、言わずと知れた世界一の高層ビルですが、遠目に見てもその抜きんでた桁違いの高さには驚かされます。
Al Ghubaiba からおよそ50分ほどでこの系統のフェリーの唯一の寄港地、Dubai Canal の船着き場に到着します。ここは人工の運河であるDubai Canalが海に出るポイントで、Canalを通ってくるWater Bus DC1系統との乗り換えができます。ちょうど 13:55 に到着するDC1系統がありましたが、あいにく今日はこちらに乗り換えてくるお客さんはいないようでした。
Dubai Canal から再び海に出てDubai Marina を目指します。ここまでは比較的見どころの少ない船窓風景でしたが、地図を見るとここから先はドバイらしいの海辺の眺めが広がりそうで楽しみです。
個性的な建築の有名リゾートホテルを海上から
しばらくするとまず見えてきたのが、アラブの伝統的な船である「ダウ船」の帆を模した形のホテル、ブルジュ・アル・アラブ。船の帆がモチーフなだけあって、海から眺めた景色にとても映えます。船が進むにつれて見える角度が変わり、同じビルでありながらいろいろな表情が見られます。
ブルジュ・アル・アラブを過ぎると、海岸線から海に突き出た人工島、パームジュメイラに沿って沖合に針路をとるので、左舷に見えていたブルジュ・アル・アラブが後方に過ぎ去ります。
そして見えてきた、きっと豪華なホテルになるのであろう建設中の建物。それを過ぎると、古代文明アトランティスをテーマにしたホテル、アトランティス・ザ・パーム。
そしてホテルとかレジデンスとか(と思われる)、パームジュメイラのオーシャンビューの一等地に経つ建物の数々。
ドバイマリーナは摩天楼に抱かれて
パームジュメイラに沿ってぐるりと回ると、前方に高層ビル群が見えてきました。
徐々にそのビル群が近づいてくると、その手前に何やら大きな輪っかが。これはまだゴンドラもついていない建設中の観覧車で、世界一の高さになるそう。船はスピードを落として圧倒的な存在感の摩天楼に近づいていきます。マリーナというのでヨットハーバーのようなところを想像していましたが、どうやらこの高層ビルが建ち並ぶエリアがドバイマリーナのようです。
ビルの谷間の運河をスピードを落としてしずしずと進み、船は終点のDubai Maina Station に到着しました。この船は折り返し15時発のAl Ghubaiba行きになりますが到着したのは14時50分ごろ。乗客を入れ替え、あわただしく折り返して行きました。
それにしても、あたりはものすごい高層ビル群で、まさにビルの谷間という言葉がぴったりの場所です。
フェリーを降りて運河を見ていると、・・・!? 運河の上を人が飛んで行きました。
よく見れば運河の上にワイヤーが渡されており、ビルの中腹からジップラインで滑走できるようになっているようです。高層ビルに囲まれた運河の上を滑り下りるとは面白そう!時間があればやってみたかった・・・。
少し歩くと、クルーザーの停泊する、マリーナという名前からイメージするマリーナらしいところが。
中継ぎのドバイメトロ
近代的なビルをバックに走る5両編成のメトロはドバイの発展を象徴する風景のひとつだと思います。この車両は日本の近畿車輛で製造されたもので、日本人としては異国で活躍する同郷の同士にエールを送りたくなります。
マリーナからDMCCまでは徒歩10分少々で着きましたが、午後の暑い日差しの中を歩いたことに加え、フェリーでは景色の移り変わりが楽しくて後半はほぼデッキで立ちっぱなしだったことが影響してか、駅に着いたときには疲労を感じるようになっていました。やってきた電車に乗り込み、冷房の効いた快適な車内で窓の外の景色を眺めているとこのまま降りたくなくなってきましたが、目的のBusiness Bay に着くと何とか重い腰を上げることができました。
Business Bay の駅から目指すのは Sheikh Zayed Road という船着き場。メトロに沿って広い道路を歩きます。少し進むと道路沿いのビルの上に頭を覗かせるブルジュハリファが見えました。
疲労を感じる体にムチを入れて、16時を過ぎてなお暑い道路を歩くことおよそ15分、たどり着いた船着き場はギラギラと西日が照りつける工事現場の片隅のようなところでした。ちょうど手持ちの水がなくなり、船着き場の売店ででも買えるだろうと思っていましたが売店などはなく、ただチケット売り場とベンチがあるだけのところでガックリです。船の時間がわからなかったので聞いてみようとチケット売り場を覗くと、中では係のおじさんが椅子に座って昼寝の最中でした。
人工の運河からクリークの自然を感じるエリアへ
Sheikh Zayed Road => Alwajeha Al Maeyah / DC2
幸い10分ほどの待ち時間で1艘のボートがやってきて、これがここで折り返すDC2系統でした。ボートは朝乗った近代的アブラと同じタイプで、家族連れが1組乗っていましたが、彼らも観光なのか、下船せずそのまま折り返して乗っていくようです。
DC2系統は途中1か所の寄港がありますが、1区間 AED2, 2区間 AED4 の運賃。
Sheikh Zayed Road を出航してドバイ運河を奥に進んで行きます。天然の入り江であるドバイクリークが海からJの字状に内陸部に入り込んでいた先の部分から、再び海までつなげてUの字状の水路にするために掘られたのがドバイ運河で、運河が海に出るところに先ほどフェリーで通ったDubai Canal の船着き場があります。
これから目指すのはクリークの奥にある Creek / Al Jaddaf で、いま乗っているDC2 系統の終点でDC1 系統に乗り継ぐ必要がありますが、このDC1系統はいま出発した Sheikh Zayed Road を通るばかりか、ここを16:33に出る Dubai Canal 行きに乗って Dubai Canal から折り返せば、その折り返し便こそこれから乗り継ぐ予定の便なので、運河を全区間乗ることができ、より長く水上観光が楽しめます。当初はそのスケジュールを考えていたのですが、 さきほどフェリーでDubai Canal に着いたときに見かけたDC1系統の船はデッキなしのオール屋内タイプの船で、船旅は風を感じたいと思う私としてはこの船を敬遠したのでした。
高層ビルを見ながら運河を滑りだすと、さきほどまで感じていた疲れが吹き飛ぶ気持ちよさです。やはりオープンタイプの船を選んでよかった!
ドバイメトロと高速道路の下をくぐると、奇抜なデザインのビルが建ち並んでいます。この運河を中心としたこのあたりはビジネスベイと呼ばれるエリアで、新たなビジネス街が建設されているそうです。
やがて水面も広くなり、岸辺のビル群が遠ざかって解放感を感じます。ブルジュハリファも良く見えるようになってきました。
およそ10分で寄港地のMarasiに到着。 ここで同乗の家族連れが降りて行き、乗客は私ひとりになりました。振り返ればビジネスベイの摩天楼のシルエット。
ここでしばし時間調整があったので、若い船頭さんと少し話をしました。「このDC2の終点からDC1に乗り継ぐんだけど、DC1の船は屋内型だから面白くないので、途中までオープンタイプのボートのこのDC2に乗ることにしたんだ、やっぱり風を浴びて乗るのは気持ちいいね」と言ったところ、船頭さんは「お客さん、わかってますねー!」とばかりに嬉しそうに満面の笑みを浮かべて握手を求めてきて、この船に乗ってよかったな、とこちらも嬉しくなりました。
やがて出発時間となり、ふたたび幅の狭まった水路を進んで行きます。岸辺にはナナメなビルが見えます。倒れやしないかと不思議に思いましたが、船が少し進んでビルの見える角度が変わると、逆光で見えづらいものの、後ろに垂直の構造物らしきものがあるのが見えました。
寄港地のMarasiの船着き場からおよそ10分で、DC2の終点のAlwajeha Al Maeyah に到着しました。あたりに何もなかった始発のSheikh Zayed Roadとは違い、船着き場の目の前はオフィスビルで、その地上階にカフェもあり飲み物を買うことができました。
Alwajeha Al Maeyah => Creek / Al Jaddaf / DC1
待つこと10分ほど、最終ランナーのDC1系統の船がやってきました。DC1は1日各方向3便ずつの運航で、これから乗る17:27発の便はAl Jaddaf行きの2便目にあたりますが、明るいうちに景色を楽しもうと思ったらこの便までに乗らなければなりません。ボートはやはり、箱形の屋内タイプのもの。ずんぐりとした外見で、水面を進む姿もどことなく不器用な感じに見えます。
この船は始発のDubai Canalを16:50に出て、途中さきほど私がDC2系統のボートに乗ったSheikh Zayed Road に寄港しここAl Jaddaf が2か所目の寄港地ですが、乗船してみると乗客は誰もおらず、出航までしばしの時間をつぶす船頭さんが最前列の客席に座りくつろいでいました。この先Dubai Design District に寄港し終着のAl Jaddaf に至ります。運賃は1寄港あたりAED2、私が乗る区間は2寄港なのでAED4、始発から終点まで乗りとおすと終点含め4寄港でAED8 になります。
船内はやはりデッキはなく、窓も開かない仕様でした。風を浴びられないとは、せっかくの船旅の楽しみが半減しますが、この先を行く定期航路はこのDC1しかないので仕方ありません。
途中寄港地のDubai Design District のあたりで水面が少し広くなり、振り返ればブルジュハリファそびえるダウンタウンの高層ビル群に沈む夕日。これは絶景です!
なぜこの美しい夕日を水滴で汚れた窓越しに眺めなければならないのか、つくづく密閉型のこの船の仕様が改めてうらめしく思えますが、船の乗り継ぎ旅の最後にふさわしい素晴らしい景色が見られました。
少し進むと水面がぐっと広がり、この辺りが運河と天然のドバイクリークの接続点なのかなと思われます。右舷の窓の外は、いままでのビル群が嘘のような、水際に低木が茂る自然の水辺の風景になりました。クリークの奥には自然観察区があり、冬には渡り鳥であるフラミンゴの姿も見ることができるそうです。
自然を感じることのできるクリーク最奥部ですが、遠くに高層ビル群が見えます。クリーク沿いにドバイクリークハーバーという地区の開発が進められているそうなので、このビル群がそうなのかもしれません。ここ、ドバイクリークハーバーには世界一の高さの高層ビルが建設される予定と聞き、あれ、世界一の高層ビルは先ほど見えたブルジュハリファでは、と思いましたが、高さ828mのブルジュハリファに対し、現在サウジアラビアのジッダに高さ1008mのブルジュジッダというビルが建設中だそうで、これが完成するとブルジュハリファを抜き世界一の高層ビルになります。世界一の座を奪われるドバイが巻き返しを図るべくさらに高いビルを、と計画しているのがこのクリークハーバーの超高層ビルなわけで、再びどこかに抜かれることを警戒してか、建設予定の超高層ビルの高さは秘密だそうです。 こういう話は景気に左右される計画変更されることが多いので、果たして実現されるのかどうかはわかりませんが、とにかくドバイの世界一の称号にかける意気込みが伝わってくる話ではあります。
船はクリークハーバーの高層ビル群のほかはのどかな自然の水辺風景がひろがるクリークを進み、Alwajeha Al Maeyahからおよそ40分ほどの乗船で終着の Al Jaddaf に到着。ここからは対岸の Festival City まで BM2 という系統のアブラが出ているので、時間が合えば往復乗船してみようかと思っていましたが、こちらの船が接岸しようとしているところを逃げるように近代型アブラが出航していくのが見え、次の便までの待ち時間もありそうだし、ちょうど日も暮れかかっているしということで、ここでドバイ一周水上観光を終了することにしました。
ドバイの街の起源となったクリークの古い街並みや古いアブラから、現代のドバイを象徴するきらびやかな高層ビル、そして自然を感じるクリークの風景、ドバイのあらゆる表情が楽しめた船の乗り継ぎ旅はかなり充実したドバイ観光となりました。またドバイを訪れることがあれば、今度は船から見えた街をゆっくり歩いてみたいものです。
夜のブルジュハリファで噴水ショーを見ながらのハンバーガーディナー
Al Jaddaf の船着き場はドバイメトロ グリーンラインの終点、Creek駅まで歩いて5分ほどのところ。最後はメトロに乗ってブルジュハリファに行こうと思います。グリーンラインからレッドラインに乗り換えドバイモール駅で下車。動く歩道のある長い連絡通路を歩きドバイモールに入って地上階に下りて外に出ると、ブルジュハリファの威容が目の前に。写真を撮ろうとスマホカメラを構えるとなかなかビルのてっぺんまで写真に入らず、その高さがいかにすごいかを実感します。
ブルジュハリファが見える人工池の前はレストランが並んでいるので、ここで夕食を食べようと思います。今日は暑い中たくさん歩いたのでビールでも飲みたいところですがここはドバイ、ホテルでしかビールは飲めません。どうせビールがないならばと、アメリカで何度か食べておいしかったハンバーガーのファイブガイズがあったので、夕食はここに決定。テラス席に座り、夜のドバイの風を感じながらおいしいハンバーガーと大量のポテトを食べ、アメリカ式の飲み放題ドリンクバーでコーラを何度もリフィルして、今日消費した以上のカロリーを摂取します。ちょうど池では噴水ショーが始まり、音楽に合わせ高く噴射される噴水を楽しみながらのディナーとなりました。
<おまけ>
夕食を終えてホテルに帰るときにメトロの駅で見かけたフレッシュオレンジジュースの自動販売機。お金を入れて購入すると、生オレンジがコロコロと降りてきて刃に押し付けられて二つに切られ、それを絞るという動作が4-5回繰り返されて、最後はビニールの蓋が熱でしっかり密着され提供されます。蓋の縁だけは少し熱を感じますが、ジュース自体は冷え冷えの搾りたてで、蓋にストローを差して飲むと、最高でした。
2019年9月
※記事中の情報は訪れた当時のものです。