今はロマンスカーミュージアムに保存 昔のロマンスカーが最新ロマンスカーと並んだ小田急ファミリー鉄道展2019【海老名市/神奈川県】(2019年)

2021年4月19日、神奈川県の海老名駅に隣接した場所に小田急ロマンスカーの博物館、ロマンスカーミュージアムがオープンしました。ここには引退した過去のロマンスカー5形式が保存されていて、これらの車両はミュージアムができるまで車両基地などで保存され非公開でしたが、一部についてはイベントなどの機会に目にすることもできました。今回は、ミュージアムに保存されている5形式の中でいちばん古い3000形が、現役の最新型である70000形と並んで展示された、小田急ファミリー鉄道展2019の車両展示の様子をご紹介します。

小田急ファミリー鉄道展

小田急ファミリー鉄道展は、車両基地の公開を目玉にさまざまな催しが行われる小田急のお客様感謝イベントで、年に1回程度のペースで行われていましたが、残念ながら現在のところ2019年を最後に、その後の開催はありません。2019年で19回目、この年の来場者は約34,400名だったとのことで、とても人気のあるイベントでした。 

新宿からロマンスカーに乗って海老名まで行き、駅を出て案内に従って歩くと小田急ファミリー鉄道展の会場となっている、車両基地の入口がありました。普段はもちろん一般の人は入れませんが、イベント開催のときだけは一般公開されて中に入ることができます。お客さま感謝イベントなので入場は無料、ありがたいことです。
小田急ファミリー鉄道展2019は、この電車基地が車両の展示や乗務員体験、グッズ販売などが行われる第一会場、そして駅の反対側にある商業施設、ビナウォークトークイベントやコンサート、模型運転、制服を着ての記念撮影などができる第二会場になっていて、なかなか大きな規模で行われています。さまざまな催しが用意されていますが、やはり一番のメインはなんといっても電車基地内での車両展示でしょう。展示される車両のラインナップは毎年変わるようで、この年は2018年に就役した最新のロマンスカー70000形GSEと、1992年に引退し保存されている3000形SSEが並んで展示されるということで注目を集めました。というのも、3000型SSEは2019年時点で5両編成で保存されているうち、3両だけがロマンスカーミュージアムで屋内展示される予定になっていて(残り2両は解体)、太陽の下で、そして5両がそろった姿で見られるのはこれが最後、しかも最新のロマンスカーと並んで展示されることは今後はできなくなると予想されるためです。

もうすっかり夏の日差しで、下からの照り返しも強い中、汗をかきながらこのロマンスカーの展示場所まで歩いて行きます。普段は歩けない線路の上を歩けるとあって、1本のレールの上をバランスを取りながら歩いたり、子供も楽しそうです。

70000形ロマンスカーGSE

まずは70000系GSEを見ます。この車両は2018年から活躍している、小田急ロマンスカーの最新モデルで、伝統の先頭展望客席があり、運転席は2階にあります。小田急ロマンスカーでは、車両に〇〇 Super Express = 〇SEという愛称をつけるのが慣わしとなっていて70000系はGraceful Super Express=GSEと呼ばれています。
さきほど新宿から海老名まで乗ったのがこのGSEで、大きな窓と落ち着いた車内が魅力の、快適な車両でした。ついさっきまで乗っていた車両を間近でみることができて、子供も大喜びです。正面に立って改めて見てみると、前面展望席の窓の大きさを実感します。展望席のチケットは人気があってなかなか予約が難しいですが、いつかこの大きな窓の展望席に座って箱根への旅を楽しんでみたいものです。
そしてGSEの右奥に見えるのがSSE3000形。GSEとSSEは編成の長さが違うので先頭の位置がずれていますが、反対側に回ればぴったりと顔がそろっています。

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3000形ロマンスカーSSE

 3000形は1957年に登場し1991年で定期運用を離脱した車両で、ロマンスカーに〇SEという愛称がついたのはこの車両が元祖です。もともと Super Express = SE とと呼ばれていましたが、1968年に8両編成だったものを5両編成に短縮したことから、Short  Super Express = SSE と呼ばれるようになりました。流線形の先頭部、低重心、軽量構造、連接車体など、スピードアップのための機構が盛り込まれ、1957年に国鉄に貸し出されて実施された高速試験においては、当時の狭軌(レールの間の幅が狭い、JR在来線等、日本で一般的に採用されている軌間)での世界最高速度、145㎞/hを記録し、のちの新幹線開発にも大いに影響を与えたといわれる、歴史に名を残す名車両です。

5両編成のうち、手前側3両が引退時「SSE」の姿、奥の2両が8両編成時代の「SE」の姿になっています。SSEとなってからは、主に新宿~御殿場を結ぶ「あさぎり」として活躍していました。

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私にとって3000形SSEは、幼き頃、家族で江の島に出かけた帰りに乗った初めてのロマンスカーで、思い出のある車両です。

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「SE」の姿に復元された側は、塗り分け方やライトの位置、愛称表示などが「SSE」とは異なっています。

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60000形ロマンスカーMSEと30000形ロマンスカーEXE

東京メトロ千代田線に乗り入れる列車や、かつてはSSE3000形が活躍した御殿場行の列車などに使用される青い60000形ロマンスカー MSE と、30000形ロマンスカーEXE(30000形だけ「〇SE」という呼び名ではない)も見ることができました。

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赤い1000形通勤電車は懐かしい行先表示で

SE車の向かい側には赤い1000形車両が「急行」「箱根湯本・片瀬江ノ島」の珍しい表示を出して止まっていました。この車両はスイスのレーティッシュ鉄道と姉妹鉄道である箱根登山鉄道が、レーティッシュ鉄道の車両と同じ色を塗った車両を運転していることから、箱根登山鉄道に乗り入れる運用につく小田急の1000形も同様の色を塗ったもので、2020年8月には、豪雨災害で長い間不通だった箱根登山鉄道が復旧したことを記念して急行列車として小田急全線を走りましたが、普段は小田原を中心とした区間普通列車に使用されています。
昔は小田急の急行は、途中の相模大野で箱根湯本行きと片瀬江ノ島行きに切り離す列車が多くあったので、昔を知る人には懐かしい表示ですが、この赤い1000形がこの運用についたことがあるかどうかは定かではありません。

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 どの車両も車内に入ることはできませんが、線路から間近に見上げる実物車両の迫力は普段は味わえない特別なものでした。
歴史的な車両、カラフルな車両の競演が楽しかった車両展示を見終えたあとは、基地の入口近くのテントで塗り絵や制帽をかぶらせてもらっての記念撮影を楽しませていただき、海老名駅に戻ります。このあと第2会場にも足を運んでみようかとも思っていましたが、暑い中基地の中を歩き回って思いのほか疲れたので、このまま相鉄に乗車して横浜経由で帰途につくことにしました。
今年以降の開催があるのかはまだわかりませんが、子供も楽しめる小田急ファミリー鉄道展、ぜひまた開催されることを願っています。

 小田急電鉄 (odakyu.jp)

2019年5月 

爽快な初夏の風を浴びて 美しい森と渓谷の景色をのんびりと トロッコわたらせ渓谷号の旅 【わたらせ渓谷鐵道/群馬県・栃木県】(2018年)

 木々の若葉の色も少しずつ濃さを増し、暖かな初夏の風がさわやかな季節になりました。心地よい風を浴びながら、美しい森と渓谷の景色を楽しみたい!と、トロッコ列車の旅に出かけることにしました。向かったのは、群馬県から栃木県を走るローカル線、わたらせ渓谷鐵道です。

  

 わたらせ渓谷鐵道トロッコ列車

わたらせ渓谷鐵道は、群馬県の桐生と栃木県の間藤(まとう)の間、44.1㎞を結ぶローカル線です。もともとは国鉄JR東日本の足尾線という路線でしたが、第2次廃止対象特定地方交通線に指定され、1989年3月に第3セクターわたらせ渓谷鐵道として生まれ変わりました。足尾線の名からも想像がつくとおり、もともとは足尾銅山で産出される銅の輸送のためにつくられた鉄道ですが、渡良瀬川に沿って敷かれた路線で、川のすぐ横を走る区間も多いことから、美しい渓谷の景色を楽しめる路線として人気があります。

そんな素晴らしい景色を思う存分楽しめるようにと、わたらせ渓谷鐵道には窓がなく、外の風を全身に浴びられるトロッコ列車が2種類走っています。自走式のディーゼルカーによるトロッコわっしー号と、ディーゼル機関車が客車を牽くトロッコわたらせ渓谷号です。それぞれのトロッコ列車には下記の違いがあります。

ロッコわっしー号:
編成はトロッコ車1両と普通の窓付き車両1両からなる2両編成。
運転区間は桐生~間藤の全線 44.1㎞
運転日は週末を中心とした指定日(運休月あり)
運転日の運転本数は夏季(4~11月)は1日2往復、冬季(12月~3月)は1日1往復

ロッコわたらせ渓谷号:
編成は機関車1両、トロッコ車2両、普通の窓付き車両2両の5両編成(乗客が乗れるのは4両)
運転区間は大間々~足尾 35.5㎞
運転日は夏季(4月~11月)の週末を中心とした指定日(夏季でも運休月あり。冬季は運休)
運転日の運転本数は1日1往復

わっしー号とわたらせ渓谷号の両方が運転される日には、トロッコ列車が1日3往復も運転されるということになり、この路線のトロッコ列車の人気の高さがうかがえます。

いずれのトロッコ列車も、乗車するには乗車券のほかにトロッコ整理券大人520円、子供260円(2021年4月現在)が必要です。整理券はトロッコ整理券は乗車1回ごとに必要なので、トロッコ列車を途中駅で降りて後続のトロッコ列車に乗り換える、というような場合にはそれぞれの列車に有効な整理券を2回分が必要です。
ロッコ整理券はトロッコ車両の座席分のみの発売となるので、定員に達してしまえば売り切れとなりますが、トロッコ車両が満席になった場合、窓のある普通車座席に座ることができる乗車整理券(トロッコ整理券と同額)が発売されますが、この整理券ではトロッコ車両には乗ることができません。

トロッコわっしー号|わたらせ渓谷鐵道株式会社(公式サイト) (watetsu.com)

トロッコわたらせ渓谷号|わたらせ渓谷鐵道株式会社(公式サイト) (watetsu.com)

ロッコわたらせ渓谷号 始発駅大間々へのアクセス

 今回は2種類あるトロッコ列車のうち、より編成が長く、いまではなかなか乗ることのできない、機関車が客車を牽く昔ながらのタイプの列車である、トロッコわたらせ渓谷号に乗車します。この列車の始発駅は、わたらせ渓谷鉄道の途中駅、大間々駅です。大間々までのアクセスは以下のとおり。

鉄道で行く場合:
JR両毛線(新前橋~小山)の桐生駅から、または東武桐生線(太田~赤城)の相老駅から、わたらせ渓谷鐵道普通列車利用。桐生から15~20分程度、相老から7分程度。
ロッコわたらせ渓谷号の運転日には、渓谷号利用者専用(渓谷号の整理券持参の場合のみ利用可)の桐生発、相老停車、大間々行の臨時列車が運転されます。
東武特急りょうもう号に乗れば、浅草駅から相老駅まで乗り換えなしで行くことができます。
また、東武特急りょうもう号を終点の赤城駅まで乗っても、赤城駅から大間々駅まではタクシーで数分、歩いても15分ほどの距離です。赤城駅には上毛電鉄線も通っているので、上毛電鉄利用の場合もこの方法が使えます。なお、赤城駅は昔は新大間々駅という名前でした。

車で行く場合:
関越自動車道または東北自動車道から北関東自動車道に入り、太田薮塚ICで降りて一般道。東京から太田薮塚ICまではおよそ1時間30分、そこからの一般道は20-30分。
大間々駅に隣接して駐車場(1日500円)があるので便利です。

大間々駅でトロッコ整理券と一日乗車券を購入

車で出かけた私たちは大間々駅横の駐車場に車を停め、駅でトロッコ整理券と一日フリーきっぷを購入。トロッコは定員制なので整理券が売り切れていないか心配でしたが、当日の発車前でも無事購入できました。なお、整理券はわたらせ渓谷鐵道主要駅のほか、一部の旅行会社やコンビニでも買うことができるので、乗車予定がある場合は事前に購入しておいたほうが無難ですが、旅行会社やコンビニでの購入だと別途所定の手数料がかかります。

ロッコ整理券 乗車1回 大人510円、子供260円(往復乗車だと2回分購入)
一日フリーきっぷ 大人1850円、子供930円 
(2018年5月当時の値段)

大間々から足尾を往復するだけでも、一日フリーきっぷを購入したほうが普通乗車券を購入するよりもわずかに安くなります。

下り列車のトロッコわたらせ渓谷号は座席指定制なので、トロッコ整理券購入後、座席の指定を受けます。座席は先着順で選べます。川に沿って走る路線の場合、川側の景色が良いですが、わたらせ渓谷鐵道渡良瀬川を2回渡るので、どちら側の席でも川を見ることができます。大間々を発車したときに川側となり、全体的にも比較的川側となる距離の長い進行右側の席にまだ空きがあったので、指定することにしました。

初夏の風を浴びて渡良瀬川の谷を走るトロッコ列車の旅

大間々 10:54 ---> 足尾 12:27 わたらせ渓谷線 トロッコわたらせ渓谷3号

ロッコわたらせ渓谷号は、列車名としては下りが3号、上りが4号という数字がつきます。これは、トロッコわっしー号と通しで数字が振られているためで、わっしー号が1、2、5、6号となります。
大間々始発の3号は、大間々駅の改札を入って左側のホームから発車します。このホームはトロッコわたらせ渓谷号専用で、それ以外の列車には使われません。列車の編成は前から機関車、普通車、トロッコ車、トロッコ車、普通車の5両ですが、ホームにかかっているのは最後尾の普通車1両だけで、この車両から乗車して車内を移動してトロッコ車に向かいます。

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旅のお供はトロッコ弁当とやまと豚弁当

大間々を発車して程なくして、さっそく右側に渡良瀬川の流れが見えてきます。心地よい風と美しい新緑にトロッコ列車の爽快感を感じつつ、さっそくお弁当の包みを開けて腹ごしらえです。このお弁当は車内販売で購入したもので、トロッコ弁当930円とやまと豚弁当1030円の2種類が販売されており、ひとつずつ購入してみました。車内販売のお弁当は数に限りがあるので、確実に購入したい場合は事前予約をしたほうがいいそうです。

お弁当について (watetsu.com)

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風を浴び、移りゆく景色を眺めなら食べるお弁当は最高です。
列車は山肌に沿って、川を見下ろしながら走って行きます。今日は初夏の陽気で少し汗ばむくらいの暑さですが、だからこそ、谷を吹く涼やかな風がとても気持ちいいです。

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 川、森、空、雲、そして風。トロッコ列車最高!と叫びたくなる、最高のひととき。

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列車レストランと花桃神戸駅

11:37、主要な途中駅、神戸(ごうど)に到着。ここは大間々から19.1㎞、所要時間は37分で、ほぼ道中の中間地点といったところ。ここで反対方向の桐生行の普通列車と行き違いしました。銅山に続く鉄道らしく、普通列車は銅色の落ち着いた色合いのディーゼルカーです。
ここ神戸は、漢字を見ると「こうべ」と読みたくなりますが、国鉄時代はその混乱を避けるためにか、「神土」と書かれていました。群馬の山の中の駅と兵庫県の県庁所在地駅を間違えることもそれほどないとは思いますが、全国規模の鉄道である国鉄ならではの配慮でしょう。第3セクターになって地域密着鉄道に生まれ変わると、そうした心配もなくなったということなのか、もともとの地名通りの「神戸」の記載に変わりました。

この神戸駅には、日光、鬼怒川への足として活躍し1991年に引退した東武の特急車両を使ったレストラン「清流」があります。塗装も東武時代のままで、まるで昔の特急列車がホームに停車しているかのようです。この東武特急の車内で定食やカレー、そば、うどんなどのメニューが食べられるそうですが、さきほど食べたやまと豚弁当やトロッコ弁当もこのレストランが調理しているものなので、ここで購入することもできるそうです。

レストラン「清流」 (watetsu.com)

また、神戸駅周辺にはおよそ300本の花桃の木があり、4月上旬から中旬ごろの開花シーズンにはそれは美しく車窓を彩るとのこと。この時期には花桃まつりも開催され(2020年、2021年は中止)、多くの観光客で賑わうそうです。

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神戸駅停車中のトロッコわたらせ渓谷3号の普通車車内のようす。乗客はみんなトロッコ車両に乗っていて、この普通車両には誰も乗っていませんでした。
もともとは国鉄の急行列車などに使われていたこの車両、当時のままの青いシートが懐かしさを感じさせます。座席にはトロッコ車両にはない背もたれもあるので、この車両に乗って昔の急行列車に思いを馳せながら旅をするのもいいかもしれません。
トロッコ列車では、急な悪天候などに備えて、このように普通の窓がある車両が連結されているのが一般的です。

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草木ダム建設によりできた長いトンネルではイルミネーションが点灯

神戸を出ると列車は全長5,242mの草木トンネルに入ります。5㎞を越える長いトンネルとは、失礼ながらこのようなローカル線には似つかわしくないものですが、これは渡良瀬川に建設された草木ダムにより線路の一部が水没することになったため、その区間を迂回するために掘られたトンネルで、1973年に開通しました。草木ダムはその4年後、1977年の完成です。
この長いトンネル区間では、トロッコ列車のイルミネーションが点灯します。青い電球が天井に輝き、トンネルの闇の中に幻想的な空間を作り出していますが、トンネルなので音と風の迫力も一段とすごく、なかなか賑々しく楽しい時間でもあります。
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長いトンネルを抜けると草木ダムの上を鉄橋で渡り反対岸へ。ここからは進行左側に川が見えるようになります。
神戸の次の沢入(そうり)で上りのトロッコわっしー2号と行き違い。

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御影石の白い河原が美しい渓谷

沢入を出て見えてきた渡良瀬川の河原は、真っ白い石で埋め尽くされ、森の緑と空の青にとても映えます。この白い石は白御影石だそう。

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列車はディーゼルの煙を吐きながら、山道を登って行きます。

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渡良瀬川の流れも、だいぶ細くなってきました。沢入と次の原向の間で線路は県境を越え、群馬県みどり市から栃木県日光市に入ります。こんなところが日光市?と意外な感じがしますが、足尾の先、細尾峠の下を国道122号線日足トンネルでくぐりぬけると、そこはもう日光のいろは坂のたもと近くで、平成の大合併により2006年、かつての足尾町は旧日光市などの周辺自治体と合併し、新しく発足した日光市の一部となりました。

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御影石の渓谷の景色が終わると、小さな集落や森の中を抜け、終着の足尾に向けて走って行きます。
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 ふたたび渡良瀬川を渡ると谷に沿った細長い街並みが見えてきて、もう足尾が近くなったことを感じさせます。左側の車窓にはなにやら古びた工場のようなものが見えますが、これはかつて栄華を極めた足尾銅山の関連施設かと思います。車が止まっていたので、現在も使われているのかもしれません。

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ほどなくして、通洞(つうどう)駅に到着。ここには通洞抗という、足尾銅山の三大主坑口のひとつがあり、このあたりが足尾の町の中心地です。通洞抗は現在は足尾銅山観光という観光施設として見学でき、足尾観光のメインスポットとなっています。本来は足尾に来たら必ず訪れるべきスポットですが、我が子には少し早いかな、と感じたので今回は訪問を見送りました。

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ロッコわたらせ渓谷3号の乗客は、ほとんどがこの通洞で降りてしまい、すっかりガラガラになって終点足尾駅を目指します。

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通洞から足尾までは一駅、3分です。始発の大間々を出ておよそ1時間半、12:27に終着足尾駅に到着。
足尾駅には上り桐生行の普通列車が待っています。このトロッコわたらせ渓谷3号を降りると、この3号の編成が長いために反対ホームに渡る踏切をふさいでしまっているので、3号が回送としてホームを離れるまでは、駅の出口のある反対ホームには渡れません。上り桐生行は、踏切が渡れるようになるのを待たずに出発してしまうので、トロッコ3号から普通桐生行への足尾駅での乗り継ぎはできません、と案内されています。

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足尾駅周辺を散策

出口のあるホームにわたり、トロッコわたらせ渓谷3号がいったんホームを離れて引き返し、ホームの向こう側の留置線に入るところを見学。

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足尾駅にはかつて国鉄足尾線でも活躍した、オレンジ色のキハ30型気動車が保存されていました。

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木造の駅舎に紺色の駅名表示、そして丸形ポスト。古き良き時代の風情を残す足尾駅

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わたらせ渓谷鉄道は足尾の次の間藤が終点ですが、かつては間藤の先にも貨物専用線が延びていて、足尾本山という名前の貨物駅がありました。以前、間藤駅からバスに乗り日光に向かった時、その足尾本山の近くを通ることができたのですが、車窓から見えた大きな工場の廃墟と荒涼とした山肌は、非常に印象的でした。

帰りは1時間半後に出るトロッコわたらせ渓谷4号に乗車して大間々に帰る予定なので、本山まで鉱山跡を見に行くほどの時間もなく、時間があったところで幼い子供の興味を引く風景とも思えませんので、やはり駅周辺で過ごすのがよさそうです。足尾駅周辺の観光地としては、古河掛水倶楽部という、かつての足尾銅山の迎賓館として明治時代に建設されたレトロな建物があり、見てみたいところですが、ここも幼い子供にはちょっと退屈かと思い、結局あたりをぶらぶら散策することにしました。
足尾鉱毒事件が有名なため、公害の地というイメージもある足尾ですが、森に水、山、そして蝶、美しい自然を取り戻しています。

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足尾駅から300mほどのところの森の中にあった喫茶店でうどんなどを頂き、足尾駅に戻ってトロッコわたらせ渓谷4号に乗車します。

午後の日差しの中、ふたたび渡良瀬川の谷を辿り大間々へ

足尾 13:57 ---> 大間々15:37 わたらせ渓谷線 トロッコわたらせ渓谷4号

帰りの列車も足尾からはガラガラで、次の通洞から多くのお客さんが乗ってきました。といっても、行きの3号よりも空いている印象です。3号は座席指定制でしたが4号は自由席なので、みんな思い思いの席に座ります。
午後の日差しを浴び、トロッコわたらせ渓谷4号は、のんびりと谷を下って行きます。

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草木トンネルではふたたびイルミネーションが点灯、幻想的な光と、迫力の音と風の世界を楽しみます。神戸で下りのトロッコわっしー5号と行き違い、一路大間々を目指します。

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気がつけばトロッコ車両にはすっかりお客さんがいなくなっていました。観光帰りで疲れも出る帰り道、背もたれもなく硬い木の座席のトロッコ車ではなく、背もたれがあって椅子もやわらかい普通車でゆっくり過ごすほうが快適なのかもしれません。

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15:37、日差しも少し傾いてきた大間々に到着。

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先頭に立って列車を引っ張ってきたディーゼル機関車

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ロッコ用ホームの横には、かつてこの路線で活躍していたレールバスが保存されています。その向こう側が車を停めた駐車場です。

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ロッコ編成は、ホームを少し離れて停車し、トロッコ車両の開口部には日除けか雨除けの白いシートがかけられました。この車両たちも次の運転日まで、しばしの休息です。

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気持ちの良い季節の風と美しい渓谷の景色が楽しめるわたらせ渓谷鐵道トロッコ列車の旅は、最高の癒しの休日になりました。

足尾からは日光行のバスも出ているので、日光への旅行の片道に、わたらせ渓谷鐵道を組み入れてみるのも面白いかもしれません。

帰り道グルメ

帰りは佐野に立ち寄り、佐野ラーメンで楽しい旅の締めくくり。

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2018年5月 

1万株のつつじと3000匹の鯉のぼり ボリューム感がすごい館林の春 【群馬県】(2019年)

 館林市群馬県の東南部に位置し、群馬県の中では東京に最も近く、東京都庁から館林市役所の直線距離はおよそ65㎞です。北に4㎞ほど行けば栃木県、南に6㎞ほど行けば埼玉県と、群馬県がだいぶ細長くなった場所にあります。
この館林は春のつつじが美しいことで有名ですが、つつじだけではなく、その数の多さがギネスにも認定された、鯉のぼりの大群が泳ぐことでも知られており、春の見どころがあふれる街です。2019年のGW、その館林を訪れました。

 

館林 つつじが岡公園へのアクセス

有名なつつじが見られるのは、館林市内のつつじが岡公園というところです。館林は群馬県、群馬というと上越新幹線関越自動車道で行くイメージですが、県東部の館林はそのどちらでもありません。

鉄道: 
東武伊勢崎線 特急りょうもう号で浅草駅から館林駅まで約1時間。
東武伊勢崎線にはJR宇都宮線上野東京ライン湘南新宿ライン久喜駅から乗り換え可。東京駅・新宿駅から久喜駅まで50分~1時間程度、久喜から館林まで30分程度。
館林駅からつつじが岡公園まで約3㎞、バス・タクシーで約10分、徒歩約40分。

自動車: 
東北自動車道 川口JCTから館林ICまで46㎞、約40分。
館林ICからつつじが岡公園まで約4㎞、約10分。

ゴールデンウィークということもあり、高速道路の渋滞と、つつじが岡近辺の渋滞が怖かったので、私たちは浅草から東武の特急りょうもう号に乗って館林を目指しました。

上皇后陛下、日本人初の女性宇宙飛行士 館林ゆかりの人物

館林駅からつつじが岡へのバスが意外に本数が少なかったので、タクシーを利用することにします。駅から公園へ向かって少し走ると、運転手さんが、ここが正田家、美智子上皇后陛下も戦時中の疎開でここで過ごされたこともあるんですよ、と窓の外の1軒の家を指さしました。
上皇后陛下の祖父にあたる正田貞一郎氏は日清製粉の創業者として有名ですが、日清製粉はもともとこの館林で興った館林製粉がルーツであり、現在でも創業の地として「製粉ミュージアム」が置かれるなど、館林は日清製粉にとっても特別な場所とされているようです。 

また、日本人初の宇宙飛行士として1994年、1998年の2回、スペースシャトルに搭乗した向井千秋さんは館林のご出身。スペースシャトルの宇宙飛行士は、NASAのはからいでいくつかの希望の品を持参することができるそうですが、向井飛行士は館林のつつじの種を持って宇宙飛行されたとのこと。スペースシャトル「コロンビア」で向井さんとともに宇宙飛行したつつじの種は館林市に返還され、「宇宙つつじ」としてつつじが岡公園内で今も花を咲かせているそうです。残念ながらこの話はつつじが岡を訪れた後で知ったので、私は宇宙つつじには気づかず、惜しいことをしました。
なお、つつじが岡公園の近くには向井千秋記念子ども科学館という、向井さんのお名前を冠した子供向けの施設があります。今回は時間がなく立ち寄れませんでしたが、子供が楽しめそうな施設なので、いつか訪問してみたいと思います。

100余品種 1万株のつつじを楽しむ 館林つつじまつり

駅からタクシーで10分ほど、つつじが岡公園に到着しました。
ここには100余品種、1万株のつつじが楽しめるそうです。
公園は普段は入場無料ですが、つつじシーズンには館林つつじまつりが開催され、入場料が必要になります。2021年は見ごろ時期は¥630、咲き始め・見ごろすぎ時期は¥310、中学生以下と障碍者手帳をお持ちの方は無料だそうです。

【縮小開催】一万株のつつじが咲き誇る つつじまつりを開催します!|つつじが岡公園 (city.tatebayashi.gunma.jp)

 チケットを買ってゲートを入り、土産物店の並ぶ道を進むと、色鮮やかなつつじが咲き誇る丘が見えてきました。ここはつつじが岡公園のつつじ鑑賞の中心地、約1.7ヘクタールの通称「花山」と呼ばれるエリアです。

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「花山」は昭和9年に「躑躅ヶ岡」の名で国の文化財、名勝に指定されましたが、もともとこの地はヤマツツジが群生していて、室町時代の書物に「躑躅ヶ崎」の名で記載があるほど、古い歴史のあるところ。江戸時代からは歴代の館林城主がここにつつじの移植を進め、明治維新後、一時荒廃したこともあったそうですが見事復興を果たし、今日のような色とりどりのつつじが楽しめる名所になりました。

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赤、白、紫、ピンク、いろとりどりのつつじと、新緑がおりなすグラデーションが美しいです。丘に群生していて立体感のある迫力あるつつじの景色が楽しめます。

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f:id:nikonikotrain:20190506161351j:plainふだんはなかなか見る機会のない大きく育った古木もあり、このつつじ園のつつじの迫力を増しています。古いものは推定樹齢800年なのだとか。

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花山の向こうには城沼(じょうぬま)という沼が広がっています。かつて「躑躅ヶ崎」と呼ばれたのは、この丘が城沼に突き出す岬であったことが理由と考えられています。
城沼では手漕ぎボートに乗ることができ、水の上からつつじを鑑賞することも。

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 ボートを降り、花山のふもとを回って公園の西側へ。

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古くからの「花山」が「旧公園」と呼ばれるのに対し、西側のエリアは「新公園」と呼ばれ、昭和5年から植栽が始まったエリア。「新」と言っても植栽が始まってもう90年近くが経つので、十分な歴史があります。旧公園に負けず劣らず、美しい花を見せてくれます。

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3000匹の鯉のぼりが泳ぐ鶴生田川 鯉のぼりの里まつり

迫力のあるつつじを思う存分堪能したら、そのまま公園の西側の出口から出て、城沼にそそぐ鶴生田川へ。ここにはたくさんの鯉のぼりが泳いでいるそうです。 

城沼にかかる尾曳橋のたもとから、城沼にそそぐ鶴生田川(つるうだがわ)に沿って歩くと、向こうの川面の上を泳ぐ鯉のぼりの大群が見えてきました。

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カラフルな大量の鯉たちが風に吹かれて体を揺らしています。これは館林市で開催されている「こいのぼりの里まつり」というイベントで掲揚されてるもの。市内5か所で計5000匹以上の鯉のぼりが掲揚されるそうですが、中でもここ鶴生田川には3000匹ほどが掲揚され、いちばん数が多いのだとか。
鯉のぼりの里まつりでは、2004年に掲揚された5283匹という数が、「一番多く、ひとつの地域で掲げられている吹き流し」という部門でギネス世界記録に認定されました。

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それにしても、ここまでの数の鯉のぼりが風に吹かれていっせいに泳ぐさまは見事で、小魚の大群のような、シラスのような、いままでの鯉のぼり観を覆す風景に見とれてしまいます。
川面を撫でる風の流れが目に見えるようで、それもまたおもしろい。

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鯉のぼりの群舞を楽しんだ後は、館林の街並みを見ながら、駅まで歩いて戻りました。途中立ち寄った蕎麦屋さんのラーメンで、体力回復もばっちり。

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浅草からわずか1時間で行ける館林は、咲き乱れるつつじと乱れ泳ぐ鯉のぼり、ボリューム感のある春が楽しめる、素敵な町でした。

 

※残念ながら、2021年は鯉のぼりの里まつりは中止だそうです。


2019年5月 

廃止路線 思い出の終着駅 JR日高本線・様似駅 <2021年3月31日廃止> 【北海道】(2008年)

2021年3月31日 JR北海道 日高本線が部分廃止

 2021年3月31日、JR北海道 日高本線鵡川(むかわ)~様似(さまに)116.0km が廃止されました。
日高本線は、その名の通り北海道の日高地方を走り、苫小牧~様似 146.5㎞を結んでいた路線です。様似駅からバスに乗り継げば襟裳岬に行くことができるため観光客の利用も多そうに見えますが、1986年に急行えりも号が廃止されてからは定期列車は基本的に普通列車のみの運転となり、苫小牧~様似の所要時間は3時間以上を要したため、観光の足としては少々使いづらかったのではないかと思われます。
線路はほぼ海岸線に沿って敷かれていて、太平洋の波打ち際すれすれを走るところもあって海の眺めが美しい路線でしたが、その海沿いの線路が仇となり、2015年1月の高波によって一部線路が流されたことにより鵡川~様似間が不通に、復旧工事がすすまぬまま、2016年の台風で更に多くの路盤が壊されたことにより、鵡川~様似間はずっとバスでの代行運転となっていました。線路の復旧には莫大なコストがかかりますが、日高本線はその対価が見込めない赤字路線であったため、高波による不通から6年、列車が再び走ることはなく、2021年3月31日を以って鵡川~様似間が廃止されました。
全線146.5kmのうちおよそ8割である116.0㎞が廃止され、2021年4月1日から日高本線は苫小牧~鵡川 30.5㎞のみの短い路線になってしまいました。

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静内駅から始発列車に乗って様似駅を目指す

2008年8月、日高本線に乗って様似駅を訪れました。片道3時間を超える長い路線なので、初日は苫小牧から82.1㎞のところにある日高本線の主要駅、静内で降り、ここで1泊して翌朝ふたたび日高本線に乗車、終着の様似を目指しました。

朝の静内駅に集う日高本線の列車。向こう側のホームにいるのが苫小牧行上り列車、こちら側が様似行下り列車で、どちらも静内始発、この日の一番列車です。 

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小さな駅にひとつひとつ停車しながら、のんびりとしたローカル線の旅を楽しみます。
ふと窓から停車中の駅の駅名標を見ると、絵笛という名前の駅でした。字面も音の響きも印象的で、素敵な駅名だと思います。

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窓いっぱいにひろがる日高昆布の景色

様似まであと14.1㎞のところにある東町駅を過ぎると、もし列車が停まってドアをあけてくれたなら、そのまま砂浜を走って海に飛び込みたくなるような、きれいな浜辺を走ります。砂浜と線路の間には柵も何もなく、まるで砂浜の上を走っているかのような感覚です。
この浜には、何やら黒く長いものが並べられています。

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黒いものの正体は昆布。浜で天日干しをしているのでした。昆布は日高地方の特産品で、7月から10月が昆布採りのシーズンだそうです。

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それにしても、これほどまでに昆布を間近に見ることができる列車は他にあるだろうか、というくらい、すぐ目の前に、窓いっぱいに昆布の景色が広がります。

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昆布の他にも、日高地方は競走馬の牧場が多くあるところとして有名です。日高本線の車窓からも、サラブレットの牧場をいくつも見ることができました。競馬場という戦場を離れ、牧場でのんびりと過ごすサラブレットたちの姿には、ほのぼのとした空気が漂います。また、この昆布の砂浜意外にも海岸線すれすれを走るところも多く、太平洋の眺めも存分に楽しむことができました。

日高本線の終点 様似駅

静内から1時間半ほどで終着の様似に到着。ホームが1面だけの、小さな終着駅でした。

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1937年(昭和12年)に開業した様似駅は、以来日高本線の終着駅として、そして襟裳岬方面へのバスへの乗換駅として活躍してきましたが、もともとの計画ではこの先にも線路を延ばして、襟裳方面をぐるっと回って帯広まで線路がつながる計画でした。
帯広からの線路も、途中の広尾までが国鉄広尾線として開業していて、あとは様似と広尾の間、およそ70㎞(国道経由での距離)の線路がつながれば、という状態になっていましたが、残念ながらその工事が進むことはなく、国鉄再建法による第2次特定地方路線に指定された広尾線は1987年に帯広~広尾 84.0km の全線が廃止されてしまい、帯広への鉄路の夢はついえてしまいました。広尾線は、その途中にある「愛国」駅、「幸福」駅が幸せを呼ぶ駅名として大ブームとなったことがあり、これらの駅の跡は現在も観光地となっています。

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1両のディーゼルカーがぽつんと佇む終着駅の風情はいいものです。

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様似駅の車止め。苫小牧から続いた146㎞続いた線路もここでおしまい。

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太平洋を間近に眺め、馬たちが遊ぶ牧場をかすめ、一面の昆布が広がる浜を駆けてたどりついた様似駅は、車窓も美しく、またゆっくり乗りたいと思わせる日高本線の素敵な旅のゴールです。今度はここでバスに乗り継ぎ、襟裳岬にも訪れてみたいと思っていましたが、自然の猛威の前にその歴史に幕を閉じてしまったのは非常に残念でなりません。

様似ではおよそ30分ほど滞在し、折り返しの列車に乗って苫小牧まで戻りました。狩りの列車から撮った川の標識は、イラストの動物が違う!と突っ込みたくなりますが、漢字で書くと「猿」川ではなく、「沙流」川です。

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2008年8月 

春の山里を染める圧巻の桜 信州高遠「天下第一の桜」お花見散歩 【伊那市/長野県】(2016年)

長野県の中央部、諏訪湖を源とする天竜川が南に向かって流れる伊那谷は、南アルプス中央アルプスに挟まれた、風光明媚なところです。伊那谷北部の中心地、伊那市の市街地から東に10㎞ほど登ったところにある高遠は、高遠城の城下町として栄えた南アルプスの裾野に位置する町で、「天下第一の桜」と称される美しい桜が有名です。
アルプスを見上げて咲く桜はさぞ美しかろうと、いつか見に行ってみたいと思っていたのですが、2016年の春、初めて訪問することができました。 

高遠へのアクセス

高遠は以前は上伊那郡高遠町という町でしたが、2006年に伊那市、長谷村と合併し、新しい伊那市として発足しました。高遠へのアクセスはJR飯田線中央自動車道が通る伊那市街からバスや自動車を利用するのが一般的ですが、高遠の北20㎞のところにある茅野市から杖突峠を越えて行くこともできます。ただ、茅野からのバスは季節運行なので、公共交通機関で通年使えるのは伊那市からのバスだけです。


<鉄道・バス>
飯田線伊那北駅もしくは高速バス伊那バスターミナルから路線バスで約25分~30分。バスは以前は飯田線伊那市駅から出ていましたが、現在は伊那市駅ではなく伊那北駅からになっています。なお、飯田線伊那市から1時間くらい先のところに高遠原(たかとおばら)という駅がありますが、高遠原は高遠とは全く別の場所で、降りてもバスやタクシーなどもない小さな無人駅なのでご注意ください。
飯田線の列車には、中央本線の特急あずさの停まる上諏訪駅岡谷駅などから乗ることができます。新宿~岡谷は特急あずさで2時間20分ほど、岡谷~伊那市飯田線で50分~1時間ほどです。岡谷に停まらないあずさもあり、上諏訪や茅野で飯田線に乗り換えとなる場合もあります。
名古屋方面からだと、特急しなので名古屋から2時間ほどの塩尻で降り、中央本線普通列車で10分~20分、岡谷か辰野で飯田線に乗り換えです。
高速バス利用の場合は、伊那バスターミナルまで、新宿から3時間半、名古屋から3時間ほどです。
桜のシーズンには、中央本線茅野駅からのバスが運転されます。茅野から高遠はおよそ50分らしいので、東京方面からのお出かけは、このルートのほうが早いです。茅野にはすべてのあずさ号が停車します。

<車>

中央自動車道 諏訪インターから約30㎞、およそ50分。つづら折りの山道を走るので、車酔いしやすい方にはあまりおすすめしませんが、東京方面からだとこのルートがいちばん近いです。
中央自動車道 小黒川スマートインター、または伊那インターから約15㎞、およそ25~30分。名古屋方面からだとこちらが便利。

鉄道での訪問だと、最後に乗るバスが車内の混雑や道路の渋滞でなかなか進まなかったらどうしよう、と、幼い子連れには少々不安がありましたので、車で諏訪インターからアクセスすることにしました。休日朝の高速下りと高遠周辺の花見客の渋滞が心配だったので、思い切って夜中に東京を出発し、深夜の中央道を走って明け方の諏訪インターで降りると、ところどころに高遠方面の案内看板がありました。茅野の町を見下ろしてつづら折りの道を登り、朝の光が注ぐ杖突峠を越え、高遠目指して走って行きます。道端に見事に咲いた桜を何度も見かけ、これから見る高遠の桜への期待が高まります。

満開の桜が出迎えてくれた駐車場

朝の7時すぎ、いよいよ高遠に到着しました。桜を見るメインの場所は高遠城址公園で、ここにいちばん近い駐車場に入れないかと期待しましたがあいにく満車の表示。誘導員の方に教えて頂き、城址公園の入り口を過ぎて川を渡り、交差点を左に曲がってトンネルをくぐった先にある駐車場に行ってみると、まだ空きが駐車することができました。
ここは、ほりでいパークという公園で、芝生の広場のまわりにたくさんの桜が植えられており、ここだけでも見ごたえのあるお花見スポットでした。f:id:nikonikotrain:20210327010041j:plain

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ここから高遠城址公園までは歩いて15分~20分くらいかかるようですが、こんなにきれいな桜を眺めながら歩くことができるならば、むしろその距離すら楽しい気がします。 

 

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ほりでいパークは高遠ダムによって堰き止められたダム湖、高遠湖のほとりにあります。高遠城址公園までは、この湖に沿って歩きます。
向こうに見える大きな建物は、高遠さくらホテル。高遠で随一の規模のホテルで、ここに泊ってゆっくりと桜を見るのもよさそうですが、桜シーズンの予約は早くから埋まってしまっているようです。

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 湖畔に咲き誇る桜、若葉が芽吹いたばかりの柳。このあたりが車を停めたほりでいパークです。

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雪をかぶった南アルプスの山を背に水を湛える高遠湖。その湖をつくる高遠ダム堤体の目の前を橋で渡って行きます。下を覗いてみると水面からはなかなかの高さで、スリルがあります。

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橋を渡ると景色の見え方も変わってきました。湖に近いほりでいパークだけではなく、斜面の上のほうにも、桜が集まって咲いているところがあります。

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 ダムの前の橋を渡ると歩道橋があり、これを登って道路を越えると、そのまま城址公園に登る道につながっていました。
歩道橋からは桜の木の上のほうを目の前に見ることができ、また、高低差のある街並みを見渡せばあちらこちらに桜が咲いていて、こういう美しいところに住んでみたくなります。

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天然記念物の1500本の桜が咲く 高遠城址公園 桜まつり

国の史跡に指定され、百名城のひとつにも数えられる高遠城は、築城年代は不明だそうですが、戦国時代は武田氏の城として使われ、江戸時代には三万三千石の高遠藩の政庁となり、1872年(明治5年)の廃城でその役目を終えました。
1875年(明治8年)、城跡が公園となったときに旧高遠藩の藩士たちが「桜の馬場」にあった桜を城址に移植したものが今日の高遠城址公園の桜だそうです。現在公園内には樹齢約130年の古木から若木まで約1500本の桜があり、この公園の桜の樹林は、長野県の天然記念物に指定されています。
なお、高遠藩最後の藩主の内藤氏の下屋敷があったのが現在の新宿御苑で、甲州街道の宿場町として栄えた内藤新宿、現在の新宿は、この内藤氏ゆかりの土地というわけです。

高遠城址公園はふだんは入園無料ですが、桜の時期だけは入場が有料となり、この有料期間とほぼ時を同じくして高遠さくら祭りが開催されます。2021年の有料期間は3月29日から桜の散り終わりまで、さくら祭りは4月1日から散り終わりまで、入場料は大人500円、小中学生250円、とのこと。
さくら祭りのうち一定の期間では夜間のライトアップも行われるそうです。

 令和3年度(2021)高遠城址公園さくら祭り – 天下第一のさくら (takato-inacity.jp)

 高遠城跡の魅力をご紹介:伊那市公式ホームページ (inacity.jp)

 高遠城址公園ガイド:伊那市公式ホームページ (inacity.jp)

城址公園に着くと、雪の残る中央アルプス城址の桜が良いコントラストをなしていました。贅沢をいうならば空が青空だったらなおよかったのですが、この日は少々曇りぎみだったのが残念です。

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高遠の桜は固有種、タカトオコヒガンザクラ 

 高遠の桜の品種はソメイヨシノではなく、マメザクラとエドヒガンの交配系のコヒガンザクラで、平成2年に高遠で開催された国際さくらシンポジウムにおいて「タカトオコヒガンザクラ」と命名された固有種の品種だそうです。花はやや小ぶりながらピンク色が濃く色鮮やかで、満開となった木はモフっとしたボリューム感があり、大変見ごたえがあります。
樹齢なのか個性なのか、咲き具合なのか光の加減なのか、はたまた品種が違うのかはわかりませんが、木によって色の濃淡が微妙に違ってみえるものもあり、風景のいろどりをより深みのあるものにしています。

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この迫力はすごい 圧巻の桜が埋めつくす高遠城址公園

南ゲートから公園に入るとピンクの桜の花が頭上を埋め尽くし、圧倒的な美しさです。有名な桜の花見スポットは桜並木であることも多いですが、ここは並木ではなく林なので、桜に囲まれている感がすごいです。

城郭の端の見晴らしのいい場所では、桜と高遠の街並みと中央アルプスが一望できました。
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残雪のアルプスと桜の競演、これが高遠の春です。

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中央アルプスの見晴らしスポットを後にして、公園の中を歩いていきます。どっちを向いても満開の桜。 

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城址の真ん中あたりに、濠の跡なのか一段窪んだところがあり、ここに桜雲橋という橋が架かっています。低くなったところから生える木と高い部分から生える木があるので、橋の上から見ると、目線の高さにも頭上にも桜が咲いていて、人気の写真撮影スポットになっていました。

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橋のたもとからは階段で下におりることができました。ここには池があり、水鏡となって満開の桜を映しています。

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城址の反対側まで来ると、風格を感じる木造の建物が。これは国の登録有形文化財、高遠閣で、1936年(昭和11年)に観光客の休憩所や、地域の集会所として使う目的で建てられたそう。さくら祭りでも休憩所として使用されていました。混雑していそうだったので中には入りませんでしたが、空いていればぜひ、歴史ある建物で一息つきながら、窓の外の桜を愛でてみたかったです。

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高遠閣の横を歩いてゆくと、ちょっとした庭のようなところに白いモクレンが咲いていました。こういう庭でのんびり寝転んでみたいですが、柵があるのでここはお城の敷地外かもしれません。

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高遠閣の近くではレジャーシートを敷いてお花見をしている人たちがたくさんいました。露店も出ていて、お花見スポットらしさ満点のエリアです。私たちも露店で買った食べ物や持参したおにぎりを食べてしばしの休憩タイム。

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おなかが落ち着いたところで、出口に向かって歩き出します。
花をアップで見てみると、おしべとめしべのある花の中心部と、がくが特に濃いピンクになっています。1つの花の中でもグラデーションになって濃淡があり、それがたくさん集まってこの美しい景観を作り出しているのでした。

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「天下第一の桜」と称される高遠城址公園の桜は、噂に違わず、圧倒的な見ごたえで感動しました。これほどにボリューム感と迫力のある桜の乱れ咲きは、一見の価値ありです。

枝垂れ桜が咲く勝間薬師堂にも足を延ばしたい

城址公園の南ゲートを出て、来た道を駐車場まで戻ります。時刻は10時過ぎ、城址公園に入ったのは8時ごろでしたので、2時間ほどの滞在だったことになります。
ほりでいパークからは、桜のうしろに見える雪山は南アルプス

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城址公園に向かうときにダム湖の向こうに見えた、桜が固まって咲いているスポットが気になったので、歩いて行ってみました。駐車場からは国道を渡って緩やかな斜面に続く道を登って10分くらい、勝間薬師堂という小さなお堂でした。立派な枝垂れ桜があり、いままでとはまた違った桜が楽しめます。

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勝間薬師堂からは城址公園の桜もきれいに見えました。

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里に咲く桜に、風に揺れる枝垂れ桜。こういう桜の風景もまたいいものです。

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勝間薬師堂は、ちょっと足を延ばして来てみてよかったと思える、美しい眺めを楽しめる場所でした。

高遠グルメでおなかも満足

高遠城址公園のさくら祭りでは露店が出ていて、いろいろな食べ歩きグルメも楽しめますが、せっかく伊那地方に来たので五平餅を食べました。甘じょっぱい濃厚な味噌が焼けた香ばしさがやみつきになる五平餅は、幼いころ、飯田線の車内販売で売られていたのを買ってもらい、いままでに食べたことのないおいしさに衝撃を受け、以来大好きな食べ物です。
そして信州と言えばやっぱり蕎麦。ほりでいパークでは、花見時期にあわせての出店なのか、仮設のお蕎麦屋さんがあり、満開の桜をみながらおいしい蕎麦を食べるのは最高でした。 

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伊那のB級グルメローメン。蒸し麵、キャベツ、羊肉をソース味のスープでいただく、ご当地フードです。ローメン発祥の店とされる、伊那市内の萬里の支店が高遠から伊那市に向かう街道沿いにあるので、高遠から中央高速に乗る道すがら、気軽に立ち寄ることができます。ローメンはスープありタイプと、なしタイプがあると言いますが、ここはスープありのもの。餃子や豚頭などのサイドメニューもまた魅力的。

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横谷温泉に前泊して高遠へ

高遠の桜は、2016年と2018年の2回見に行きましたが、2016年は日帰り、2018年は茅野の近くにある横谷温泉に宿泊し、翌日高遠へと向かいました。茶色いお湯が特徴の横谷温泉は渓流沿いにいくつも露天風呂があり、楽しい温泉時間を過ごすことができます。半露天の貸切風呂もあるので家族利用にも最適で、ちょうど宿泊した夜は雪が降って、幻想的な景色の中で、家族で温泉を楽しむことができました。
東京からだと車で3時間ほど、高遠までも車で1時間少々なので、高遠訪問の際の宿泊地の一候補としておすすめです。
宿のおかみさんに、高遠の桜を見に行くんですよ、と話したら、この間は早起きして朝食の前に高遠まで桜を見に行ってきた、というお客様がいらっしゃいましたよ、とおっしゃっていたので、そういう訪問の仕方もできる位置にある宿です。もっとも、高遠城址公園は朝7時ないし8時の開門(日にちによる)なので城址公園に入るのは難しそうですし、朝食までに戻るには相当駆け足の花見をしなければならないと思うので、おすすめはしませんが。
私たちは普通に朝食を頂いて9時ごろにチェックアウトして高遠に向かいました。道も高遠城址公園の直前で少し渋滞があったものの全体的にスムーズで、駐車場も2016年と同じく、城址公園のメインの駐車場は満車でしたが、ほりでいパークに停めることができ、ゆっくりと桜を楽しめました。

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2016年4月  (一部2018年4月)