そこに線路があるかぎり

鉄道旅も、そのほかの旅も。子供と出かけた休日のこと、まち歩き、山歩き、グルメ、温泉、観光情報。国内・海外 紀行ブログ。

【東京都】485系リゾートやまどりで行く春の青梅線 快速「やまどり青梅奥多摩号」の旅 〔三鷹~奥多摩/JR中央線・青梅線〕(2021年)

スポンサーリンク

JR中央線の立川から分岐して奥多摩までを結ぶJR青梅線は、多摩川に沿って山の中を走る風光明媚な路線です。沿線に観光地も多く、休日はハイキングやバーベキューなどのレジャーに向かう多くのお客さんで賑わいます。そうした観光客の輸送のため、行楽シーズンにはいろいろな臨時列車が運転されますが、その中のひとつ、485系「リゾートやまどり」を使用した快速「やまどり青梅奥多摩号」に2021年3月に乗車しました。

最後の485系電車 リゾートやまどり

リゾートやまどりは、6両編成1本が群馬県高崎車両センターに配置され、2011年の登場から2022年12月の引退まで、関東地方を中心に臨時列車や団体列車として活躍しました。車両愛称は群馬県の県鳥、ヤマドリに由来します。
もともとは国鉄時代に製造された485系特急型車両を改造した「やまなみ」(1999年改造)、「せせらぎ」(2001年改造)という2本のお座敷列車のうち、6両を1本にまとめて再改造したのが「リゾートやまどり」です。再改造時にお座敷から椅子席になりましたが、グリーン車並みの広くゆったりとしたシートながら、普通車扱いとされたためリーズナブルに乗ることができ、人気を博しました。

改造前の485系特急型電車は、交流、直流電化区間の両方を走ることができたので、日本全国で目にすることができた汎用型の特急車両でした。お座敷車両に改造された際に車体も内装も新しくつくりかえられたため、リゾートやまどりは見た目では改造前の485系の面影はありませんが、モーターなどは昔のままで、かつての国鉄特急の走行音を楽しむことができました。引退当時は現役で活躍する最後の国鉄485系車両としても話題になりました。

485系特急型車両

快速「やまどり青梅奥多摩号」

2021年春は3月27,28日、5月8,9日の運転。全席指定席の快速列車で、普通乗車券に指定席券を購入すれば乗車できました。運転時刻は下記のとおりです。

(下り)

三鷹 発      8:56
国分寺発      9:07
立川 発      9:15
拝島 発      9:33
青梅 発      9:51
御嶽 発 10:26
奥多摩着 10:42

(上り)

奥多摩発 17:30
御嶽 発 17:46
青梅 発 18:15
拝島 発 18:31
立川 発 18:43
国分寺発 18:49
三鷹 発 18:56

このほか、3月13,14,20,21日には停車駅に吉野梅郷の最寄り駅である日向和田を加えた「青梅奥多摩 梅の里号」がリゾートやまどりで運転されたほか、使用車両をお座敷列車「華」に変えた「お座敷青梅奥多摩号」として運転される日もありました。

快速「やまどり青梅奥多摩号」に乗る

始発の三鷹から終点の奥多摩まで、やまどり青梅奥多摩号に乗車します。
なぜ三鷹が始発なのか不思議ですが、中央線は吉祥寺から西が八王子支社の管轄になるので、吉祥寺の西隣の三鷹を始発にすれば八王子支社内で完結した運転区間となるので、なにかと調整がしやすいのかもしれません。

茶色いボディ、裾に黄緑のラインという塗分けのリゾートやまどり。

三鷹駅は上り列車用の5番線ホームから発車します。

車内は2列+1列の3列シート。成田エクスプレス253系グリーン車のシートを転用した座席は、シートピッチも広く、クッションも肉厚で、グリーン車そのものですが、リゾートやまどりは普通車となっています。グリーン車にするか、普通車にするか、設備等による明確な基準はないので、JR次第でどちらにも決めることができますが、これを普通車にしてくれるとはなかなかの太っ腹です。

運転室直後にはフリースペースのラウンジがあります。運転室の仕切り窓が大きいので、ラウンジ越しでも、客席から前方の眺めがよく見えます。

三鷹を出発して中央線を西へ。立川から青梅線に入ります。あいにく雲の厚い天気ですが、沿線の桜は満開です。

ラウンジには前面展望を楽しむ人たちが集まっています。

八高線の列車と並走しながら拝島を出発。

桜や菜の花が春を感じさせてくれます。

青梅に到着。

青梅から先は山が深くなってきます。列車の本数も青梅を境にぐっと少なくなります。
青梅のひとつ手前の東青梅から先は単線で、途中駅での行き違いのための停車なども増えて行きます。

多摩川の谷を、青梅線と青梅街道が走ります。

里の風景も春の息吹を感じさせます。

軍畑(いくさばた)駅の手前で長い鉄橋を渡ります。ここは青梅線では有名な列車の撮影地のひとつです。

谷もだんだん狭まってきました。

モクレンや桜、菜の花など、花盛りの青梅線沿線。

最後の停車駅、御嶽(みたけ)に到着。ここからバスとケーブルカーを乗り継げば、御嶽神社のある御嶽山へ、楽にアクセスできます。
やまどりの到着を待っていた対向列車が発車して行きます。

御嶽では次の対向列車とも行き違うので、しばらく停車時間がありました。

御嶽を出ると谷はいっそう狭くなってきます。これから走る線路が横の窓からみえるほどの大カーブもあります。

奥多摩の1つ手前の駅、白丸付近には白丸ダムがあり、ダム湖ではカヌーやSUPなどが楽しめます。

終点奥多摩に到着。

奥多摩駅の先には大きな石灰石工場がたちはだかります。奥多摩で産出される石灰石は以前は青梅線で運ばれていたので、青梅線は貨物列車の多い路線でした。

ゆったりとしたシートがならぶ車内。

カーブの上にある奥多摩駅は、電車とホームの隙間が大きいところがあるので注意が必要です。

奥多摩駅前、多摩川の支流、氷川の谷。流れが石で仕切られているのは、ここがマス釣り場になっているため。

さきほど駅から見えた石灰石工場。外から見るとその威容に圧倒されます。

リゾートやまどりの回送列車を撮る

終着の奥多摩に到着したやまどり青梅奥多摩号は、夕方の上り列車の運転までの間、拝島駅に留置されます。奥多摩から拝島への回送列車は、途中駅で長時間停車することもあり、青梅線普通列車で追いかけることができます。せっかくなので、やまどりの回送列車の写真を撮ってみたいと思います。

林を縫ってやまどりがやって来ました。

赤い鉄橋をゆっくりと渡って行きます。

山の中で見え隠れしながら走り去って行きます。

やまどりの回送列車は、その先の二俣尾(ふたまたお)駅でもしばらく停車。
青梅線には石灰石輸送用の貨物列車が運転されていたため、上下線の行き違い+もう1本の列車が停まれる線路がある駅が多く、定期列車のダイヤを邪魔しないよう、臨時列車やその回送列車が時間調整するときに重宝されています。

山の中の小さな駅に佇むリゾートやまどり。

やがて発車時間となり、拝島に向けてゆっくりと走り去って行きました。

花が美しい山寺 海禅寺

二俣尾駅の裏手には、海禅寺というお寺があります。小さなお寺ですが、山寺の風情、桜や菜の花といった花の美しさが印象的なお寺です。

踏切の向こうにお寺に続く階段が見えます。

二俣尾で行き違いをする青梅線普通列車

お寺の横の坂道では、桜と菜の花と青梅線という風景が楽しめます。

階段下に戻り、お寺を見に行ってみましょう。石積みの階段、石垣、塀、山門と、歴史を感じさせる風情が素敵なお寺です。

ミツバツツジも咲いています。

山門から振り返れば、桜と二俣尾の町並みが見えます。

山門の横には鐘楼も。

本堂。

本堂横の蔵もまたいい雰囲気。

東京都指定の史跡になっているようです。

お寺を見学したら、二俣尾駅に戻り青梅線に乗ります。休日の青梅線の青梅より先の区間は、1時間に1~2本程度の運転。
奥多摩行きの下り列車がやって来ました。

反対側からは山を下ってきた上り列車。

二俣尾で上下列車の行き違いです。

拝島に留置されるリゾートやまどり

青梅線に乗って拝島までやって来ました。ここは青梅線五日市線八高線のJR3路線と、西武拝島線が乗り入れる交通の要衝。

八高線ホームと青梅線ホームの間にある留置線にリゾートやまどりが停まっていました。

大きな窓越しに、向こうに停まる西武線の姿がはっきりと見えます。

夕方に奥多摩まで回送されて上り列車となるので、座席はすでに上り向きにセットされていました。

やまどり青梅奥多摩号は休日の行楽にでかけるのにぴったりの素敵な列車でしたが、2022年12月に廃車になってしまったのが残念です。

青梅線では、やまどりとそっくりのデザインで兄弟車両ともいえる、お座敷列車「華」の臨時列車も運転されていました。

sokonisenro.net

 

2021年3月