そこに線路があるかぎり

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【長野県】 ゴールデンウィークの高原ハイキング 標高2000m まだ春も浅い池の平湿原を歩く (2025年)

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長野県東御市にある池の平湿原は、標高2000mの山の上に広がる高層湿原です。湿原を取り囲む峰にはハイキングコースがあり、コースからは八ヶ岳や富士山などの山々、そして眼下に広がる佐久平など、雄大な眺望を楽しむことができます。コースは1周約4㎞程度、ゆっくり歩いてお弁当タイムを含めても2時間から3時間ほどの所要時間ですし、ところどころショートカットもできるので、小さな子供を連れてのハイキングにもぴったろです。6月から7月ごろにかけては様々な高山植物が花を咲かせ、コマクサも見ることができるそうなのですが、そんな花のシーズンの前、まだ春も浅い2025年5月に、池の平湿原を歩いてみました。

池の平湿原へは湯ノ丸高原から

池の平湿原は、浅間山のすぐ西側にある高峰高原から、そのさらに西にある湯の丸高原まで続く林道の途中にあります。残念ながら近くまで行く公共交通機関はないのですが、湿原近くには広い駐車場があり、公衆トイレも完備されているので、車で気軽に訪れることができます。
車で訪れる際は、上信越自動車道を小諸ICか東部湯の丸ICで降りて、まず湯の丸高原を目指します。湯の丸高原からは細い林道を15分ほど走ると池の平湿原駐車場に着きます。東部湯の丸ICから池の平湿原までは、だいたい40分くらいのドライブです。なお、湯の丸高原から先の林道は、11月から5月ごろにかけての冬季は閉鎖となり、通行可能な期間も、通行時間は7:00から17:00までとなっています。
また、東の高峰高原からもこの林道で来ることができますが、高峰と池の平の間の道路は未舗装で運転がしづらいので、あまりおすすめはしません。

湿原を囲む山を歩く

池の平湿原駐車場へはお昼の12時ごろ到着。駐車場が満車だったらと心配でしたが、この時間だったからか、駐車スペースには余裕がありました。駐車料金は普通車600円です。
湿原には、湿原内の木道のほか、周囲の山にハイキングコースがあり、レベルや時間などの条件にあわせ、さまざまなコースを選ぶことができます。今回は、雷の丘、雲上の丘を通って見晴岳へ行き、三方ヶ峰を通って湿原に降りるルートを歩くことにします。

駐車場からハイキングコースへ。右手の見晴歩道に進みます。

ハイキングコースのスタート地点あたりからも、八ヶ岳などの山並みと、眼下に広がる佐久平の眺望が楽しめます。池の平湿原は木々に阻まれ、ここからはほとんど見えません。

はじめは上り坂が続きます。横倒しになった幹から上へと伸びる木が、厳しい自然の中を生きる木の生命力を感じさせてくれます。

歩いて行くと、木々の間から湿原が見えかくれします。

歩き始めて20分ほどで、雷の丘に到着。

左の山の向こうに浅間山がわずかに頭を出しています。

雷の丘で少し休憩してふたたび歩き始めます。コースにはまだ雪が残っているところもありました。

右手の視界が開けると、四阿山などが見えてきます。

雷の丘から10分ほどで雲上の丘に到着。

池の平湿原が一望できます。

佐久平の眺めもバッチリ。

雲上の丘からは下り坂。

やがて現れる分かれ道を右に行くと、見晴岳への上りとなります。

岩がゴロゴロする見晴岳に到着。雲上の丘からは10分少々でした。

佐久平が良く見えます。

見晴岳山頂から少し進んだところにも見晴らしが良いポイントがあります。

上田市方面の眺め。その向こうにうっすら連なるのは北アルプスでしょうか。

左下が湯の丸高原、そこから奥に谷を降りていくと鹿沢温泉があります。右にそびえるのは四阿山(あずまやさん)と根子岳

このままコースを歩いて行くと湯の丸高原地蔵峠に降りることができます。ここで引き返し三方ヶ峰へ向かいます。

ゴツゴツした岩のコースを注意深く降りていきます。

湿原を見る角度も、先ほどとは変わって来ました。

分岐を湿原ヘは向かわず、右方向へ。

三方ヶ峰に到着。見晴岳からは15分ほど。

ここは6月ごろになるとコマクサが咲くのだとか。コマクサを守るための柵のようです。

柵に沿って歩くと、左方向に湿原に向かって下りる道があります。

湿原に向かって下りていきます。

池の平湿原の木道を歩く

ハイキングコースは木道になり、湿原の中へと続いていきます。

ちいさな丘を越えて、まったいらな湿原の中へ。

さきほど山の上からも見えた池は、鏡池と言います。

三方ヶ峰から鏡池へは15分ほどで到着。

鏡池越しに見る池の平湿原。

意外なことに、目だって水が溜まっている場所は鏡池以外にはなく、あとは背の低いササに覆われていました。ここも夏には高原の花々に彩られるのでしょう。

木道を歩いて行きます。

鏡池から10分ほど歩くと、湿原が大きく開けている放開口があります。

ここからは佐久平が良く見えます。

放開口からも木道を歩き、湿原をぐるっと回って行きます。

ベンチがたくさんある広場から斜面を登るルートを進むと、駐車場に戻れます。

振り返った湿原の向こうに放開口が。

湿原から駐車場への上りも木道になっていて歩きやすいです。

駐車場に戻って来ました。歩いた距離は4㎞、休憩含め2時間半ほどのハイキングでした。

駐車場にはビジターセンターとトイレがあります。

山々と湿原の素晴らしい景色が楽しめる池の平湿原は、車でアクセスでき、距離も時間も手ごろなので、子供連れでも楽しむことができるハイキングコースでした。ゴールデンウィークでは湿原はまだ枯れ色の風景で、それもまた趣のあるものでしたが、夏の時期にも訪れて、高原の花を楽しんでみたいと思います。

2025年5月