東京西部、立川市と昭島市にまたがる国営昭和記念公園は、広大な敷地を四季折々の木々や花が彩り、芝生や子供が遊べる遊具、ボートに乗れる池やバーベキュー場など、休日を楽しく過ごせる施設がそろった公園です。広い園内の移動には自転車が便利で、レンタサイクルとサイクリングコースも整備されています。
2024年11月、紅葉の昭和記念公園でサイクリングを楽しんできました。
- 電車でのアクセスは西立川駅が便利
- 西立川には青梅特快やホリデー快速も停車
- 西立川駅から昭和記念公園へ
- 大人入園料は交通系ICカードタッチで支払い可
- 西立川口サイクルセンターで自転車を借りる
- サイクリングに出発
- 駐輪場は20か所以上 自転車を停めて園内散策も
- 北縁をまわってこどもの森へ
- こどもの森で遊ぶ
- サイクルセンターに戻る
電車でのアクセスは西立川駅が便利
昭和記念公園には大きく分けて5か所の入口があります。南側に立川口、西立川口、昭島口の3か所、北側に砂川口、玉川上水口の2か所です。このうち、最も駅から近いのが西立川口で、JR青梅線西立川駅から徒歩2分の好アクセスです。そのほか、南側の入り口では立川口がJR立川駅から徒歩10分、多摩モノレール立川北駅から徒歩8分、昭島口がJR青梅線東中神駅から徒歩10分の距離。北側の入口では西武拝島線武蔵砂川駅から砂川口が徒歩20分、玉川上水口が徒歩25分となっています。西武拝島線には玉川上水という駅がありますが、昭和記念公園の玉川上水口は玉川上水駅下車ではありませんので、要注意です。
西立川には青梅特快やホリデー快速も停車
西立川口最寄りの西立川駅は、立川から青梅線で1駅で、特急を除くすべての種別が停車します。青梅線には中央線からの直通列車も多く走っており、日中は1時間に2本程度運転されている青梅特快や、休日の朝に運転されているホリデー快速おくたま号に乗れば、新宿から西立川まではわずか30分程度という近さです。
都心方面から昭和記念公園に向かうときは、青梅特快に乗車して西立川で下車するのがおススメのアクセスです。
西立川駅の出口は、東京方面からの下り列車では後ろ寄りにあるので、後ろから2-3両目あたりに乗車すると便利です。
西立川駅から昭和記念公園へ
休日の西立川駅は、昭和記念公園へ向かう行楽客で賑わっています。改札口を出て左に進むと、そのまま広いペデストリアンデッキが公園へと続いています。
デッキの上からは、遠く奥多摩の山並みも見えました。
駅からまっすぐ歩けば公園の入口に到着。
園内の地図はこんな感じ。右が北で、左が西立川口、下が立川口です。公園のメインの部分は、西立川口から北に広がっています。
ピンク色の線がサイクリングコース。ほぼ外周をまわるラインと、中央を横切って短絡するライン、そして、西立川口・昭島口と、立川口へ続く、行き止まりのラインが2つという構成です。
大人入園料は交通系ICカードタッチで支払い可
入園料は大人450円、65歳以上210円、中学生以下は無料です。入り口横にチケット売り場がありますが、大人入園料であれば、SUICA、PASMOなどの交通系ICカードを改札口に直接タッチして入園することもできます。
入口には迷子札や、ペット入園の誓約書も置かれていました。
園内にはパークトレインという牽引バスも走っています。こちらは1回の乗車が大人400円、中学生以下200円、65歳以上400円、1日フリーパス券だと大人600円、中学生以下600円、65歳以上500円。中学生以下と65歳以上の料金区分が1回券と1日フリーパス券で異なっていて、少しややこしいです。
西立川口サイクルセンターで自転車を借りる
西立川口から公園に入ると、目の前にはボート池が広がっています。自転車貸し出しをしているサイクルセンターへは右手に進みます。
木々もきれいに色づいています。
西立川口から歩いて2-3分で西立川口サイクルセンターに到着。サイクルセンターは他に、立川口、砂川口にあります。
ここでは18インチから26インチの自転車と、タンデム自転車を借りることができます。タンデムは台数が少ないようで、この時はお昼ごろの時間帯だったこともあり、タンデム希望の人の待ちが3組程度ありました。なお、立川口には一輪車の貸し出しもあり、専用の一輪車のりばで乗ることができるようです。
自転車のレンタル料は3時間まで大人600円、中学生以下350円。3時間を超えると30分につき大人100円、中学生以下50円の延長料金がかかります。タンデム自転車は3時間1500円、延長が30分200円です。
券売機は電子マネーやクレジットカードも使えて便利。チケットには返却時間が記載されていて、自転車返却時に回収されるので、なくさないようにしっかり持っていてください。
チケットを係の人に見せたら、サイズごとに並んでいる自転車を選びます。自転車は途中では交換できないそうなので、慎重に自分のサイズにあった自転車を選びましょう。チャイルドシートつきの自転車もあるので、まだ一人で自転車に乗れないお子様がいても大丈夫。
タンデム車はこんな感じです。
ヘルメットも無料で借りることができます。
タイヤの空気が少なかったら、空気を入れておきましょう。タイヤの注気口にゴムキャップがない自転車が多かったような気がしましたが、係の方に聞くと、キャップがなくても問題ないのだそう。
サイクリングに出発
それではサイクリングに出発しましょう。さっそくイチョウの黄色がきれいです。
交差点はロータリーになっていて、「サークル」と呼ばれています。サイクリングコースには、第1~第4の4つのサークルがあります。看板と道路上の表示で、行きたい方向を確認してください。また、合流と離脱があるので他車の動きにも気をつけましょう。
公園内を流れる残堀川を渡ります。水はありませんでした。
歩行者用の道路とは立体交差になっているところも多く、快適にサイクリングが楽しめます。
第2サークルをまわってみんなの原っぱ方面へ。
駐輪場は20か所以上 自転車を停めて園内散策も
サイクリングコースには駐輪場が細かく設けられています。各駐輪場には番号が振られているので、園内の地図で行きたい目的地に近いのは何番の駐輪場だな、と調べておけば便利に使うことができます。
まずはP11に自転車を停めてみんなの原っぱで持参したお弁当を食べることにしました。原っぱの脇には屋根のかかったテーブルとベンチもあるので、こちらを利用するのも良いでしょう。
青空の下の広い原っぱ、気持ちがいいです。
木組みの意匠が印象的な建物は「オカカフェ」というカフェ。人気のようで、入店待ちの人がずらりと列をつくっていました。
売店ではアウトドア用品が売られていました。売店の隣にはトイレもあります。
北縁をまわってこどもの森へ
お弁当を食べたら再びサイクリングの開始です。みんなの原っぱからさらに北に進み、公園の北側をまわってこどもの森を目指します。
第3サークル付近はちょうど陽の光もあたり、紅葉がきれいでした。
こもれびの池付近。池を見に行ってみたくもありましたが、早くこどもの森に行きたい子供にせかされ通過。
公園の北側に来ました。このあたりは南側にこもれびの丘があり、サイクリングロードは日陰になっています。
右側にはイチョウ並木の黄葉。
こもれびの丘は雑木林で、紅葉のすすみももう少しと言ったところ。
こどもの森で遊ぶ
P23に自転車を停めてこどもの森へ。こどもの森には、さまざまな遊び場がありますが、P23はその中でも雲の海(ふわふわドーム)の最寄りの駐輪場です。こどもの森全体をまわるなら、P22やP21に停めたほうが便利かもしれません。
駐輪場から林を抜けると、雲の海が見えてきました。
なかなか大きなドームが手前と奥の2つもあります。子供たちが思う存分飛び跳ねていて楽しそう。
雲の海の先には、ドラゴンの森砂山。
残念ながら、ドラゴンには登れないようです。
ドラゴンの背中が滑り台になっていたりしますが、これも使えないのは残念。
目を引くこの建造物は太陽のピラミッド。
登っていくにつれて、まわりが良く見えます。
頂上には太陽が。
こちらはミストが立ち込める霧の森。ひんやりするので、これからの季節より、夏向きの遊び場かもしれません。
ネット遊具、虹のハンモック。
空の滑り台。
裏手にはローラー滑り台も。
森のとりで。
これらの遊具の中心には飲食の売店と、上屋のある休憩スペースやトイレがあり、この付近の長時間滞在に対応しています。
P21 だと滑り台やハンモックに近いです。
子供がめいっぱい体を動かして遊べるこどもの森、やはり子供にとっては最高に楽しかったようで、1時間以上滞在しました。
サイクルセンターに戻る
子供の森ですっかり時間を使ってしまい、陽も傾いてきたので、サイクルセンターに戻ることにします。
サイクリングコースから、木々の向こうに先ほど遊んだ子供の森がちらりと見えました。
第4サークルから第3サークルへ、中央の短絡線を走ってみます。
常緑樹が多く、いままでとは少し違った景観が楽しめます。
第3サークルからは先ほど行きに通ったルートなので、第4サークルに戻り、未踏のルートを走ってみることにしました。
グラデーションの楓が陽を浴びて輝いています。
立川口、西立川口へ向かう方向は、混雑していました。
このあたりにも、わんぱくゆうぐという遊具がありますが、寄ってみる時間はありませんでした。
ふれあい橋をくぐって第1サークルへ。
第1サークルでは立川口方面と西立川口方面が分かれます。
西立川口サイクルセンターに戻って来ました。
自転車を返し、帰路につきます。池のほとりの紅葉が夕日を浴びてきれいです。
新宿からわずか30分ほどで来ることができるアクセスの良さながら、きれいな紅葉を楽しみながらサイクリングや、広い空の下の芝生、子供が体を動かして遊べる遊具などが楽しめる昭和記念公園は、楽しい休日を過ごすことができる、とても素敵な公園でした。
2024年11月