そこに線路があるかぎり

鉄道旅も、そのほかの旅も。子供と出かけた休日のこと、まち歩き、山歩き、グルメ、温泉、観光情報。国内・海外 紀行ブログ。

【千葉県】 石段にホールに街角に 町を彩るひな人形の数々 勝浦ビッグひな祭り (2025年)

スポンサーリンク

千葉県勝浦市で毎年開催されている勝浦ビッグひなまつり。神社の石段にずらりと並べられたひな人形が有名ですが、その他にも町なかにたくさんのひな人形が飾られ、町を歩くだけで楽しいイベントです。2025年3月、そんなひなまつりムード満点の勝浦を訪れました。

勝浦へは特急わかしお号で

勝浦は房総半島の南東部にあります。車で行くと、アクアラインを通るにしろ、東関東道を通るにしろ、休日は渋滞が大変なイメージなので、列車でアクセスすることにしました。

わかしお号は東京~安房鴨川を結ぶ外房線の特急です。一部の列車は勝浦や上総一ノ宮までの運転であるほか、土休日は新宿発着の「新宿わかしお」号も安房鴨川まで1往復運転されています。かつうらビッグひなまつり期間の土休日には臨時列車も設定され、2025年は「新宿わかしお81号(かつうらひな祭り)」が新宿9:06発、勝浦10:53着、「新宿わかしお82号(かつうらひな祭り)」が勝浦15:50発、新宿17:40着で運転されていました。勝浦に着いてから掲示を見て知ったのですが、この新宿わかしお(かつうらひな祭り)では車内で乗車記念グッズの配布もおこなわれたようなので、もっと早く家を出てこの列車を利用すればよかったと後悔しました。

この日は朝はゆっくり家を出て、東京11:00発の「わかしお7号」に乗車。昔は東京駅を毎時00分発で1時間に1本運転されていたわかしお号も、いまやすっかり本数を減らし、東京発7:15、9:00、10:00、11:00と続いたあとは、14:00、17:00、18:00...と、日中の運転はほとんどなくなってしまいました。

わかしお号は、東京駅の京葉線ホームから発車。勝浦までは乗車券1980円+特急券1580円ですが、えきねっとチケットレスを利用すれば特急券が100円引きになります。

東京を11:00に出たわかしお7号は、勝浦に12:27に到着。終点の安房鴨川に向けて出発していきました。

勝浦駅ではひな人形がお出迎え

勝浦駅のホームから階段を上がると、ひな人形とゆるキャラがお出迎え。

顔はめも用意されていました。

改札口を出たところでは、パラリンピック種目である「ボッチャ」の体験や、折り紙でおひなさまを作る体験、ストリートピアノ(これはひな祭りイベントではなく、普段からあるのかもしれませんが)、そして鉄道模型と鉄道グッズ展示などのイベントが行われていました。

房総で活躍した車両たちが走っていました。ここでは子供がJRの制服を着ての記念撮影もでき、鉄道気分が上がります。

勝浦駅の裏手には留置線が2本あり、臨時列車の「新宿わかしお(かつうらひな祭り)」の車両が、折り返しまでの間の休息をしていました。

留置線とは反対側に駅の表口があります。ビッグひな祭りが開催されている市街地はこちら側。

ビッグな展示は7カ所

2025年かつうらビッグひな祭りのひな人形展示は7カ所ありました。

1.遠見岬(とみさき)神社石段 9:00~19:00
2.覚翁寺(かくおうじ)山門前 9:00~18:00
3.墨名(とな)交差点 9:00~17:00(土日は~18:30)
4.勝浦市芸術文化センター Kūste (キュステ) 9:00~19:00 入館料500円
5.市役所ロビー 8:30~17:15
6.興津区民会館・釈迦本寺 9:00~16:00
7.瀧口神社 10:00~16:00

このうち、勝浦駅から歩いてアクセスできる距離にあるのは1~5の5か所です。スタートが遅かったので、特に見てみたかった遠見岬神社の展示は絶対見るとして、あとは回れるだけまわってみようと、駅から街を歩き始めます。

駅を出てすぐのところにあるホテルの前に、さっそくひな人形が。

墨名交差点の特設雛壇

駅から歩いて5分ほどの交差点に大きな雛壇が。ここが墨名交差点でした。駅から遠見岬神社への道の途中にあるので、立ち寄りやすさも抜群です。

特設雛壇に約1000体のひな人形が飾られています。

墨名交差点の信号を渡り、商店街を歩いて遠見岬神社を目指します。

途中のお店の店内には階段雛が。

商店街の先に、石段がみえてきました。

60段の石段に1800体のひな人形が並ぶ 遠見岬神社

勝浦駅から歩いて20分ほどで遠見岬神社に到着。いろいろ見ながらゆっくり歩いてきたので時間がかかりましたが、まっすぐ歩けば10分少々の距離です。

参道を歩き石段に近づくと、鳥居の手前に案内が。石段の真下に行くには、待機列に並ばなければなりませんでした。

路地の向こうで折り返し、ずらりと並んだ待機列。

40分ほど並んで、いよいよ石段の下へ。

石段の下から上までずらりと並んだひな人形。

こんなにたくさんの人形を並べるのもさぞかし大変かと思いますが、これらは毎日朝に並べ、夕方にしまうのだとか。数人で作業して40分くらいかかるそうですが、大変な苦労です。

勝浦の街を散歩

遠見岬神社を見たら、港に向かって歩きます。この街角にもひな人形がずらり。

早咲きの桜も咲いていました。

港の近くには新鮮な海の幸を楽しめる食堂があると聞きやって来たのですが、残念ながら営業は終了していました。

港から一本入った路地を歩き、中心街へ戻ります。古い立派な建物がならぶ通りでした。

勝浦は朝市も有名です。月の前半と後半で開催される通りは変わりますが、この通りも朝市会場のひとつ。朝市は6:30頃から11:00頃までやっているそうです。

レトロな建物もあり、町並み観察をしていてもおもしろいです。

さて、時刻は14時過ぎ、遅い昼食を食べようと、地図を見ながらあちこちの食堂を覗いてみたのですが、どこもお昼の営業を終え、夕方の営業開始までの休憩時間に入っていて、準備中の札がかかっています。さて、これは食事抜きになるかもしれない、と覚悟しましたが、一軒のお寿司屋さんに入れて頂けることに。こちらも昼営業を終える寸前のところでしたが、間一髪、昼営業最後の客としておいしいお寿司を頂くことができました。基本的に飲食店は14時ごろから17時ごろまでお休みになるようなので、昼食は早めに食べておいた方が良さそうです。

おなかもいっぱいになり、再び町を歩き始めます。ここにも街角ひな飾りが。

牛乳屋さんの店頭にも。

こちらのお店にも階段飾りが。

賑わう通りを歩いて、覚翁寺へ向かいます。

覚翁寺山門前の雛壇

お寺の山門が見えてきました。

手前に延命地蔵尊のお堂があり、ここにはかわいらしい吊るし雛が飾られていました。

山門前の特設雛壇には約600体のひな人形が並べられています。

覚翁寺山門を後に、「キュステ」へ。キュステは勝浦市役所に隣接するホールですが、丘の上にあり、アクセスには長い上り坂が…。

坂を登った丘の上に、勝浦市役所、勝浦警察署、勝浦市芸術文化交流センターキュステが建っています。覚翁寺からは歩いて15分ほどでしたが、最後の上り坂に体力を奪われました。

キュステの大ホールには圧巻の巨大雛壇が 

いままでのひな人形展示を見るのはすべて無料でしたが、キュステだけは入館料500円(高校生以下無料)がかかります。ただ、勝浦駅に到着したときに改札口前で無料券を配布しており、それをもらっていたので、無料で入ることができました。

通路に並べられたひな人形を見ながら奥へ進みます。

廊下をぐるりとまわって入った大ホールには、圧巻の巨大雛壇が!

これはすごい迫力です。パンフレットには「キュステ会場復活!6年ぶりの大ホール展示!」とありましたので、この展示は昨年までは休止されていたようです。今年来てよかったと思わせる、圧倒的な雛壇の世界でした。

ホールを出たホワイエの階段には大きなお雛様が並んだ雛壇があり、この雛壇の最下段に入って記念写真を撮ることができるようになっていました。

歩行者用トンネルを通って勝浦駅

キュステを見たところで時刻は16時すぎ。帰りは16:45発の列車に乗りたかったので、急いで駅へ。キュステ隣接の勝浦市役所にも展示があるようでしたが、時間がなく、残念ながら見ることはできませんでした。
タクシーを呼ぼうかとアプリを開きますが、あいにく近くに車はいないよう。仕方なく歩いて駅へ向かうことにします。
山を下り、国道を歩いて行くと、駅への近道となる歩行者用のトンネルが。

思ったよりも長いトンネル。

途中で分岐がありました。

無事に勝浦駅に到着。キュステから急いで歩いて20分ほどでした。乗車するのは新宿わかしお2号新宿行き。

駅の階段もひな祭り仕様です。

勝浦を16:45に出た新宿わかしお2号は、新宿に18:29に到着。

石段の雛壇に大ホールの雛壇、そして街角を彩る数々の雛人形、町全体でひな祭りを盛り上げている勝浦ビッグひな祭りは、ひなまつり時期の東京からの日帰り旅行におすすめです。

 

2025年3月