そこに線路があるかぎり

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【岩手県】世界遺産 平泉の中尊寺へ 帰りはマジカルジャーニー新幹線に乗車(2025年)

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土曜の夜に花巻に泊まって温泉を楽しみ、翌日曜日は世界遺産平泉へ。
平泉には、金色堂中尊寺をはじめ、毛越寺無量光院跡など、世界遺産の構成要素となっているみどころがたくさんありますが、今日東京に帰らなければならないのに、日曜の昼前まで花巻で温泉に入っていたので時間がなく、中尊寺だけを訪問することにしました。

世界遺産 平泉

平泉は平安時代後期の西暦1100年頃、奥州藤原氏が居を構えたことにより発展した町で、非常に古い歴史があります。奥州藤原氏は三大にわたって平泉に仏教の思想に基づいた理想郷の建設をすすめ、その遺跡が今日に至るまで多く残っています。そうしたことから、平泉は、「平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群」として、2011年に世界遺産に登録されました。世界遺産の構成要素は、中尊寺毛越寺(もうつうじ)、観自在王院跡、無量光院跡金鶏山の5つがあります。

北上から平泉へは 普通列車で30分少々

平泉駅東北本線の駅で、新幹線が停まりません。北上駅でレンタカーを返却し、東北本線の上り普通列車一ノ関行きに乗車。普通列車は、日中は1時間に1本程度運転されています。
北上駅に、盛岡からやってきた普通列車一ノ関行きが到着。

一ノ関行き普通列車は2両編成。

列車後方から去りゆく景色を眺めます。

下り列車とすれ違い。

左側に北上川が寄り添ってきました。平泉はもうすぐ。

右側に大きな駐車場とレストハウスが見えました。中尊寺はこの背後の山にあります。

平泉駅に到着。

隣の駅は前沢牛で有名な前沢です。

平泉は、上りと下りのホームが1面ずつ、線路が各1本のシンプルなつくり。駅舎は下り線側にあるので、上りホームからは跨線橋を渡らなければなりませんが、エレベーターも完備していてバリアフリーです。

改札口横には顔ハメ看板も。

落ち着いた雰囲気の平泉駅

駅前には観光案内所に飲食店、土産物屋があり、観光地の玄関口らしい風情です。

平泉スタイル 盛り出し式わんこそば

平泉に着いたら、まずは昼食を。駅前にある駅前芭蕉館でわんこそばを食べることにしました。

わんこそばというと、食べている横に給仕がつき、食べ終えたお椀につぎつぎにおかわりのそばを投入するスタイルが有名ですが、ここ平泉ではそばの入った小さなお椀を、はじめからずらりと並べる「盛り出し式」で提供されます。
駅前芭蕉館のわんこそばは、小さなお椀24杯で、2200円。はじめは4人掛けテーブルに4人で座っていたのですが、わんこそばは1人2席分のスペースを使うので・・・と、広い座敷の席に移動を促されました。

右側には薬味とそばつゆ、そば湯が乗ったお膳。薬味はマグロの刺身の山かけ、なめこおろし、山菜など。

左側にはお椀12杯が乗ったお膳が2段がまえで。たしかにものすごく場所をとります。

初めてのわんこそば、おいしくいただきました。お椀1つに盛られたそばの量は少ないので、24杯と言っても、まだまだ食べられそうなお腹の具合でした。今度は給仕に入れてもらうスタイルのわんこに挑戦してみたいです。

巡回バスは冬季運休 平泉駅から中尊寺へはタクシーで

わんこそばを楽しんだら、いよいよ中尊寺に向かいます。平泉駅から中尊寺参道の入り口までは1.5㎞ほどあり、平泉巡回バスの利用が便利とされていますが、巡回バスの運転は春から秋の土日祝日のみ。今日は日曜日ですが、あいにく冬季のため巡回バスの運転はありません。路線バスもありますが本数が少なく、歩くにも時間がかかるので、タクシーで行くことにしました。駅前のタクシー乗り場からタクシーに乗車し、「中尊寺までお願いします」と告げると、どうやら参道の坂の上まで車で行けるようでした。初めての中尊寺なので、ここはきちんと参道を歩きたいと思い、坂の下まででお願いします、と伝えました。

平泉駅から中尊寺参道の入口まではタクシーで810円、5分もかからない近さでした。

中尊寺参りは月見坂から

月見坂は中尊寺の表参道です。

ここから本堂まで560m、金色堂までは800m。

地元の方に伺ったところでは、平泉は積雪が少ない町であるものの、中尊寺の山の中は雪があることが多いとのことでしたが、そのとおり、上り坂のつづく参道には雪が積もっていました。足もとが滑るうえ、急な坂になっているので歩くのも難儀します。冬の中尊寺参りは、スノーブーツが必須でしょう。

左側に張られたロープにつかまって、滑らないように歩いている人が多かったです。

参道にはところどころに小さなお堂が建っています。こうしたお堂を眺めながらゆっくり進んでいきます。

右側の展望が開けた場所に出ました。ここからは東北本線北上川が一望できます。できれば列車の写真を撮りたいところですが、すでに15時をすぎており、せっかくここまで来たのに金色堂の拝観時間が終わってしまっていた、ということになっても大変なので、すぐにまた参道を歩き始めました。

ふと列車の音が聞こえたので線路の方に目をやると、、木々の隙間から下り貨物列車の姿が見えました。できればさきほどの展望スポットから見たかったですが、とにかく列車の姿が見ることができて満足です。

本堂に到着。お堂や景色などを見ながらゆっくり歩いて、参道入口から20分ほどでした。

迫力のある本堂。中に入ってご本尊の釈迦如来を直接拝むことができます。

金色堂拝観は有料

本堂から先に進み、金色堂へ。中尊寺本堂の参拝は無料でしたが、金色堂を拝むには拝観料が必要です。

拝観料

大人   1,000円
高校生  700円
中学生  500円
小学生  300円

拝観券売り場は、宝物館である讃衡蔵の一角にあります。拝観券を買うと、まず讃衡蔵を見るよう案内され、そのあとにいよいよ金色堂へと足を進めます。金色堂有料ゾーンの前で拝観券のチェックがあります。

拝観券を見せたら、ゆるやかな階段を上がって金色堂へ。金色堂は、風雪から守るため、覆堂(おおいどう)という建物によって覆われています。この建物の中にすっぽりと金色堂が入っているわけです。

金色堂は撮影禁止。きらびやかな金色のお堂を目に焼き付けました。

金色堂の有料ゾーンの中には、先代の覆堂が移築されて保存されていました。

説明を読めば、かなり古くから「金色堂を守ろう」という思いがあったようで、それだけ金色堂が大事にされてきたということが感じられます。

金色堂有料ゾーンを出ると、お寺の中にも関わらず、神社がありました。

味のある能舞台です。

神社の裏手はちょっとした展望スポットになっていました。

帰りはタクシーがなく、平泉駅まで歩きで。

いったんゆるやかな登り坂を登り、そのあと下ります。

たそがれの平泉駅に到着。中尊寺から20分ほどでした。

回送列車が通過していきました。

向こうの山には大文字焼の「大」の字が雪で白く浮かび上がっていました。

一ノ関行き普通列車に乗車。

平泉から一ノ関までは2駅、10分ほどの乗車です。

マジカルジャーニー新幹線に乗車

一ノ関駅から乗車した新幹線は、なんと、マジカルジャーニー新幹線。この車両は1本しかありませんが、東北新幹線北海道新幹線の全線を走っており、どの列車に運用されるかは前日にならないとわかりません。今回の旅行では、特に何も調べませんでしたが、たまたま行きも帰りもマジカルジャーニー新幹線に遭遇するという運の良さ。

行きはマジカルジャーニー新幹線と連結したE6系に乗ったので、アナと雪の女王の車内チャイムにマジカルジャーニー新幹線らしさを感じただけでしたが、まさか帰りに本体のほうに乗れるとは思いませんでした。
東京ディズニーシーの「ファンタジースプリングス」をPRするために導入されたマジカルジャーニー新幹線、乗車してみるとマジカル気分全開の外装とは裏腹に、車内はほぼ通常仕様で、テーブル裏と日除けカーテンにファンタジースプリングスの広告シールが貼られているだけでした。

東京駅に到着。明らかに他の新幹線とは違った見た目で、注目度も抜群。

花巻、平泉をめぐった岩手1泊2日旅行は、温泉、味覚、メジャーリーグ世界遺産、そしてマジカルジャーニー新幹線と、短いながらも楽しみが盛りだくさんの週末旅行になりました。



2025年2月