そこに線路があるかぎり

鉄道旅も、そのほかの旅も。子供と出かけた休日のこと、まち歩き、山歩き、グルメ、温泉、観光情報。国内・海外 紀行ブログ。

【北海道】昼食は名物のやきとり弁当 星形城郭の五稜郭を見学して 湯の川温泉 ホテル海と灯に泊まる(2024年)

スポンサーリンク

北海道の函館は、自然の景観、歴史的な建造物、温泉、グルメなど、さまざまな観光スポットがギュッと詰まった、楽しく、魅力的な街です。最近では趣向を凝らした朝食を提供するホテルも多く、何泊もしていろいろなホテルに泊まってみたくなるほど。


そんな函館に、子供の春休みにあわせて訪れてみました。

函館空港からバスで10分の湯の川温泉

函館へは飛行機で。左側の窓から函館山と函館の市街地を見ながら函館空港に着陸。

本日宿泊するのは、湯の川温泉です。まだ午前中なのでチェックインはできませんが、ホテルに立ち寄って荷物だけ預かってもらって市内観光に出かけたいと思います。
湯の川温泉函館市街の外れにある温泉地で、函館空港からはバスで10分ほどの近さ。日本一空港に近い温泉地とも言われています。
本日宿泊するのは、ホテル海と灯。こちらのホテルは湯の川温泉の中では外れに位置していて、最寄りのバス停は「熱帯植物園前」です。「湯の川温泉」のバス停よりもやや空港寄りに位置しますが、湯の川温泉バス停は空港リムジンバスが停車するため、空港から10分ほどでアクセスできるのに対し、熱帯植物園前へは路線バスでのアクセスとなり、走行ルートも空港を出て住宅地をまわって行くため、20分ほどかかります。
バスを降りれば、目の前にホテルが。

海と灯の入り口には源泉1号井戸の案内が。漁火館というのは、海と灯の前身となるホテルでしょうか。

温泉の熱気と音を感じることができます。

ホテルのロビーはこんな感じ。フロントで荷物を預かっていただいて、いざ観光に出発。

温泉地を流れる川の標識は、函館名物のイカ型をしていました。ですが、名前が鮫川なので、鮫なのにイカ型というちぐはぐな状況になっています。

そういえば北海道では以前も、イラストと名前がチグハグな看板を見たことがありました。

sokonisenro.net

函館グルメ ハセガワストアのやきとり丼

ちょうどお昼時になり、おなかも空いてきました。ただ、夜はホテルのディナービュフェが待っているので、昼ごはんは控えめにしておきたいところ。そこで、函館名物グルメのひとつ、ハセガワストアのやきとり丼を食べることに。
函館にはいくつもの店舗があるハセガワストア湯の川温泉にも店舗がありました。
ただ、ハセガワストアは温泉街を西に外れた住宅街にあり、ホテル海と灯は温泉街の東の端にあります。ホテルからは歩いて20分ほどですが、ちょうどいい腹ごしらえです。

湯の川温泉から続く大通り、漁火通りをまっすぐ歩いて行くと、右側にハセガワストアの看板が見えてきました。

店名よりも大きく「やきとり弁当」と書かれています。

入口を入ると正面にやきとり弁当の注文カウンターが。そして右手にレジと、コンビニ商品の売り場があります。「やきとり弁当を売っているコンビニ」ではなく、「やきとり弁当屋さんがコンビニ商品も売っている」というような店内レイアウトです。

やきとり弁当とやきとり弁当ミックスを購入。やきとりは注文してから焼いてくれるので、できたての味が楽しめます。そしてやきとりの肉は豚です。

あいにく店内にはイートインコーナーはないので、近くの黒松林で、松風をあびながらのランチにしました。3月も下旬になり、日差しもだいぶあたたかです。

これが名物のやきとり弁当。

串側の容器の縁にはわずかにへこみがあり、ここに串を当て、蓋をして押さえて串をひっぱることで、串だけを抜いてやきとりをごはんの上に残すこともできます。でも、せっかくなら串を持ってやきとりを食べながらご飯をつまむのも良いでしょう。
やきたてのやきとりと甘辛いたれがごはんとの相性抜群で、最高においしいお弁当でした。

市電に乗って五稜郭

お腹がふくれたら市電に乗って五稜郭に向かいます。湯の川電停は市電の終点。温泉街へは、このひとつ隣の湯の川温泉電停のほうが少々近いですが、いずれにしても電停から温泉街へは歩いて10分から15分ほどかかります。

行き交う市電の車両は全面広告でカラフルなものばかり。

五稜郭へは、湯の川から市電でおよそ15分の、五稜郭公園前電停で下車します。

JRに五稜郭駅がありますが、五稜郭の最寄り駅は市電の五稜郭公園前です。

五稜郭公園前電停から五稜郭のある五稜郭公園までは歩いて10分ほど。JR五稜郭駅から五稜郭公園までだと、歩いて30分ほどかかります。

五稜郭タワーから函館を一望

五稜郭に着きました。まずは五稜郭タワーに登って、上から五稜郭を眺めてみましょう。

タワーの展望台も五角形。

タワーは城郭の南西の隅にあります。

入場料は大人1000円、小学生500円。

エレベーターで展望台に上がると、きれいな星形の城郭が見えました。

やはりこの形は上から見てこそのもの!
ただ、奥側の堀は水面が見えず、せっかくの星形の輪郭がわかりにくくなっています。贅沢をいうならば、できればもう少し高く、離れたところから見られたら良いな…という気もします。
現在のタワーは2代目で高さは107m(避雷針高)ありますが、ちょうどこの辺りは函館空港への進入路にあたるため高い建造物の建設が制限されていていたため、初代のタワーはもう少し低く、高さは60mだったそう。1990年に函館空港の滑走路延長が完成し進入ルートが変更されたことからこの地区の建築高さ制限も緩和され、以前より高いタワーを建てることが可能になったとのことですので、初代タワーよりはだいぶ展望も改善されたようではあります。

五稜郭は日本に2か所。長野の五稜郭は昨年訪れたので、これで日本の五稜郭コンプ達成です。

sokonisenro.net

あいにくこの日は雲が多かったですが、雲の切れ間から陽が覗くとタワーの陰がくっきりと見えて、まるで何かのミステリー小説の謎解きかのように、絶妙に三角形の島の中心を示しています。

五稜郭タワーはこのあたりでは一番高い建物ですので、五稜郭以外の展望も抜群です。
市街地の向こうにそびえる山は函館山

頂上には電波塔があり、ここには展望台があって、麓からロープウェイで上がることができます。

函館山の麓の市街地は、印象的な坂の風景で知られています。ここに見える船は元青函連絡船摩周丸で、現在は記念館となっています。摩周丸の手前あたりが函館駅です。

函館山の裾野の向こうに見える山並みは雪をかぶっていました。この山並みは本州ではなく北海道の松前半島で、この麓を北海道新幹線が走っています。

視線を少し右にやると、青森とを結ぶ津軽海峡フェリーが停泊しているのが見えました。海の向こうに北海道新幹線の高架が続いているのが見えます。北海道新幹線の函館への玄関口、新函館北斗駅は、函館からはずいぶん離れた場所にあります。

こんどは南の方角を見てみます。向こうに見えるのは本州。青森県の大間あたりです。

湯の川温泉街。手前には函館競馬場も見えます。

函館空港では、ちょうど飛行機が離陸するところでした。

湯の川温泉を見下ろして飛び立っていきました。

五稜郭の中にある函館奉行所を見学

さて、五稜郭の星形の城郭の真ん中には、箱館奉行所があります。次はここに行ってみましょう。

タワーを出て、城郭の中へ。

濠と石垣だけを見れば、普通の城跡の景観と変わりありません。

幕で覆われていたので工事中なのかと思いましたが、そうではなく、普通に中に入ることができました。建物に入るのは有料で、大人500円、学生・児童が250円です。函館市内の小中学生なら無料とのことでした。

この建物は2010年に復元されたもの。元の建物は1871年に解体されてしまっていたそうですが、できる限り当時と同じ材料を使い、当時の奉行所の1/3程度の部分を復元したのだとか。
新しさは感るものの、広い部屋と長い廊下に、当時の面影を想像することができます。

資料の展示もあり、五稜郭について深く知ることができます。

これが長野の五稜郭

箱館奉行所を出て、ホテルに戻ります。

市電に乗って湯の川温泉

帰りも五稜郭公園前から湯の川まで、市電に乗って行きます。

夕暮れの函館の町を走り、終点の湯の川に到着。

函館湯の川温泉 ホテル海と灯/ヒューイットリゾート

湯の川電停から歩いて15分ほどでホテルに到着。一つ手前の湯の川温泉電停で降りたほうがわずかに近かったようですが、大した差ではありません。

ホテルの名前は「うみとともしび」「うみとひ」など、いろいろ読み方を想像しましたが、「うみとあかり」が正解。
部屋はエキストラベッド2台を含むベッド4台の4人仕様。ちょっと特別感のあるエキストラベッドに子供も嬉しそうです。

洗面所も清潔で、とてもきもちのよい部屋です。

食事は2階のブッフェで。

指定の時間に行きましたが、混雑していたようでレストラン前の待合椅子で少し待ちました。待合スペースから見下ろす吹き抜けのロビーは照明がきれいです。

少し待つと席に案内されました。海の幸を始め、品数豊富なブッフェに大満足です。

このホテルのお風呂は、海を一望できるインフィニティ風呂が印象的でした。ただ、浴場自体はそれほど広くはなく、お湯も塩素の匂いがして温泉感は薄めです。

翌朝、部屋から見た津軽海峡

手前の三角屋根が熱帯植物園で、ここでは温泉に入るサルが見られるそうです。ホテルの目の前にありながら、時間がなく、残念ながら訪れることはできませんでした。

海とは反対側は、市街地の眺めです。

朝食も海鮮を堪能。

サーモンいくら丼も作れます。いくらは粒がやや小ぶりのものでした。

黒い納豆。

チェックアウトしてバスに乗って函館駅へ。以前はホテルの無料送迎バスがあったそうですが、最近なくなってしまったそう。

海を一望できる露天風呂と、豊富なメニューのブッフェが魅力の「海と灯」。空港からも近く、函館観光の拠点としても便利な、素敵なホテルでした。

 

2024年3月