【2023年4月5日更新】
いまや鉄道に乗るときに利用する乗車券としてすっかりメジャーになったモバイルICカード。
そんなモバイルICカードでは、鉄道会社によってさまざまなポイントサービスが展開されていて、ふつうに電車に乗るだけで知らず知らずのうちにポイントが貯まっていた、ということも可能です。しかし、ポイント制度は会社ごとに個別に登録する必要があるうえ、内容もまちまちで複雑なもの。そこで、東京の私鉄と地下鉄のポイント制度について、どんな内容か調べてみました。
なお、この記事では、モバイルのPASMOで運賃を支払って乗った場合に貯まるポイントで、無料で登録できるポイント制度を紹介します。定期券利用や、クレジットカード入会が必要なポイント制度は対象外です。
また、モバイル端末で利用できるSuica、PASMOは、Android用が「モバイルSuica」「モバイルPASMO」、Apple用が 「Apple PayのSuica」「Apple PayのPASMO」と呼ばれていますが、この記事では特に記載のない限り、Android用、Apple用を総称して「モバイルSuica」「モバイルPASMO」と呼びます。
- モバイルIC乗車券はSuicaが先行
- 私鉄系ポイントサービスはPASMO利用だけ
- 1台の端末にモバイルSuicaとモバイルPASMOを両方入れて使い分け
- 無料で登録できる東京の私鉄・地下鉄のポイント制度
- 登録するメリットがあるポイント制度は?
モバイルIC乗車券はSuicaが先行
携帯電話でSuicaが使えるようになったのは2006年のこと。2011年にはAndroidスマートフォンでの利用が可能になり、2016年からはiPhoneにも対応するようになって、スマートフォンでのSuica利用が大きく普及していきました。
いっぽう、モバイルPASMOについては、2020年3月にAndroid用、同年10月にApple用と、Suicaよりも遅れてのリリースとなっています。
2019年10月からSuicaで運賃を支払いJR東日本の鉄道を利用すると2%を還元するサービス(モバイルSuicaの場合)も始まったこともあって、モバイルPASMOがリリースされた時点では、すでにモバイルSuicaを利用する大きなメリットが確立されていました。そのためモバイルICはモバイルSuicaを入れているというユーザーも多いと思います。しかし、後発のPASMOにおいても、各鉄道会社により乗車ポイントの制度などが設定され、利用するメリットがだんだんと生まれてきました。
私鉄系ポイントサービスはPASMO利用だけ
私鉄系(地下鉄事業者も含む)のポイントサービスは、PASMO利用によって貯まります。いままでスマホにはモバイルSuicaを入れていたからと言って、私鉄に乗るときもモバイルSuicaを利用してたのでは、せっかくの私鉄系ポイントを取り損ねてしまいます。
(モバイルSuicaをJREカードなどのクレジットカードと連携していて、モバイルSuicaへのクレジットチャージによりクレジットカード利用ポイントを獲得する場合は、私鉄乗車でも間接的にJREポイントを貯めることができます)
1台の端末にモバイルSuicaとモバイルPASMOを両方入れて使い分け
所持しているスマートフォンの機種によっては、すでにモバイルSuicaが入っている端末にも、モバイルPASMOを入れることができます。私はスマートフォンにモバイルSuicaアプリを入れていましたが、私鉄系ポイントを獲得するためにモバイルPASMOアプリも入れることにしました。
モバイルSuicaとモバイルPASMOを両方入れられる機種は、下記リンクをご参照ください。
モバイルSuica対応端末を知りたい。 | モバイルSuica よくあるご質問:JR東日本 (mobilesuica.com)
「モバイルPASMO」と「モバイルSuica」の両方を利用できる機種を知りたい。 | モバイルPASMOサポート
優先利用する交通系ICカードを決める
1台の端末に2種類の交通系ICが入っているということは、その端末を自動改札にタッチしたときにどちらを使用するかを、あらかじめ決めておかなければなりません。
設定の仕方は、下記リンクをご参照ください。
1台の端末でSuicaとPASMOを使い分けたい。 | モバイルSuica よくあるご質問:JR東日本 (mobilesuica.com)
エクスプレスカード設定について知りたい。 | Suica Apple Pay よくあるご質問 (mobilesuica.com)
一台の端末でモバイルPASMO/モバイルSuicaを1枚ずつ登録しており、PASMOが優先的に使われ | モバイルPASMOサポート
Androidなら「メインカード」、Appleなら「エクスプレスカード」に設定された交通系ICが使われることになります。「エクスプレスカード」というとJR東海のクレジットカードが頭に浮かびますが、ここで言うエクスプレスカードはAppleの設定メニューの名前であり、JR東海のカードではありません。
優先ではないほうの交通系ICを使うには?
優先設定をすることで、自動改札を通過するとき、買い物などで電子マネー決済するときは、その交通系が使われることになります。そして、優先ではないほうの交通系ICを使うときは、都度設定を切り替えて利用することになるのですが、自動改札を通る前に立ち止まってスマホの画面を見ながら都度設定を切り替えるのはかなり面倒です。
iPhoneはダブルクリックとTouch ID/Face ID認証で切り替えできる
iPhoneでは機種によってはダブルクリックしてTouch ID/Face ID認証をするだけで利用するカードを切り替えることができ、この機能を使えば、1台のスマートフォンでSuicaとPASMOを使い分けしやすくなります。
設定の方法は、設定>ウォレットとApple Payを開き、「支払い用カード」にSuicaとPASMOを設定、「サイドボタンをダブルクリック」をON、「エクスプレスカード」に優先利用したい交通系IC、「メインカード」にサブ利用したい交通系ICを設定します
例)通常はSuicaを使い、ときどきPASMOを使いたい場合
「エクスプレスカード」にSuicaを設定
「メインカード」にPASMOを設定
この場合、なにも操作を行わず交通系ICを利用するとSuicaが利用されます。
PASMOを使いたいときはサイドボタンをダブルクリックし、Touch ID/Face IDで認証すると、その1回はPASMOが使われるようになります。
このときメインカードのPASMOが使われるのは操作をしたときの1回だけなので、自動改札を入るときにこの操作をしてPASMOで入場したら、下車するときもこの操作をしてから自動改札を出場しましょう。
メインカードについて知りたい。 | Suica Apple Pay よくあるご質問 (mobilesuica.com)
いずれにしても切り替え忘れのリスクはある
このようにして1台の端末でSuica/PASMOの使い分けができますが、モバイルICを使うときは無意識なことも多く、切り替えを忘れて意図しないほうの交通系ICを使ってしまった、というリスクは払拭することができません。
優先利用するほうで定期券、サブ利用するほうで運賃支払して利用するという使い分けならば、万一切り替えを忘れても、定期券側のICで運賃が引かれるだけなので、貯めたかったポイントを逃すということはあるにしろ、お金の支出としては変わりませんが、サブ利用のほうに定期券が入っていたりすると、切り替えを忘れることで、せっかく定期券を持っている区間なのに運賃を支払ってしまった、ということも起きかねないため、サブ利用側には定期券は入れないほうが安心でしょう。
いずれにしても、1台の端末でSuica、PASMOを併用する場合は、切り替え忘れのリスクがあるということは充分に理解したうえで利用しなければなりません。
無料で登録できる東京の私鉄・地下鉄のポイント制度
晴れてモバイルPASMOの利用を開始したら、私鉄・地下鉄各社のポイント制度に登録してみましょう。各社とも自社系のクレジットカード利用ならば特典も多く、オートチャージも可能ですが、クレジットカードに何枚も申し込むのは抵抗がありますし、ここではあくまで無料で登録できるポイント制度を利用し、運賃を支払って乗車した場合にどのようなポイントがたまり、そのポイントをどう利用できるかを、東京の私鉄・地下鉄各社について見ていきたいと思います。
1.京急電鉄「京急プレミアポイント」
ポイントカード「京急プレミアポイントクリスタルカード」が必要。
・年会費とも無料
・加盟店店頭にて入手可
・Web申し込み不可
①PASMOでためる
京急プレミアポイントwebサイト「会員情報登録」ページにてPASMO番号を登録。
登録済みPASMOを使用しての京急線利用の場合
・乗車ポイント : なし
・その他
京急駅構内の対象施設での買い物1回200円(税込)につき1ポイント
京急駅構内の対象飲料自販機での購入1回につき90円(税込)につき1ポイント
②ポイントの有効期限
取得日から2年間
③たまったポイントの利用
・500ポイント単位でポイント利用券に交換(500ポイント=>500円券)
ポイント利用券の有効期限は、発行日から2か月。
ポイント券は京急プレミアムポイント加盟店で利用可。
ただし、京急駅ナカポイントサービス対象施設では利用不可。
・ANAマイルへの交換(1000ポイント=>400マイル)
2.東急電鉄「TOKYU POINT」
ポイントカード「TOKYU POINT CARD(現金カード)」が必要。
・年会費無料
・東急百貨店、東急ストア各店、渋谷ヒカリエなど、東急系の店舗で入手可。
・Web申し込み不可。
①PASMOでためる
TOKYU POINT Webサービスと「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」の登録が必要。
電車・バスで貯める│東急カード-電車でもお買物でもポイントが貯まる (topcard.co.jp)
・乗車ポイント : あり
(※TOKYU POINTではなく、「のるレージサービス」のポイント「のるる」が貯まる)
・「電車とバスで貯まるTOKYU POINT」に登録したICカード(PASMO, Suica)で東急線を利用し、東急線(世田谷線、こどもの国線を除く)の自動改札機で下車した場合に「のるる」が貯まる。
・定期券を利用し定期券区間内の駅で下車した場合は10のるる、運賃を払って利用して下車した場合は20のるる。1日に貯まるのるるは1回のみで、定期券利用か、運賃支払いか、いずれかが貯まる。
・「のるる」は会員ランクがあり、毎月貯まったのるるに基づき、会員ランクがあがる。条件が達成できないと、会員ランクが下がることもある。
<のるる 会員ランク>
入会時 : 駅員
前月に50のるる以上獲得 : 主任
前月が主任で、かつ前月に100のるる以上獲得: 助役
前月が助役で、かつ前月に200のるる以上獲得: 首席助役
前月が首席助役で、かつ前月に300のるる以上獲得: 駅長
前月が駅長で、かつ前月に350のるる以上獲得: 名誉駅長
・「のるる」のTOKYU POINTへの交換やPASMOへのチャージなどはできない。
②ポイントの有効期限
「のるる」 : 加算された日の翌年の同月末日まで。
「TOKYU POINT」: 取得日から3年間
③たまったポイントの利用
「のるる」 :
景品に交換。会員ランクと必要のるる数によって、応募できる景品が変わる。
「TOKYU POINT」:
・PASMOにチャージ 1,000ポイント=1,000円
チャージ申込みした額とすでにチャージされている残額を合計して20,000円まで。
セブン銀行で可。
・加盟店での買い物や宿泊に利用(1ポイント=>1円)
・JALマイルへの交換(2000ポイント=>1000マイル)
3.小田急電鉄「小田急ポイント」
ポイントカード「OPポイント専用カード」
・年会費無料
・小田急百貨店、Odakyu OXストア、ビナウォーク、本厚木ミロードで入手可
・小田急ポイントアプリによりWeb入会可(この場合カード入手は不要)
小田急ポイントアプリ (odakyu-card.jp)
①PASMOでためる
「小田急おでかけポイント」
ONE(オーネ)サイトで「小田急おでかけポイント」にPASMOの登録が必要。
(ONEとは、小田急ポイントを始め、小田急のさまざまなサービス利用のための共通IDのこと。小田急ポイントアプリ利用の場合、初期登録でONE ID登録が求められるので、アプリの利用開始時にはONE IDも持っていることになる)
小田急おでかけポイント|ONE(オーネ) (one-odakyu.com)
・乗車ポイント : あり
自動改札機での入出場を伴うPASMOによる定期券区間外乗車が対象。
同一月内同一運賃区間利用2回目から0.5%、7回目から4%、11回目から8%、26回目から12%。(子供は乗車回数にかかわらず2%)
②ポイントの有効期限
積立期間*終了から3ヶ月間有効。
*ポイント積立期間は、入会の翌月を開始月とした1年間。ただし、入会初年度は入会月を含めた期間。
③たまったポイントの利用
・PASMOにチャージ 1ポイント=>1円。1回あたり手数料88ポイント必要。
セブン銀行で可。
同一月内では一つのONE IDから最大5,000ポイント(手数料は除く)までチャージ申請が可能。1回のチャージ額は、最小100ポイント(手数料は除く)から、10ポイント単位。上限額に到達しなければ、チャージ回数の制限は無し。
小田急ポイントをPASMOにチャージ|ONE(オーネ) (one-odakyu.com)
・特急券の購入ポイント積み立て(ロマンスカー@クラブ)
小田急ロマンスカー(ロマンスカー@クラブ) | 小田急ポイントカード[OPカード] (odakyu-card.jp)
・加盟店での買い物に利用(1ポイント=>1円)
・ポイント交換商品と交換
4.京王電鉄「京王ポイント」
ポイントカード「京王パスポート現金専用カード」
・年会費無料 発行手数料100円が必要
・満13歳以上
・京王百貨店 新宿店4F・聖蹟桜ヶ丘店5F、京王ストアキッチンコート、京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター(専門店街)などで、本人確認書類を提示し入手可。
デジタルポイントカード「京王パスポートデジタルカード」
・年会費無料 発行手数料不要
・満13歳以上
・京王アプリによりWeb入会可(この場合カード入手は不要)
京王パスポートデジタルポイントカード | 京王パスポートクラブ (keio-passport.co.jp)
①PASMOでためる
「京王PASxPASポイントサービス」
京王ポイントWebサービスにてPASMOを登録要。
京王PAS×PASポイントサービスのご案内 | 京王パスポートクラブ (keio-passport.co.jp)
・乗車ポイント : なし
・その他
①京王の電子マネー加盟店、自動販売機でのPASMO利用で0.5%。
②京王の電車を自動改札機を利用してPASMOで運賃を支払って利用し、同日に京王のバス(京王バス、西東京バス)をPASMOで運賃を支払って利用すると、1日10ポイント
③京王の電車を自動改札機を利用してPASMOで運賃を支払って利用し、同日に京王タクシーをPASMOで支払って利用すると、1日10ポイント
②ポイントの有効期限
積立期間*終了から1年間。
*ポイント積立期間は、入会月から1年単位。4月入会なら翌3月末まで。
③たまったポイントの利用
・加盟店での買い物に利用(1ポイント=>1円)
・ポイント交換商品と交換
5.西武鉄道「SEIBU Smile POINT」
ポイントカード「SEIBU PRINCE CLUB カード(ポイント専用カード)」
・年会費無料
・満13歳未満は親権者の同意が必要
・西武プリンスクラブカウンター、プリンスホテルズ&リゾーツ等で入手可。
・Webでの申し込みも可。
SEIBU PRINCE CLUB| 会員証の種類・入会|入会方法(ポイント専用会員カード) (seibugroup.jp)
アプリ「SEIBU PRINCE CLUB アプリ会員証」
・年会費無料
・アプリによるWeb入会可
SEIBU PRINCE CLUB| 公式スマートフォンアプリ紹介 (seibugroup.jp)
①PASMOでためる
「乗車ポイントサービス」
SEIBU PRINCE CLUBアプリまたはWEBサイトから、 PASMOの番号を登録
はじめよう!西武の乗車ポイント|西武鉄道Webサイト (seiburailway.jp)
・乗車ポイント : あり (2023年4月1日から)
「リピートプラス」(2023年4月1日から1年間)
同一月内に西武線の同一運賃区間利用 5回目から5%、8回目から7%、16回目から12%(スマホのPASMOの場合。カードPASMOの場合は上記よりそれぞれ3%減)
定期券区間内の乗車、企画乗車券としての乗車、また、池袋駅・高田馬場駅・西武新宿駅を平日朝 7:30~8:30に出場する乗車は対象外。
・その他
①駅構内の自動販売機や駅ナカ・コンビニ「トモニー」、コインロッカー、スマイルパーク(駐車場・駐輪場)などの利用で110円(税込)ごとに1ポイント。
②おでかけプラス
西武線沿線の観光地や開催イベント等へおでかけの際に、特定の条件で西武線に乗車すると「SEIBU Smile POINT」を進呈。各々のキャンペーンページで案件ごとにエントリー要。10ポイント付与や、賞品のプレゼントなど、進呈されるものは案件ごとに違う。
②ポイントの有効期限
積立期間*終了から1年間(積立翌年の12月31日まで)
*ポイント積立期間は、毎年1月1日から12月31日。
③たまったポイントの利用
・PASMOにチャージ 1ポイント=>1円。
1回あたりのチャージ金額は 100 ポイント以上 5,000 ポイント以内
1ポイント単位、月1回まで。セブン銀行で可。
・加盟店での買い物に利用(1ポイント=>1円)
・ポイント交換商品と交換
6.東武鉄道「TOBU POINT」
・年会費無料
・「TOBU POINTアプリ」によるWeb入会
TOBU POINTとは? 東武グループの共通ポイント | TOBU POINT(トブポ)
①PASMOでためる
「トブポマイル」
TOBU POINTアプリでPASMOを登録
・乗車ポイント : あり
a)おでかけマイル
登録したスマホのPASMOで運賃を支払って東武線を利用すると3%
(カードのPASMOは対象外)
b)リピートマイル
同一月内に東武線の同一運賃区間利用
8回目から4%、16回目から8%、24回目から12%(カードPASMOもOK)
・その他
駅構内の自動販売機や売店、駅ナカ店舗の利用
200円(税込)ごとに1ポイント(自動販売機は100円で1ポイント)
②ポイントの有効期限
最後にポイント獲得・利用した日から2年間。有効期限は残高が変動するたびに自動延長。※キャンペーン等で付与する期間限定ポイントは除く
③たまったポイントの利用
・PASMOにチャージ(トブポマイル) セブン銀行で可。
1マイル=>1円。月1回まで。
・TOBU POINTを加盟店での買い物に利用(1ポイント=>1円)
(トブポマイルからTOBU POINTへは、1マイル=>1ポイント 10マイル以上の交換でプラス10%。1%未満は切り捨て)
7.京成電鉄
京成の鉄道利用で貯まる無料ポイントカードは無し。
8.つくばエクスプレス
つくばエクスプレスの鉄道利用で貯まる無料ポイントカードは無し。
9.東京メトロ「メトポ」
・年会費無料
・Webで仮登録後、東京メトロの一部駅に設置された「ICチャージ専用機」で本登録し、PASMOを紐づけ。カードタイプのPASMOの場合は「多機能券売機」も利用可。
登録方法|メトポ-メトロに乗って、ポイントを貯めよう。Metro Point Club (metpo.jp)
①PASMOでためる
・乗車ポイント : あり
<2023年2月まで>
a) デイタイムポイント
登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機を使って入出場したとき、平日10:30~16:30の出場なら1日5ポイント。
b) ホリデーポイント
土日祝日に登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機を使って入出場したら1日7ポイント。
c) ボーナスポイント
登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機を使って入出場したとき、同一月内に10回利用ごとに10ポイント。
a),b)は1日に何度乗車してもポイント付与は1日1回のみ。
c)は1日に複数回乗車した場合でも、乗車した回数をカウント。
<2023年3月1日から>
a) ランクスコア
毎月の乗車実績や定期券所持などの条件に基づき、ランクスコアが貯まる。
月内に獲得したランクスコアに基づき、翌月のランクが決定。
ランクスコアはあくまで翌月のランク決定のために用いられる数値で、メトロポイントとは別。
<1か月に獲得したランクスコアと翌月の会員ランク>
~599ランクスコア : レギュラー
600~3999ランクスコア : シルバー
4000~7999ランクスコア : ゴールド
8000ランクスコア~ : プラチナ
<ランクスコアの貯め方>
・メトポに登録したPASMOチャージ残高で東京メトロに運賃を支払って乗車した場合、支払った東京メトロ運賃1円あたり1ランクスコア。(定期券や企画乗車券、また、東京メトロの路線以外の運賃では貯まらない)
・デイタイム乗車※: 平日10:30~16:00にメトポに登録したPASMOチャージ残額で東京メトロの運賃を支払い自動改札を出場した場合 1日につき50ランクスコア。
・ホリデー乗車※: 土日祝日にトポに登録したPASMOチャージ残額で東京メトロの運賃を支払い自動改札を出場した場合 1日につき70ランクスコア。
・定期券所持: 月初時点でメトポに登録したPASMOで東京メトロ線区間を含む有効な定期乗車券を所持している場合 1か月あたり3000ランクスコア。
※東京メトロから直通先の他社自動改札を出た場合でも、出場時に日時の条件と東京メトロ運賃を支払っているという条件を満たせば対象となる。
b) メトロポイント
前月のランクスコアに基づく当月の会員ランクにより、当月の東京メトロの運賃支払い額に基づいたメトロポイントが貯まる。
レギュラー会員: なし
シルバー会員 : 東京メトロ利用金額の 2%
ゴールド会員 : 東京メトロ利用金額の 5%
プラチナ会員 : 東京メトロ利用金額の 10%
会員ランクは毎月判定され、翌月のランクが決まる。
それに伴い、翌月のポイント積算パーセンテージも決まる。
②ポイントの有効期限
4月1日から翌3月31日まで(当年度)に獲得したポイントは、次の3月31日(翌年度)まで有効。
③たまったポイントの利用
・PASMOにチャージ 10ポイント=>10円 10円単位でチャージ
駅のICチャージ専用機。カードタイプPASMOは多機能券売機でも可。
10.東京都交通局「ToKoPo」
・年会費無料
・Webで入会後、都営駅に設置された「ポイントチャージ取扱機」でPASMOを登録。
ToKoPo 都営交通のポイントサービス | 東京都交通局 (metro.tokyo.jp)
①PASMOでためる
・乗車ポイント : あり
a)基本ポイント(都営地下鉄、日暮里舎人ライナー、都電、都バス)
登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機で入出場し乗車すると、1乗車につき2ポイント。(平日、土休日とも)
b)土休日ボーナスポイント
土日祝日に登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機で入出場し乗車すると、1日につき2ポイント。
c)乗り継ぎボーナスポイント
登録したPASMOで運賃を支払って自動改札機で入出場し、都営地下鉄、日暮里舎人ライナー、都電、都バスの4事業のうち2事業を同日のうちに乗車すると、1日につき10ポイント。
b),c)は1日に何度乗車してもポイント付与は1日1回のみ。
②ポイントの有効期限
最新のポイント付与時に、その時点で貯まっている全ポイントの有効期限が、翌年度末まで。
③たまったポイントの利用
・PASMOにチャージ 10ポイント=>10円 10円単位でチャージ
駅のポイントチャージ取扱機
登録するメリットがあるポイント制度は?
上記のように、各社ともポイント制度の内容は千差万別です。あくまで日常的に利用するわけではなく、運賃を払って時々利用する鉄道会社であるという前提で、どのようなポイント制度に魅力があるかということを考えてみると、以下のようになるかと思います。
A. 運賃を払って乗車するともらえる乗車ポイントがある会社
その鉄道会社の路線に乗車するだけでポイントがもらえるので、手軽にポイントを貯めることができるのが魅力です。
2.東急電鉄
3.小田急電鉄
5.西武鉄道(2023年4月から)
6.東武鉄道
9.東京メトロ
10.東京都交通局
このうち、前月実績や月内繰り返し回数などの条件がなく、1回の乗車から貯まるのは
です。
また、
3.小田急電鉄
は、2回の乗車からポイント付与されるため、同じ運賃区間を1日で往復利用するだけでポイントが貯まり、普段あまり利用しないビジターでもポイント獲得のハードルは低いと言えます。
B. 貯まったポイントをPASMOにチャージできる会社
せっかく貯めたポイントが、その沿線のお店でしか使えなかったり、あまり欲しくない景品にしか変えられなかったりするのでは、ポイントの魅力も半減です。そもそも日常利用ではない前提なので、それほど多くのポイントが貯まるとも思えず、やはりここは、利用機会が多く、次のポイント獲得の原資にもなるPASMOへのチャージができると有難いところ。
3.小田急電鉄
5.西武鉄道
6.東武鉄道
9.東京メトロ
10.東京都交通局
C. ポイント有効期限が長い会社
どの会社もポイント有効期限はだいたい1年以上ありますが、3.小田急電鉄は最短で3か月しか有効期間がないため注意が必要です。
反対に、10.東京都交通局は1年に1度でも利用すれば永遠にポイント有効期限が延びるので、貯めるメリットは大きそうです。
以上、モバイルSuicaとモバイルPASMOを1台の端末で使い分ける方法、そして、モバイルPASMOを利用し、無料で貯めることができる東京の私鉄・地下鉄のポイントについて調べてみました。自分の利用可能性がある鉄道会社に乗車ポイントの制度があるならば、多少の手間をかけてでも登録しておけば、知らず知らずのうちにポイントが貯まっていてびっくり、ということもあるかもしれません。ただ、いまの時点では乗車ポイント制度はまだまだこれからとの感もあり、ビジター利用ではそれほどポイントが貯まらなそうかな、という印象があるのも否めないところ。
SuicaとPASMOをうまく使い分け、各社のポイントを効率的に貯めておトクに鉄道を利用できたらいいですね。
2023年1月