廃止路線 思い出の終着駅 JR日高本線・様似駅 <2021年3月31日廃止> 【北海道】(2008年)

2021年3月31日 JR北海道 日高本線が部分廃止

 2021年3月31日、JR北海道 日高本線鵡川(むかわ)~様似(さまに)116.0km が廃止されました。
日高本線は、その名の通り北海道の日高地方を走り、苫小牧~様似 146.5㎞を結んでいた路線です。様似駅からバスに乗り継げば襟裳岬に行くことができるため観光客の利用も多そうに見えますが、1986年に急行えりも号が廃止されてからは定期列車は基本的に普通列車のみの運転となり、苫小牧~様似の所要時間は3時間以上を要したため、観光の足としては少々使いづらかったのではないかと思われます。
線路はほぼ海岸線に沿って敷かれていて、太平洋の波打ち際すれすれを走るところもあって海の眺めが美しい路線でしたが、その海沿いの線路が仇となり、2015年1月の高波によって一部線路が流されたことにより鵡川~様似間が不通に、復旧工事がすすまぬまま、2016年の台風で更に多くの路盤が壊されたことにより、鵡川~様似間はずっとバスでの代行運転となっていました。線路の復旧には莫大なコストがかかりますが、日高本線はその対価が見込めない赤字路線であったため、高波による不通から6年、列車が再び走ることはなく、2021年3月31日を以って鵡川~様似間が廃止されました。
全線146.5kmのうちおよそ8割である116.0㎞が廃止され、2021年4月1日から日高本線は苫小牧~鵡川 30.5㎞のみの短い路線になってしまいました。

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静内駅から始発列車に乗って様似駅を目指す

2008年8月、日高本線に乗って様似駅を訪れました。片道3時間を超える長い路線なので、初日は苫小牧から82.1㎞のところにある日高本線の主要駅、静内で降り、ここで1泊して翌朝ふたたび日高本線に乗車、終着の様似を目指しました。

朝の静内駅に集う日高本線の列車。向こう側のホームにいるのが苫小牧行上り列車、こちら側が様似行下り列車で、どちらも静内始発、この日の一番列車です。 

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小さな駅にひとつひとつ停車しながら、のんびりとしたローカル線の旅を楽しみます。
ふと窓から停車中の駅の駅名標を見ると、絵笛という名前の駅でした。字面も音の響きも印象的で、素敵な駅名だと思います。

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窓いっぱいにひろがる日高昆布の景色

様似まであと14.1㎞のところにある東町駅を過ぎると、もし列車が停まってドアをあけてくれたなら、そのまま砂浜を走って海に飛び込みたくなるような、きれいな浜辺を走ります。砂浜と線路の間には柵も何もなく、まるで砂浜の上を走っているかのような感覚です。
この浜には、何やら黒く長いものが並べられています。

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黒いものの正体は昆布。浜で天日干しをしているのでした。昆布は日高地方の特産品で、7月から10月が昆布採りのシーズンだそうです。

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それにしても、これほどまでに昆布を間近に見ることができる列車は他にあるだろうか、というくらい、すぐ目の前に、窓いっぱいに昆布の景色が広がります。

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昆布の他にも、日高地方は競走馬の牧場が多くあるところとして有名です。日高本線の車窓からも、サラブレットの牧場をいくつも見ることができました。競馬場という戦場を離れ、牧場でのんびりと過ごすサラブレットたちの姿には、ほのぼのとした空気が漂います。また、この昆布の砂浜意外にも海岸線すれすれを走るところも多く、太平洋の眺めも存分に楽しむことができました。

日高本線の終点 様似駅

静内から1時間半ほどで終着の様似に到着。ホームが1面だけの、小さな終着駅でした。

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1937年(昭和12年)に開業した様似駅は、以来日高本線の終着駅として、そして襟裳岬方面へのバスへの乗換駅として活躍してきましたが、もともとの計画ではこの先にも線路を延ばして、襟裳方面をぐるっと回って帯広まで線路がつながる計画でした。
帯広からの線路も、途中の広尾までが国鉄広尾線として開業していて、あとは様似と広尾の間、およそ70㎞(国道経由での距離)の線路がつながれば、という状態になっていましたが、残念ながらその工事が進むことはなく、国鉄再建法による第2次特定地方路線に指定された広尾線は1987年に帯広~広尾 84.0km の全線が廃止されてしまい、帯広への鉄路の夢はついえてしまいました。広尾線は、その途中にある「愛国」駅、「幸福」駅が幸せを呼ぶ駅名として大ブームとなったことがあり、これらの駅の跡は現在も観光地となっています。

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1両のディーゼルカーがぽつんと佇む終着駅の風情はいいものです。

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様似駅の車止め。苫小牧から続いた146㎞続いた線路もここでおしまい。

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太平洋を間近に眺め、馬たちが遊ぶ牧場をかすめ、一面の昆布が広がる浜を駆けてたどりついた様似駅は、車窓も美しく、またゆっくり乗りたいと思わせる日高本線の素敵な旅のゴールです。今度はここでバスに乗り継ぎ、襟裳岬にも訪れてみたいと思っていましたが、自然の猛威の前にその歴史に幕を閉じてしまったのは非常に残念でなりません。

様似ではおよそ30分ほど滞在し、折り返しの列車に乗って苫小牧まで戻りました。狩りの列車から撮った川の標識は、イラストの動物が違う!と突っ込みたくなりますが、漢字で書くと「猿」川ではなく、「沙流」川です。

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2008年8月 

春の山里を染める圧巻の桜 信州高遠「天下第一の桜」お花見散歩 【伊那市/長野県】(2016年)

長野県の中央部、諏訪湖を源とする天竜川が南に向かって流れる伊那谷は、南アルプス中央アルプスに挟まれた、風光明媚なところです。伊那谷北部の中心地、伊那市の市街地から東に10㎞ほど登ったところにある高遠は、高遠城の城下町として栄えた南アルプスの裾野に位置する町で、「天下第一の桜」と称される美しい桜が有名です。
アルプスを見上げて咲く桜はさぞ美しかろうと、いつか見に行ってみたいと思っていたのですが、2016年の春、初めて訪問することができました。 

高遠へのアクセス

高遠は以前は上伊那郡高遠町という町でしたが、2006年に伊那市、長谷村と合併し、新しい伊那市として発足しました。高遠へのアクセスはJR飯田線中央自動車道が通る伊那市街からバスや自動車を利用するのが一般的ですが、高遠の北20㎞のところにある茅野市から杖突峠を越えて行くこともできます。ただ、茅野からのバスは季節運行なので、公共交通機関で通年使えるのは伊那市からのバスだけです。


<鉄道・バス>
飯田線伊那北駅もしくは高速バス伊那バスターミナルから路線バスで約25分~30分。バスは以前は飯田線伊那市駅から出ていましたが、現在は伊那市駅ではなく伊那北駅からになっています。なお、飯田線伊那市から1時間くらい先のところに高遠原(たかとおばら)という駅がありますが、高遠原は高遠とは全く別の場所で、降りてもバスやタクシーなどもない小さな無人駅なのでご注意ください。
飯田線の列車には、中央本線の特急あずさの停まる上諏訪駅岡谷駅などから乗ることができます。新宿~岡谷は特急あずさで2時間20分ほど、岡谷~伊那市飯田線で50分~1時間ほどです。岡谷に停まらないあずさもあり、上諏訪や茅野で飯田線に乗り換えとなる場合もあります。
名古屋方面からだと、特急しなので名古屋から2時間ほどの塩尻で降り、中央本線普通列車で10分~20分、岡谷か辰野で飯田線に乗り換えです。
高速バス利用の場合は、伊那バスターミナルまで、新宿から3時間半、名古屋から3時間ほどです。
桜のシーズンには、中央本線茅野駅からのバスが運転されます。茅野から高遠はおよそ50分らしいので、東京方面からのお出かけは、このルートのほうが早いです。茅野にはすべてのあずさ号が停車します。

<車>

中央自動車道 諏訪インターから約30㎞、およそ50分。つづら折りの山道を走るので、車酔いしやすい方にはあまりおすすめしませんが、東京方面からだとこのルートがいちばん近いです。
中央自動車道 小黒川スマートインター、または伊那インターから約15㎞、およそ25~30分。名古屋方面からだとこちらが便利。

鉄道での訪問だと、最後に乗るバスが車内の混雑や道路の渋滞でなかなか進まなかったらどうしよう、と、幼い子連れには少々不安がありましたので、車で諏訪インターからアクセスすることにしました。休日朝の高速下りと高遠周辺の花見客の渋滞が心配だったので、思い切って夜中に東京を出発し、深夜の中央道を走って明け方の諏訪インターで降りると、ところどころに高遠方面の案内看板がありました。茅野の町を見下ろしてつづら折りの道を登り、朝の光が注ぐ杖突峠を越え、高遠目指して走って行きます。道端に見事に咲いた桜を何度も見かけ、これから見る高遠の桜への期待が高まります。

満開の桜が出迎えてくれた駐車場

朝の7時すぎ、いよいよ高遠に到着しました。桜を見るメインの場所は高遠城址公園で、ここにいちばん近い駐車場に入れないかと期待しましたがあいにく満車の表示。誘導員の方に教えて頂き、城址公園の入り口を過ぎて川を渡り、交差点を左に曲がってトンネルをくぐった先にある駐車場に行ってみると、まだ空きが駐車することができました。
ここは、ほりでいパークという公園で、芝生の広場のまわりにたくさんの桜が植えられており、ここだけでも見ごたえのあるお花見スポットでした。f:id:nikonikotrain:20210327010041j:plain

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ここから高遠城址公園までは歩いて15分~20分くらいかかるようですが、こんなにきれいな桜を眺めながら歩くことができるならば、むしろその距離すら楽しい気がします。 

 

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ほりでいパークは高遠ダムによって堰き止められたダム湖、高遠湖のほとりにあります。高遠城址公園までは、この湖に沿って歩きます。
向こうに見える大きな建物は、高遠さくらホテル。高遠で随一の規模のホテルで、ここに泊ってゆっくりと桜を見るのもよさそうですが、桜シーズンの予約は早くから埋まってしまっているようです。

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 湖畔に咲き誇る桜、若葉が芽吹いたばかりの柳。このあたりが車を停めたほりでいパークです。

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雪をかぶった南アルプスの山を背に水を湛える高遠湖。その湖をつくる高遠ダム堤体の目の前を橋で渡って行きます。下を覗いてみると水面からはなかなかの高さで、スリルがあります。

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橋を渡ると景色の見え方も変わってきました。湖に近いほりでいパークだけではなく、斜面の上のほうにも、桜が集まって咲いているところがあります。

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 ダムの前の橋を渡ると歩道橋があり、これを登って道路を越えると、そのまま城址公園に登る道につながっていました。
歩道橋からは桜の木の上のほうを目の前に見ることができ、また、高低差のある街並みを見渡せばあちらこちらに桜が咲いていて、こういう美しいところに住んでみたくなります。

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天然記念物の1500本の桜が咲く 高遠城址公園 桜まつり

国の史跡に指定され、百名城のひとつにも数えられる高遠城は、築城年代は不明だそうですが、戦国時代は武田氏の城として使われ、江戸時代には三万三千石の高遠藩の政庁となり、1872年(明治5年)の廃城でその役目を終えました。
1875年(明治8年)、城跡が公園となったときに旧高遠藩の藩士たちが「桜の馬場」にあった桜を城址に移植したものが今日の高遠城址公園の桜だそうです。現在公園内には樹齢約130年の古木から若木まで約1500本の桜があり、この公園の桜の樹林は、長野県の天然記念物に指定されています。
なお、高遠藩最後の藩主の内藤氏の下屋敷があったのが現在の新宿御苑で、甲州街道の宿場町として栄えた内藤新宿、現在の新宿は、この内藤氏ゆかりの土地というわけです。

高遠城址公園はふだんは入園無料ですが、桜の時期だけは入場が有料となり、この有料期間とほぼ時を同じくして高遠さくら祭りが開催されます。2021年の有料期間は3月29日から桜の散り終わりまで、さくら祭りは4月1日から散り終わりまで、入場料は大人500円、小中学生250円、とのこと。
さくら祭りのうち一定の期間では夜間のライトアップも行われるそうです。

 令和3年度(2021)高遠城址公園さくら祭り – 天下第一のさくら (takato-inacity.jp)

 高遠城跡の魅力をご紹介:伊那市公式ホームページ (inacity.jp)

 高遠城址公園ガイド:伊那市公式ホームページ (inacity.jp)

城址公園に着くと、雪の残る中央アルプス城址の桜が良いコントラストをなしていました。贅沢をいうならば空が青空だったらなおよかったのですが、この日は少々曇りぎみだったのが残念です。

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高遠の桜は固有種、タカトオコヒガンザクラ 

 高遠の桜の品種はソメイヨシノではなく、マメザクラとエドヒガンの交配系のコヒガンザクラで、平成2年に高遠で開催された国際さくらシンポジウムにおいて「タカトオコヒガンザクラ」と命名された固有種の品種だそうです。花はやや小ぶりながらピンク色が濃く色鮮やかで、満開となった木はモフっとしたボリューム感があり、大変見ごたえがあります。
樹齢なのか個性なのか、咲き具合なのか光の加減なのか、はたまた品種が違うのかはわかりませんが、木によって色の濃淡が微妙に違ってみえるものもあり、風景のいろどりをより深みのあるものにしています。

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この迫力はすごい 圧巻の桜が埋めつくす高遠城址公園

南ゲートから公園に入るとピンクの桜の花が頭上を埋め尽くし、圧倒的な美しさです。有名な桜の花見スポットは桜並木であることも多いですが、ここは並木ではなく林なので、桜に囲まれている感がすごいです。

城郭の端の見晴らしのいい場所では、桜と高遠の街並みと中央アルプスが一望できました。
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残雪のアルプスと桜の競演、これが高遠の春です。

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中央アルプスの見晴らしスポットを後にして、公園の中を歩いていきます。どっちを向いても満開の桜。 

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城址の真ん中あたりに、濠の跡なのか一段窪んだところがあり、ここに桜雲橋という橋が架かっています。低くなったところから生える木と高い部分から生える木があるので、橋の上から見ると、目線の高さにも頭上にも桜が咲いていて、人気の写真撮影スポットになっていました。

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橋のたもとからは階段で下におりることができました。ここには池があり、水鏡となって満開の桜を映しています。

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城址の反対側まで来ると、風格を感じる木造の建物が。これは国の登録有形文化財、高遠閣で、1936年(昭和11年)に観光客の休憩所や、地域の集会所として使う目的で建てられたそう。さくら祭りでも休憩所として使用されていました。混雑していそうだったので中には入りませんでしたが、空いていればぜひ、歴史ある建物で一息つきながら、窓の外の桜を愛でてみたかったです。

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高遠閣の横を歩いてゆくと、ちょっとした庭のようなところに白いモクレンが咲いていました。こういう庭でのんびり寝転んでみたいですが、柵があるのでここはお城の敷地外かもしれません。

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高遠閣の近くではレジャーシートを敷いてお花見をしている人たちがたくさんいました。露店も出ていて、お花見スポットらしさ満点のエリアです。私たちも露店で買った食べ物や持参したおにぎりを食べてしばしの休憩タイム。

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おなかが落ち着いたところで、出口に向かって歩き出します。
花をアップで見てみると、おしべとめしべのある花の中心部と、がくが特に濃いピンクになっています。1つの花の中でもグラデーションになって濃淡があり、それがたくさん集まってこの美しい景観を作り出しているのでした。

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「天下第一の桜」と称される高遠城址公園の桜は、噂に違わず、圧倒的な見ごたえで感動しました。これほどにボリューム感と迫力のある桜の乱れ咲きは、一見の価値ありです。

枝垂れ桜が咲く勝間薬師堂にも足を延ばしたい

城址公園の南ゲートを出て、来た道を駐車場まで戻ります。時刻は10時過ぎ、城址公園に入ったのは8時ごろでしたので、2時間ほどの滞在だったことになります。
ほりでいパークからは、桜のうしろに見える雪山は南アルプス

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城址公園に向かうときにダム湖の向こうに見えた、桜が固まって咲いているスポットが気になったので、歩いて行ってみました。駐車場からは国道を渡って緩やかな斜面に続く道を登って10分くらい、勝間薬師堂という小さなお堂でした。立派な枝垂れ桜があり、いままでとはまた違った桜が楽しめます。

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勝間薬師堂からは城址公園の桜もきれいに見えました。

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里に咲く桜に、風に揺れる枝垂れ桜。こういう桜の風景もまたいいものです。

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勝間薬師堂は、ちょっと足を延ばして来てみてよかったと思える、美しい眺めを楽しめる場所でした。

高遠グルメでおなかも満足

高遠城址公園のさくら祭りでは露店が出ていて、いろいろな食べ歩きグルメも楽しめますが、せっかく伊那地方に来たので五平餅を食べました。甘じょっぱい濃厚な味噌が焼けた香ばしさがやみつきになる五平餅は、幼いころ、飯田線の車内販売で売られていたのを買ってもらい、いままでに食べたことのないおいしさに衝撃を受け、以来大好きな食べ物です。
そして信州と言えばやっぱり蕎麦。ほりでいパークでは、花見時期にあわせての出店なのか、仮設のお蕎麦屋さんがあり、満開の桜をみながらおいしい蕎麦を食べるのは最高でした。 

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伊那のB級グルメローメン。蒸し麵、キャベツ、羊肉をソース味のスープでいただく、ご当地フードです。ローメン発祥の店とされる、伊那市内の萬里の支店が高遠から伊那市に向かう街道沿いにあるので、高遠から中央高速に乗る道すがら、気軽に立ち寄ることができます。ローメンはスープありタイプと、なしタイプがあると言いますが、ここはスープありのもの。餃子や豚頭などのサイドメニューもまた魅力的。

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横谷温泉に前泊して高遠へ

高遠の桜は、2016年と2018年の2回見に行きましたが、2016年は日帰り、2018年は茅野の近くにある横谷温泉に宿泊し、翌日高遠へと向かいました。茶色いお湯が特徴の横谷温泉は渓流沿いにいくつも露天風呂があり、楽しい温泉時間を過ごすことができます。半露天の貸切風呂もあるので家族利用にも最適で、ちょうど宿泊した夜は雪が降って、幻想的な景色の中で、家族で温泉を楽しむことができました。
東京からだと車で3時間ほど、高遠までも車で1時間少々なので、高遠訪問の際の宿泊地の一候補としておすすめです。
宿のおかみさんに、高遠の桜を見に行くんですよ、と話したら、この間は早起きして朝食の前に高遠まで桜を見に行ってきた、というお客様がいらっしゃいましたよ、とおっしゃっていたので、そういう訪問の仕方もできる位置にある宿です。もっとも、高遠城址公園は朝7時ないし8時の開門(日にちによる)なので城址公園に入るのは難しそうですし、朝食までに戻るには相当駆け足の花見をしなければならないと思うので、おすすめはしませんが。
私たちは普通に朝食を頂いて9時ごろにチェックアウトして高遠に向かいました。道も高遠城址公園の直前で少し渋滞があったものの全体的にスムーズで、駐車場も2016年と同じく、城址公園のメインの駐車場は満車でしたが、ほりでいパークに停めることができ、ゆっくりと桜を楽しめました。

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2016年4月  (一部2018年4月) 

白とピンクの花が彩る信州の春 「一目十万本」あんずの里をのんびり散歩 【千曲市/長野県】(2019年)

峠の釜めしで有名な碓氷峠を越えて長野市へ向かう途中にある千曲市は、あんずの一大産地だそうで、市のウェブサイトによればあんずの栽培面積、収穫量とも、長野県の半分近くを占めるのだとか。あんずは峠の釜めしにも入っていますが、整腸作用があるそうです。
千曲市の森・倉科地区は、市内でも特にあんず生産が盛んなところで、「あんずの里」と呼ばれています。春になると「一目十万本」と言われるほど、見渡す限りあんずの花が咲き誇る風景が見事なのだそうです。これは一度見てみたいと、2019年春の1泊2日旅行の目的地をここに決めました。 

千曲市「あんずの里」へのアクセス

長野市の南10㎞ほどのところにある千曲市は、鉄道はしなの鉄道線JR東日本篠ノ井線が、高速道路は上信越自動車道と長野自動車道が通っており、交通も便利なところです。特に高速道路は、東京と名古屋を結ぶ中央道から分かれた長野道と、東京と新潟を結ぶ関越道から分かれた上信越道が合流する更埴ジャンクションがあり、要衝の地となっています。
あんずの里へのアクセスは以下のとおりです。
<鉄道>
しなの鉄道屋代駅からタクシーで10分、または徒歩で55分。
春のあんずまつり開催中の土日には屋代駅からのシャトルバスもあり。所要10分。
<車>
長野自動車道 更埴インターで高速道路を下りておよそ10分。

鉄道でも車でもなかなかアクセスしやすいですが、今回は宿泊地への移動も考え、車で出かけることにしました。

練馬インターから更埴インターまでは関越道~上信越道を通って198.4㎞、途中休憩をしながら3時間ほどのドライブです。中央道経由でも、永福インターから更埴インターまでは211.3㎞と、それほど距離は変わりません。(中央道の起点は高井戸ですが、高井戸インターから中央道下りに入ることはできないので、最寄りの永福インターからの距離としました)

 更埴インターから千曲方面の案内に従って国道18号線に入り、住宅街を左折してあんず街道を走ると、あんずの花に染まる山肌が見えてきました。駐車場は地区内に何か所かありますが、駐車可能台数が多いのは、150台の森運動広場と、105台の窪山展望公園の2か所で、このうちあんずの里の奥に位置し、傾斜地の上にあって展望がよさそうな、窪山展望公園の駐車場に車を停めることにしました。どの駐車場でも、駐車協力金は普通車500円です。  

雪を頂く山に見下ろされて咲くあんずの花

窪山展望公園はその名の通り展望がよく、土を盛ってまわりより少し高くなった展望台もあり、あんずの里を見渡すことができました。山並みの向こうにはまだ雪を頂いた山も見えます。昼下がりの暖かな日差しの中、まだ浅いながらも着実に歩んできている春を感じながら景色を眺めるのは良いものです。

このあたりのあんずは、元禄時代に伊予宇和島藩主・伊達宗利公の娘の豊姫が松代藩主・真田幸道公に輿入れした際に、故郷を懐かしんで持ち込んだ種がルーツだそうです。松代はここから北東に5㎞ほどのところにある城下町です。 

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観光客で賑わうあんずまつり

この日は第64回あんずまつりの期間中(2018年3月30日~4月14日)でした。開催予定期間中でも、花が散ってしまえばまつりは終了してしまうそうですが、観光局のウェブサイトであんずの花の開花状況が定期的に公開されるので、それをチェックしていれば、行ってみたけどもう花が散ってまつりも終わっていた、などということもありません。なお、2021年のあんずまつりは3月27日から開催予定とのこと。

 第66回 あんずまつり開催 2021年3月27日~ | 信州千曲観光局 (chikuma-kanko.com)

土曜日の昼過ぎでしたが、駐車場は満車というわけではないながらも、次々に車が出たり入ったりしています。あたりの道にもたくさんの観光客が歩いているのが見え、あんずまつりの賑わいを感じます。

 観光案内の方にいただいた地図を見ながら駐車場から歩き始めると、あちこちにテントが出ていて、地元の農家の皆さんがあんずをはじめとした農産物などを販売していました。 ほら、食べてごらん、と、セミドライのスライスりんごをひと掴み下さったりするので、こんなにたくさん試食をさせてもらっていいものかと恐縮しながらも、温かなお心意気に感謝し、信州の味覚を楽しませて頂きました。りんごは言わずと知れた信州の特産品のひとつですが、りんごの産地として長野と共に知られる青森は、あんずについても長野と並ぶ一大産地だそうで、日本のあんずの生産量は、長野と青森がほぼ半々ずつとなっています。

アンズ(杏)の産地 栽培面積 収穫量 出荷量 輸入量 輸出量|果物統計 グラフ (kudamononavi.com)

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 移り変わる景色を楽しみながら あんずの里を散策

 散策は特に決まったルートがあるわけでもないので、あんず畑の中には入らない、という基本的なルールを守れば、時間と体力の許す限り、好きな道を好きなように歩けばいいだけです。
まずは駐車場を出て右手の斜面に登って行く道を進んでみました。少し歩くと、ひときわ大きなあんずの木が見えてきますが、これは樹齢300年の在来種のあんずの木だそうで、もしかすると、宇和島のお姫様が持ってきた種から出た木なのかもしれません。古木の風格を醸しながらも、若い者にはまだ負けん、とばかりに枝いっぱいに花をつけるさまは見事です。

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古木をしばし眺め、ふたたび日当たりのいい斜面に続く道を歩いてゆきます。

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ピンクの花が多く咲くエリアがありました。これもあんずの花だそうですが、品種が違うそうです。ピンクもまた景色に映え、美しいものです。

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斜面に続く道を登り、左に折れて今度は下り、あんずの花に囲まれたのどかな里を、思いのまま歩きます。

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花の色や咲き具合の違い、アップダウンするにつれて変わる景色の見え方、歩くごとに移り変わる風景が楽しいです。

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 山懐にたたずむ茅葺屋根のお寺、観龍寺。小さいながらも風格を感じる、趣のある本堂です。ここには桜の木があり、花が咲き始めていましたが、満開になるまではまだ何日かかかりそうです。境内はよく手入れされていて、気持ちよく拝観させて頂きました。 

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観龍寺から里に下りてきました。あんずの花に囲まれた家の縁側でのんびりお茶でも飲みながら午後のひとときを過ごしてみたい。

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だいぶ歩いて喉も乾いたので、あんず茶屋で冷たい飲み物で喉を潤して再び歩き始めると、日も傾いてきていて、あんずの里はまた少し違った表情を見せてくれます。 

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最後はあんずの里スケッチパークで干しアンズなどのお土産を購入して駐車場に戻りました。お土産を売っていた地元の方から、あんずの実がなったころにもまた遊びに来てみて、とお誘い頂きました。あんずの実がなるのは6月から7月ごろだそうですが、たわわに実ったあんずの実の様子も、ぜひ見てみたいものです。

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 気づいてみればあんずの里には4時間ほど滞在していました。美しい景色の中での散策は時間を忘れるほど楽しく、1日いても飽きなそうです。なお今回はベビーカーを押しながらの散策でしたが、道はほぼ舗装されており、不自由はありませんでした。

開湯は飛鳥時代 子宝の湯として知られる田沢温泉で鯉料理に舌鼓

この日の宿は、青木村にある田沢温泉にある和泉家旅館さんを予約しました。
あんずの里からは、車で1時間ほどです。
田沢温泉の開湯は飛鳥時代後半ともいわれており、昔から子宝の湯として、また、お乳の出がよくなる温泉として知られているそうです。
夕食には、甘露煮、洗い、唐揚げなど、佐久の鯉をつかったお料理が並びます。鯉料理好きとしては、これはうれしい!青木村は、佐久から約30㎞のところにあります。
鯉料理も妊婦に良いとか、お乳の出が良くなると言われる食べ物ですので、田沢温泉x鯉料理は、妊婦さんや産後のお母さんには最高の組み合わせかもしれません。

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小さいながら風情ある田沢温泉 共同浴場「有乳湯」は人気の浴場

翌朝、宿の周りを散策してみます。田沢温泉は数件の宿と1軒の共同浴場があるだけの温泉場で、非常にこじんまりとしていますが、この温泉のメインストリートである石畳の道の両側には風情のある建物が並んでいます。
いちばん目立つのが、登録有形文化財である木造3階建ての「ますや旅館」で、ここにはかつて島崎藤村が宿泊し、彼の泊まった部屋は「藤村の間」として現在も使われており、宿泊することもできるそうです。

 

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ますや旅館の先には、共同浴場「有乳湯(うちゆ)」があります。ここは地元の方にも人気のようで、ここに向かう地元ナンバーの車が何台も石畳の道を走って行きました。 
宿泊した和泉家旅館さんでは有乳湯の入浴券が頂けたので入りに行ってみると、地元の方と思しき方々で賑わっていました。中は内湯の湯舟が1つだけのシンプルなつくりでしたが、透明なお湯が惜しげもなくドバドバと湯舟に投入されていて、新鮮で気持ちのいいお湯を楽しめました。

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宿に戻って露天風呂に入り、湯上りには昨日あんずの里で購入したあんずドリンクを。よく冷えた甘酸っぱいあんずの味が湯上りの喉においしかったのですが、これを買うときに、「いやー、これ作ってるの千葉なんだよねー」と笑っていた店のおじさんの顔をふと思い出しました。

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風情ある佇まいと、豊富な湯量の新鮮な温泉が楽しめる田沢温泉は、ゆったりとしながらも充実した時間を過ごさせてくれる、素晴らしい温泉場でした。

田沢温泉・沓掛温泉 | 青木村役場 (vill.aoki.nagano.jp)


2019年4月  

日本一のいちごの町 いちご狩りとSL列車からのお花見 栃木で過ごす春の休日 【真岡鐵道/栃木県】(2018年)

日差しも暖かくなった春の休日、とれたてのいちごを思う存分味わいたい、と、いちご狩りに出かけることを思い立ちました。我が家の子供たちも、いちごが大好きです。東京近郊でもいちご狩りができるところはいろいろありますが、とちおとめの産地として名高い、栃木県にお邪魔することにしました。向かったのは真岡市、ここを走る真岡鐵道という路線にはSL列車が走っているので、いちご狩りと共にSLの旅も楽しむことができます。

栃木県真岡市は日本一のいちごの産地

栃木県のウェブサイトによれば、いちごの収穫量、作付面積、産出額において日本一なのが栃木県で、特に収穫量については1968年産から2019年産まで52年連続で日本一の座を守っているそう。(2020年時点のデータのため、2020年産のデータは含まれず)

栃木県/全国のいちご生産割合 (tochigi.lg.jp)

そんな栃木県の中でも生産量がいちばん多いのが県南東部にある真岡(もおか)市で、日本一のいちごの町して名が知れています。  

 真岡へは都心から車で1時間半 鉄道では少々行きづらい?

真岡市には高速道路の北関東自動車道が通っていて、真岡インターがあります。車ならば、東京都心からは首都高速東北自動車道を経由して北関東自動車道に入り、およそ1時間半ほどで行くことができます。
鉄道だと

JR宇都宮線東北新幹線で小山へ、JR水戸線に乗り換え下館から真岡鐵道
JR宇都宮線東北新幹線宇都宮 またはJR宇都宮線石橋からバス
つくばエクスプレスで守谷へ、関東鉄道常総線に乗り換え下館へ、そこから真岡鐵道

のいずれかのルートが早いですが、それでも2時間半から3時間ほどかかってしまいます。
行こうとしているいちご園が駅から遠いこともあり、時間節約のため、車を利用して真岡に向かうことにしました。

とちおとめが食べ放題 井頭観光いちご園

このときお邪魔したのは井頭観光いちご園、ここではとちおとめが食べ放題とのこと。日本一のいちごの産地で人気ブランドいちごの食べ放題とは、うれしくなります。

井頭観光いちご園【いちご狩り】|観光情報検索 | とちぎ旅ネット (tochigiji.or.jp)

真岡インターで高速道路を下りて10分ほど、日本の都市公園100選にも選出された大きな公園である井頭公園の裏手に、JAはが野 井頭観光いちご園がありました。駐車場に車を止め、道の駅のような大きな農産物直売所の建物に向かうと、入口横にいちご狩りのチケット売り場がありました。付近にはたくさんのビニールハウスが建ち並んでいるのが見えますが、この受付でいちご狩りを申し込むと、このハウスに行ってください、と、狩り場所が指定されます。

受付から2-3分歩いて指定されたハウスに着き、係の方に案内されてハウス内に入ると、いちごの甘い香りがハウスいっぱいに広がっていました。

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 真っ赤に色づいたいちごを摘みとり口に入れると、香り豊かで甘い味わいが口いっぱいに広がります。

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 気がつけば30分ほど夢中になっていちごを食べていました。思う存分おいしいいちごを堪能してハウスを出たのは12時ごろ。
ハウス横の道端ではものすごい数のつくしが背較べ。隣接する井頭公園の桜も満開です。 

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真岡駅でSLの乗車整理券を買い、SLキューロク館で保存SLを見学

井頭観光いちご園から車で10分ほど走り、真岡鐵道真岡駅に向かいます。駅に併設されたSLキューロク館という保存SLの展示施設の近くにSL利用者用の無料駐車場があったので、そこに車を止めて真岡駅の窓口でSLもおか号の乗車整理券を購入。これはあとで乗車する予定のSL列車に乗るために必要な券で、大人500円、子供250円です。
整理券を買ったら、駅に隣接するキューロク館を見学。屋内展示のための建屋も、屋外展示の上屋もSLの形をしています。入館は無料なので、気軽に出たり入ったりできます。

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キューロク館は、大正時代に製造された9600型蒸気機関車の愛称が名前の由来になっています。保存されている9600型は圧縮空気で動けるようになっていて、週末の決まった時間に屋内の車庫から外に出る短い線路の上を走り、1回300円でそのSLが引っ張る車両にも乗ることができるらしいですが、あいにく今回は時間が合わず、乗車はできませんでした。

キューロク館には9600型のほかにもD51型蒸気機関車や旧型の客車なども保存されています。D51は静岡の駿府城公園で保存されていたもの、旧型客車は保存されていた青函連絡船「羊蹄丸」の中で展示されていたものだそうで、どちらも遠路はるばる真岡にやってきてここに仲良く展示されています。なお、羊蹄丸は青函トンネル開通により青函連絡船が廃止になったのち、東京の船の科学館で展示されていましたが、残念ながら2012年に解体されてしまったとのこと。

真岡鐵道SLキューロク館 公式サイト (sl-96kan.com)

真岡鐵道SLもおか

真岡鐵道茨城県筑西市下館駅と栃木県茂木町の茂木(もてぎ)駅を結ぶ、全長41.9㎞の第3セクター鉄道です。国鉄末期に赤字ローカル線として廃止の承認がなされていましたが、もろもろの手続きの事情なのか、国鉄から変わったJR東日本が1年間だけ運営したのち1988年に真岡鐵道に転換されています。国鉄の赤字路線を引き継いで開業した第3セクターではよくあるように、「金」を「失う」と書く「鉄」の字が縁起が悪いとして、会社名の「てつどう」には旧字体の「鐵」が使われています。

真岡鐵道では、福島県内で保存されていた蒸気機関車C12型66号機を整備、復活させ、1994年からSLもおか号の運転を開始しました。週末を中心に運転されるこの列車は観光客の人気を呼び、復活から20年以上経つ現在でも元気に運行されています。
東京から出かけてSL列車に乗ろうとすると、真岡鐵道の他にも、私鉄だと静岡県大井川鐵道や埼玉県の秩父鉄道、栃木県の東武鉄道があり、また、JR東日本でも群馬県の高崎からSLぐんま みなかみ/よこかわなどが走っていて、割と選択肢が多いですが、これらはすべて電化路線で通常の電車が走るために線路の上空には架線が張られています。SLは走るための電気を必要としないので、架線があろうとなかろうと関係のないことですが、本来非電化路線を中心に走っていたSLは架線のない線路を走るほうがSLらしいとも言え、関東のSL列車では唯一非電化の路線を走る真岡鐵道のSLは人気があります。また、SLが引く客車も国鉄末期に誕生した元国鉄~JRで使われていた50系という車両で、現在現役で走っているのはSLもおか号に使われる3両だけという貴重なものです。国鉄~JR時代は赤く塗られていて「レッドトレイン」の愛称で親しまれましたが、SLもおか号用になったときに茶色く塗り替えられています。

真岡鐵道ディーゼルカー茂木駅

SLもおか号は下館を10:35に出て茂木に12:06に着き、しばしの休息ののち、茂木14:26発下館行きとして折り返してきます。真岡は下館と茂木の間の途中にある駅なので、ここで待っていてもSLに乗ることはできますが、せっかくなので茂木まで迎えに行き、できるだけ長い時間SLの旅を楽しみたいと思います。

真岡駅には国鉄~JR時代に使われていたオレンジのディーゼルカーが保存されていました。その後ろには満開の桜。

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現在の真岡鐵道の車両は緑と赤に塗られた新しいディーゼルカーで、スイカを思わせる塗装です。緑の部分のほうが赤よりも大きいので、ずいぶんと皮ばかりのスイカではありますが、よく見ると緑の部分は濃淡の緑の市松模様になっていたり、赤部分には黄色い点線が入っていたり、なかなか凝った塗分けです。
真岡駅に隣接して車庫があり、たくさんの車両たちが休んでいました。

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真岡13:27発普通列車に乗り、終点の茂木を目指します。

桜並木と菜の花が美しい 沿線一の春のビューポイント

真岡の次の駅、北真岡を出ると、桜並木と菜の花畑の景色が広がります。春の真岡鐵道を代表する有名なビューポイントで、ここを走るSLもおか号の写真を観光案内などで目にする機会も多いです。

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まっすぐ伸びる線路、満開の桜、そして菜の花。春の旅気分満点です。

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やがて両側が桜に。

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春の花の競演のあとも、のんびりとした栃木の里山風景を楽しみ、真岡駅から38分、14:05に茂木着。引き込み線にSLもおか号が休んでいるのが見えます。
茂木駅のホームが1つしかないので、ここまで乗ってきた普通列車が14:11発下館行きとして折り返してゆきホームが空くと、引き込み線からSLもおか号が出てきて、ホームに据え付けられました。

桜の木が多い沿線 SLもおか号で車窓からお花見を

茂木 14:26 ---> 下館 15:56  SLもおか

SLもおか号に乗車するには、乗車券のほかにSL整理券が必要ですが、SL整理券は座席を指定するものではなく、座席自体は全席自由席です。整理券は座席数以上に発行されることもあり、混雑期には整理券を持っていても座れないこともあるそうなので、ホームの乗車位置に並んでSLの入線を待ちましたが、この日は茂木駅で待つすべての乗客が乗り込んでも、まだ車内に空席はありました。
(注: 2020年7月18日乗車分より、事前のweb予約が必須、販売枚数制限ありになったそうです。)

この日のSLもおか号は、観光キャンペーン「本物の出会い 栃木」のヘッドマークがついていました。日本一のいちごの町を走るSLらしく、いちごがあしらわれたデザインです。

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 茶色い塗装と濃紺の行先表示板がレトロな雰囲気を醸し出す50系客車。1977年に製造開始された形式なのでそれほど古い車両というわけではなく、製造されたころには観光用に復活された山口線を除き国鉄のSLは全廃されていたので、現役時代にSLに曳かれたこともありません 。
車内にはいちごの装飾がありました。

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いまどき窓を開けて風を浴びながら乗ることができる列車も少なくなりましたが、SLもおか号は窓が開けられます。ただ、石炭の燃えカスが飛んでくることがあるので、目に入らないよう注意しなければなりません。念のため子供は進行方向逆向きに座らせて、前方からの風を直接浴びないようにしました。

真岡鐵道沿線には桜の木が多くあり、SLに乗りながらお花見を楽しむことができます。歴史を感じる小さな駅に咲く桜、なかなかいいものです。

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小さな駅は通過し、いくつかの駅に停まりながら走ること35分、益子焼で有名な益子に着くと、たくさんの観光客が乗り込んできて車内はほぼ満席になりましたが、益子から18分の真岡に着くと半分以上の乗客が降りてしまい、車内はおよそ50%ほどの乗車率となりました。焼き物の町、益子を見物してから真岡までSLに乗車する観光ツアーがあるのではないかと思いますが、ツアー客以外でも、駐車場のある真岡に車を停めてSLに乗るという人も多いのかもしれません。我々も車を真岡に停めていますが、このまま終点の下館まで乗車します。

真岡駅では9分間停車するので、反対側のホームにまわってSLの写真を撮ることができました。写真では全体が写っていませんが、真岡駅の駅舎もキューロク館と同じように、SLの形をしています。

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 真岡から先も車窓のお花見を楽しみ、終点の下館には15:56に到着。茂木から1時間30分のSLの旅が終わりました。

下館から真岡へ SLもおか号の折り返し快速列車は整理券なしで乗車可能

下館 16:03 ---> 真岡 16:31  快速列車

下館からは車を停めてある真岡に戻らなければなりませんが、次の真岡行きはこのSLもおか号の折り返しの快速列車です。折り返しといってもSLが牽引するわけではなく、SLはそのままに反対側に連結されたディーゼル機関車が客車を引っ張り、下館まで先頭だったSLは列車の最後尾にぶらさがって行くという、ユニークな形で走ります。
この快速列車にはSL整理券も不要で乗車券だけで乗ることができますが、3両の客車のうち2両は締め切りとなり、乗客は下館寄りの1両にしか乗ることができません。われわれはSLもおか号では茂木寄りの車両に乗っていたため、下館に着くと車両を移動しなければなりませんでした。下館での折り返し時間は7分しかなく、車両を移動し、下館から真岡までの乗車券を買いなおしたりしているうちに、あっという間に発車時刻となってしまいました。

下館から真岡までは先ほど通ったばかりではありますが、さきほどとは逆側の席に座ったので、眺める景色も新鮮です。反対列車と行き違いをした久下田駅も、桜並木が見事でした。

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下館からは28分の乗車で終点の真岡に到着。

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車庫に引き上げていくSLを見送り、SLもおか号の旅をしめくくります。

いちご狩りに満開の桜が見えるSLの旅、栃木で過ごした休日は、春を楽しむ最高の1日となりました。


2018年4月 

 

注意: 文中でも紹介しましたが、2020年7月より、SLもおか号の乗車にはインターネット予約が必要になりました。お出かけの方はご注意ください。

SLの乗車方法・運行日カレンダー - 真岡鐵道株式会社 (moka-railway.co.jp)

 

広いビーチと白亜の教会、庶民的な街並み 南インド チェンナイ駆け足観光 【チェンナイ/インド】(2016年)

南インドの中心都市チェンナイで仕事の合間の休日。ホテルのレセプションにチェンナイの観光情報を聞きに行くと、時間単位で車を仕立てて観光スポットを回ることができるとのこと。チェンナイの観光情報は特に調べていなかったので、いろいろ回ってもらえるとは好都合です。3時間のコースをお願いし、チェンナイ市内観光に出発しました。 

 

ドライバーに、どこに行きたいか、と聞かれましたが、こちらも特に具体的な観光地を知っているわけでもなく、チェンナイで見ておくべき有名な観光地をまわって欲しい、と、おまかせコースを依頼すると、まず連れていかれたのは土産物店。仮にも世界に名の知れた有名ホテルのレセプションのアレンジだったので安心はしていたのですが、やはりここはインド、出発から10分と経たず、このドライバーと観光ツアーがいかなるものかを察することとなります。時間がもったいないので、「土産はいいから観光地に連れて行ってくれ」と言うも、「まあそういわずに見るだけでも」と勧められ、確かに土産も買いたいと思っていたところでもあったので、インドっぽい適当な土産物をいくつか買って車に戻ると、ドライバーは「もう買ったのか?欲しいものがなかったか?別の土産物屋に行くか?」と、この人はもしかして土産を買うために車を出しているつもりなのではないかと思うほど土産物屋に連れて行きたがるので、とにかく土産物屋以外の場所を指定しようと、「ビーチに行ってくれ」と依頼しました。持ち合わせていた数少ない観光情報として、チェンナイには街の中に広いビーチがあるということは知っていました。

世界で2番目に長いビーチ?

やって来たのはマリーナビーチ。駐車場に入り、ここで待っているから、というドライバーと別れて砂浜に足を進めてみるとなかなか幅の広いビーチで、海などは見えません。地図を見てみると砂浜の幅は300m以上もあるようで、300mといえば東京メトロ丸ノ内線新宿駅新宿三丁目駅の間の距離と同じ、つまり新宿駅を出て伊勢丹までがずっと砂浜と考えると、なかなか広いビーチであると感じます。そしてこのビーチは世界で2番目に長いビーチとのこと(世界一はバングラデシュとか)。ただ、ビーチの長さと言ってもどこからどこまでを測るのかあいまいですし、砂浜として続いていても途中で名前が変わったら?途中に川が流れ込んでいてビーチが途切れたら?など、要件定義が難しそうな 状況がいろいろ考えられますし、地図を見る限りではそれほど長いビーチにも見えませんので、個人的には「?」とは思います。

砂浜には馬が。この広いビーチを馬で走ったら気持ちがよさそうです。f:id:nikonikotrain:20210215012921j:plain

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屋台もたくさん出ていて、いろいろなものを売っています。黄色いビニールシートが張られた海の家(?)には、微妙な感じのキャラクターも。
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道を歩くより何倍も体力を使う歩きにくい砂の上を苦労して歩き、やっとのことで波打ち際にたどり着くと、たくさんの人々で賑わっていました。意外なことに水着を着てガッツリ泳いでいる人はおらず、みんな服を着たまま、波と戯れています。砂浜をずっと先まで目でたどると港湾のクレーンが見え、ここが都市のビーチであることを感じさせます。

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水はそれほどきれいではなさそうですが、大都市にこれほどの規模の砂浜があるとは市民の憩いの場として大いに価値のあることだと思います。

サントメ大聖堂は白亜の教会

 マリーナビーチに沿って走る道を南に進むと、左窓に続いていたビーチが街並みに変わり、やがて白亜の教会が見えてきます。ここがサントメ大聖堂です。キリストの12使徒のひとり、聖トーマスの墓に隣接して建てられた教会で、16世紀にポルトガル人によって作られたとのこと。現在の建物は1893年にイギリスによって再建されたものだそうです。インドでキリスト教会とは意外な感じがしますが、日本の外務省のウェブサイトに載っていた2011年のインド国勢調査による宗教の比率では、キリスト教徒が2.3%だったそうです。ヒンドゥー教79.8%、イスラム教14.2%のトップ2と比べると大きな差がありますが、インド南部はキリスト教徒が多く、チェンナイのあるタミルナードゥ州のキリスト教比率は、インド全体の数字の倍近くになるのだとか。
外観は真っ白で美しく、南国の教会らしい感じがします。

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中に入ってみると教会らしい厳かな雰囲気で、信者の方が熱心に祈りをささげていました。

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にぎわいの旧市街ジョージタウン

サントメ大聖堂を見て車に戻ると、ドライバーが「次はどこに行きたいか、もっと土産を買ったほうがいのではないか」と、またもや土産屋を勧めてくるので「土産はいいから旧市街に連れて行ってくれ」と頼みました。ホテルのレセプションで申し込んだ車だったので、おまかせでめぼしい観光名所を巡ってくれるのかと思っていましたが、いちいち行先を指定しなければならないようです。これだったらあらかじめどういう観光地があるか予習しておくべきでした。
チェンナイではジョージタウンという地区が旧市街にあたるようです。車を降りるとまず目に入ったレンガ造りの西洋建築はマドラス高等裁判所で、インドでもコルカタにあるものに次いで、2番目に古い高等裁判所とのこと。マドラスは1996年のチェンナイに改称される前のこの街の呼び名です。

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高等裁判所から大通りを渡ると、アジアらしい雑多な感じの街並みが広がっていました。

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オートリクシャーもたくさん走り回っていたり、屋台が並んでいたり、旧市街らしい活気があります。

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しばらく旧市街の街歩きを楽しみ車に戻ると、相変わらずドライバーから次の目的地を聞かれますが、特にもう具体的な場所のアイディアもありません。まだチャーター時間は余っていましたが、ドライバーに聞いてもおすすめの観光地の提案もなかったので、熱い中歩いて疲れてきましたし、もうホテルに戻ってくれ、と依頼しました。ふと、デリーにいたときからあまりストリート牛を見てないことを思い出し、「チェンナイには牛はいないのか」と聞いてみると「牛なんてどこにでもいる」との答え。「でもどこにも見当たらないじゃないか」と言うと「昼間は暑いから寝ている」と言われ、なんだか適当にごまかされているような気がしていると、「ほら!」とドライバーが指さす先には、ロータリーの植え込みで草を食べる牛が!
犬とにらみ合ったと思えばまた草を食べ始め、丸い植え込みの中をグルグル。

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何のモニュメントかわかりませんが、青く丸い何かの後ろに回り込んだ牛がカタツムリのようで、でんでんウシウシかたつむり、と思わず口ずさみたくなります。

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 結局そのあとは、せっかく時間も余っているし絨毯でも見ていけ、と強引に絨毯屋に連れていかれ、興味のない絨毯を見せられ、店主のセールストークの相手で疲れが1.5倍くらい増されてからホテルに帰りました。

港を臨むビルの上から古い街並みを見下ろす

市内観光をした翌々日、仕事で訪れた会社が所在していたのはジョージタウンの近く。ビルの窓から、チェンナイ港に停泊しているクルーズ船が見えます。

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港と反対側に広がるアジアらしい雑多な街並みがいい感じです。

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路地を行き交う人たち。

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見下ろした隣の家の軒先には牛が。

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この牛は飼われているようです。

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ストリート牛はあまり見られず残念でしたが、牛が市民の身近な存在であることが感じられたインド滞在でした。

さて、1週間ほどのインド滞在でしたが、3日目くらいからおなかの調子がよくありませんでした。滞在していたホテルは外資系の有名な名前のところだったので心配はないかと思いましたが、あとになって、高級ホテルでも洗面やシャワーの水であたることもあるようなので、念のため歯磨きにもペットボトルの水を使ったほうが良いという話も聞きました。私は水道水でガシガシ歯磨きをしていたので、それも原因かもしれませんが、庶民的な食堂で食べた昼食や、仕事先で出して頂いた庶民的な食堂のテイクアウトと思われる昼食、そして昼食とともに出された「そこの道端で売っているおいしいフレッシュいちごジュースを買ってきたよ、さあ、おいしいから飲んでみて!」と勧められ断りづらくて飲み干したジュースなど、疑わしいものの心当たりもたくさんありました。
おなかの調子が悪く、トイレから100メートル以上離れると不安を覚える状況で帰路につきましたが、乗り継ぎ地香港の空港ラウンジの食事がたいへんおいしく、腹の具合のことなど脳みその片隅に追いやり夢中で食べてしまいました。

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 おなかの調子は帰国してからもしばらく悪く、1週間ほどの滞在だったにもかかわらず、回復するまでに帰国から2週間ほどかかりました。

 

2016年1月