そこに線路があるかぎり

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【島根県】出雲大社と旧大社駅 松江堀川遊覧船に松江城 一畑電車がつなぐ出雲と松江を巡る よくばり日帰り旅 (2014年)

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島根県松江市出雲市を結ぶ一畑電車には、東京や大阪の大手私鉄で活躍した車両が譲渡され活躍していました。ちょうど2015年頃から車両の世代交代が始まり、2015年に東急電鉄からの譲渡車両が、2016年には新造車両が運転を開始し、その代わりに元南海電車である3000系が引退、現在の一畑電車の車両は、新造車、元東急車、元京王車というラインナップになっています。元南海の車両が最後の活躍を見せていた2014年9月、一畑電車に乗って出雲と松江を巡り、出雲大社、旧大社駅、松江堀川めぐりの舟と松江城を日帰りで訪れました。

島根県松江市へ 鳥取県米子空港からアクセス 

松江市島根県の県庁所在地で、県東部に位置します。島根県東部の空港と言えば出雲市にある出雲空港(愛称:出雲縁結び空港)が思い浮かびますが、県境を越えた鳥取県にある米子空港(愛称:米子鬼太郎空港)も松江に近く、松江の玄関口の1つとして利用されています。松江の西に出雲空港、東に米子空港と、方角は反対ですが、松江からそれぞれの空港の直線距離はどちらも約17㎞で、ほとんど変わりがありません。羽田からのフライトは、出雲行きがJAL、米子行きがANAとなっており、どちらの空港を使うかで利用する航空会社が、または、どちらの航空会社を使うかで到着する空港が、おのずと決まります。
今回の旅はANAを利用し、米子空港からのアクセスです。

搭乗したのはちょうど「離着陸時の電波を発する電子機器の電源OFF」ルールが撤廃されたばかりの頃。羽田を離陸してすぐに見えるレインボーブリッジや東京タワー、米子着陸直前の弓ヶ浜半島の砂浜もスマホでばっちり写真を撮ることができ、これぞ機窓写真新時代の幕開け、これからは飛行機に乗る楽しみもまた増えそうだと、喜びもひとしお。やはり地上が近い離着陸時は空港周辺や町の様子がよく見えて楽しいものです。

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米子空港から出雲大社までカバー 
お得な「縁結びパーフェクトチケット」

米子空港出雲空港から出雲大社や松江を観光する場合、縁結びパーフェクトチケットがお得です。価格は4,000円、3日間有効で、米子や出雲の空港バス、一畑電車一畑バス松江市営バスの全線が乗り放題なうえ、さまざまな観光施設での割引もあります。
米子空港からバスと一畑電車を乗り継いで出雲大社まで単純往復すると普通運賃で4,060円かかりますので、これだけでもこのチケットのほうがお得です。3日間有効なので、八重垣神社や玉造温泉、日御碕や境港など、いろいろな観光地を巡ればめぐるほどお得になります。
米子空港から旅を始める場合、米子空港到着ロビーにある案内所かバス車内で購入することができますが、バス車内で購入の場合は現金のみの対応のようですので、クレジットカード利用の場合は空港案内所での購入が必要です。

縁結びパーフェクトチケット|お得なきっぷ|ばたでん【いちばたでんしゃ】 (ichibata.co.jp)

なお、米子や松江、出雲などの都市間や、玉造温泉への足としてJR線が便利な場合がありますが、このチケットではJR線は利用できません。また、人気の観光地のひとつに足立美術館がありますが、足立美術館はこのチケット提示で特典が受けられる施設になっているものの、足立美術館へは、このチケットで乗れる電車、バスではアクセスできません。

空港では目玉おやじがお出迎え 
空港連絡バスで「べた踏み坂」を渡って松江駅

米子空港の愛称は「米子鬼太郎空港」です。空港ターミナルが所在する鳥取県境港市は、漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげるさんが育った町。鬼太郎で街おこしをしていて、市内には水木しげるロード水木しげる記念館もあります。今回は残念ながら境港を訪問する時間はありませんが、いつか鬼太郎の町の観光もしてみたいものです。
米子空港のバゲージクレームのターンテーブルでは、スーツケースから飛び出した目玉おやじが歓迎してくれました。

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到着ロビーの案内所で「縁結びパーフェクトチケット」を購入し、空港連絡バスに乗って松江駅へ。このバスは中海に浮かぶ江島、大根島を繋ぐ道路を経由し、車窓から美しい中海の景色が楽しめます。江島に渡る江島大橋は、かつてCMで有名になった「べた踏み坂」として知られているところ。乗っているとそれほど急坂には感じませんが、橋を渡り終えたところでバスの最後尾の窓からのぞくと、天に向かって登って行く道路が見えました。本当はもっと遠くから望遠レンズで写真を撮ると、より急坂感が増すようです。

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松江のターミナル駅は2つ
一畑電車松江しんじ湖温泉駅から

松江市ターミナル駅は2つあり、南に位置するのがJR西日本山陰本線松江駅、北にあるのが私鉄の一畑電車松江しんじ湖温泉駅です。松江駅のまわりにはビルが建ち並び商業的に栄えている印象ですが、県庁や市役所、松江城など、官公庁や観光スポットは松江しんじ湖温泉駅からのほうが近いです。2つの駅はおよそ2㎞ほど離れていて、間には中海と宍道湖をつなぐ大橋川があります。
松江しんじ湖温泉は1971年にボーリングで掘り当てたという温泉で、県庁所在地、かつ日本で7番目の広さを誇る宍道湖の湖畔というロケーションもあって、利便性と景観に優れた温泉地です。特に宍道湖の夕日の美しさは有名で、湖畔で夕日を見てから温泉に浸かる、という贅沢なひとときを過ごすことができます。かつては松江温泉と称され、駅の名前も松江温泉駅でしたが、イメージアップのためでしょうか、2001年に行われた公募により松江しんじ湖温泉という呼び名に変わり、駅名も同じく改称されました。

米子空港からのバスはJR松江駅に着くので、一畑電車に乗るには市内のバスに乗りかえて、松江しんじ湖温泉駅へ行く必要があります。出雲空港からのバスなら出雲空港から松江駅に途中停車し、終点が松江しんじ湖温泉駅になっているのですが、米子空港バスもしんじ湖温泉駅まで路線延長して欲しいところです。
松江駅から松江しんじ湖温泉駅への路線バスは、市街地を走るため意外と時間がかかり、標準的な所要時間は15分から20分程度です。この区間一畑バス松江市営バスが走っており、それぞれ複数のルートがあって、間違って遠回りのルートのものに乗ってしまうと30~40分かかってしまったりすることもあるので、どのバスに乗ったらよいかの選択は、なかなか観光客泣かせと言えそうです。利用する時間には、どのバスに乗るのが早いのかをしっかり事前に調べるか、乗車前に案内所などで聞くのが安心と思います。

「しまねの木」号の車内は県産木材を使った特別仕様

駅前に足湯のある松江しんじ湖温泉駅から一畑電車に乗ります。改札口を入るとホームに停まっていたのは「しまねの木」号。元京王線を走っていた車両を改装したこの車両は、島根県産木材を多用したぬくもりのある内装で、特に木の壁で仕切られたセミコンパートメントタイプの座席が目を引きます。1編成しかない特別仕様の車両なので、これにあたったのはラッキーなこと。普通列車として使用されているので乗車のための特別料金などは必要なく、普通の乗車券だけで乗ることができます。

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この外観の車両は2両編成が2本ありますが、このセミコンパートメント席がある編成は1本だけ。「しまねの木」のヘッドマークが目印です。もう1本は元小田急ロマンスカーのシートも流用されている、クロスシートの内装になっています。

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車内は、木の仕切りで4人用ボックスと2人用ボックスに分けられていて、座席に座ればプライベート感も高まります。松江しんじ湖温泉から乗った場合、列車はしばらく宍道湖に沿って走るので、宍道湖側となる進行左側の席を確保するのがおすすめですが、手前の車両は左側が4人席、向こうの車両は左側が2人席となっているので、4人グループでも2人グループでも、宍道湖側に座りたい、などというニーズに応えてくれます。
つり革も木製でした。

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宍道湖に沿って走って行き、途中の一畑口という駅で進行方向が変わります。一畑電車は、この先にある「目のお薬師様」として知られる一畑薬師への参拝客のために建設された鉄道で、かつては一畑口から先、一畑薬師に近い一畑駅という駅まで路線がありましたが、太平洋戦争末期に不要不急の路線として休止になり、レールは剥がされ鉄材供出されて、のちにそのまま路線廃止になっています。
出雲と一畑を結んだ路線に一畑口から松江温泉(当時の駅名は北松江駅)の路線をつなげ、出雲からも松江からも一畑にまっすぐアクセスできるようになっていたところ、一畑口と一畑の間が廃止になったためにこのようなスイッチバックをする路線の形になってしまったわけですが、出雲市と松江から伸びてきた路線が一畑口の手前でそろって北に向きを変えて合流するさまは、まるで参拝のために一畑薬師に向かって合掌しているかのようです。

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カラフルな電車たちと出会いながら出雲大社を目指す

一畑口からは逆向きに走り、やがて到着した雲州平田はこの路線の主要駅のひとつで、車庫も併設されています。ホームの横の車庫にはカラフルな車両がずらりとならんでいました。
この3本は京王5000系を譲受した2100系電車。京王5000系は京王線を走っていたころよく乗った車両ですが、特にいちばん奥に停まる車両は京王当時のカラーが塗られており、とても懐かしいです。よく見れば赤線が斜めに分かれてますが、この斜めのヒゲは京王時代の末期にはなかったものなので、昭和40年代ころの塗装を再現したものかと思います。
2番目のクリームに青線の塗装は2100系導入前の一畑電車の塗装。私が初めて一畑電車(当時は一畑電気鉄道)に乗った時は、この色の元西武の車両でした。
3番目の白とオレンジの車両は車内のシートを宍道湖側に向けて固定できるソファーシートに改装された車両だそうです。

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手前の黄色と青の車両が南海21000系を譲受した3000系。この色は、クリームに青帯という標準色の次の一畑電車の標準色として、右の2100系にも塗られていましたが、いつの間にか2100系はこの標準色のものはなくなってしまいました。

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車庫に並ぶカラフルな列車たちに見送られ、雲州平田を出発。

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松江しんじ湖温泉からおよそ50分、川跡(かわと)で路線は電鉄出雲市方面と出雲大社前方面の二手に分かれます。乗車していた列車は電鉄出雲市行だったので、出雲大社前行きに乗り換えなければなりません。ホームに降りると、向かいのホームには緑色の車両が停車していました。これは3000系の南海時代の塗装ですが本家南海電車ももうこの色ではなくなってしまったので、昔南海を利用されていた方には懐かしいかと思います。そういえばさっき雲州平田で見た京王カラーも、本家京王では見られなくなってしまった懐かしのカラーリングです。
ほどなくして黄色の一畑標準色の出雲大社前行きが入って来ました。

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川跡駅に3本の列車が並びました。右から松江しんじ湖温泉行き、出雲大社前行き、電鉄出雲市行きで、うまく乗り継ぎの便を図っていますが、乗り間違いに注意しなければなりません。駅の放送では、「緑の電車が松江しんじ湖温泉行き、黄色の電車が・・・」と色でうまく行先の案内をしていましたが、もちろんいつもこの色の電車がこの行先と言うわけではありません。今回はたまたま3本とも色が違ったため、案内もしやすかったようです。

f:id:nikonikotrain:20140914105128j:plain川跡から乗った3000系の車内の掲示や運転席のたたずまいに、高度成長期の頃の雰囲気を感じます。

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川跡からは10分少々で終点の出雲大社前に到着。

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到着した向かいのホームには、ピンク色の「ご縁電車 しまねっこ号」が。一畑電車には本当にいろいろな色の電車が走っているので、見ていて楽しいです。

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参道グルメを楽しみ 出雲大社にお詣り

出雲大社前駅から出雲大社の鳥居まで歩いて5分ほど。ですが、その参道には数々の誘惑が。5段重ねの割子に入った出雲そば、そしてしじみ汁や甘味などの食べ歩きグルメと楽しんでいると、5分の距離に1時間くらいかかってしまいます。

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出雲大社に参拝。普通の神社のお詣りは「二礼二拍手一礼」ですが、出雲大社は「二礼四拍手一礼」が正式な参拝作法。また、出雲大社の公式ウェブサイトでは「いずもたいしゃ」ではなく「いづもおおやしろ」と書かれており、これがこの神社の正しい呼び名のようです。

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1990年廃止のJR大社駅 いまも残る風格ある駅舎

出雲大社参拝のあとは、大社駅跡を見に行きます。
大社駅は、国鉄からJR西日本に引き継がれた大社線という路線の終着駅で、1990年4月1日に廃止されました。(大社線、大社駅は、それぞれ「たいしゃ」という読みです)
大社駅は出雲大社の玄関にふさわしいその立派な駅舎で、廃止されても解体を惜しむ声が多く、保存されることになりました。その後2004年に国の重要文化財に指定されています。
旧大社駅は、出雲大社から一畑電車出雲大社前駅の前を過ぎてまっすぐ進んだところにありますが、出雲大社前駅が見える踏切にちょっと寄り道。緑の南海色の3000系と、保存されている引退したオレンジの旧型車両の姿が見えました。青緑の丸い屋根が出雲大社前駅の駅舎です。

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出雲大社前を発車して橋を渡る電車。

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出雲大社前駅前から駅前の道をまっすぐ10分少々歩き、案内に従って左に折れると、旧大社駅舎が見えてきました。

駅とは思えぬこの風格、これは一見の価値ありです。

f:id:nikonikotrain:20140914135747j:plainこの駅舎は1924年大正13年)に建てられたもの。築90年(訪問時)と思えないほど、美しい姿を今にとどめています。

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駅舎の中に入ることもできます。見学可能時間は9:00~17:00、入場無料です。
※2021年2月1日から2025年(令和7年)12月20日まで保存工事のため残念ながら見学はできないようです。
旧大社駅(※保存修理工事中~R7年12月20日まで) | しまね観光ナビ|島根県公式観光情報サイト (kankou-shimane.com)

観光案内所、窓、天井、照明。この空間の美しさ!

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旅館案内や時刻表、運賃表など、廃止当時の掲示物もそのまま残されています。

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駅舎の片隅には、赤いタブレット閉塞器がありました。単線区間の通行手形としてかつて一般的に使われていたタブレット、隣の駅の駅員さんと専用電話で通信しながら決められた手順で操作すると、この赤い器械からメダルのようなタブレットが取り出せるようになります。1区間で1度に取り出せるタブレットは原則として1つだけ、つまりそれを持っている列車だけがその区間を走ることができる通行手形のようなもので、こうすれば反対列車とぶつかる心配もありません。

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改札口跡を通り、ホームに出てみました。駅名板や出口の表示があり、現役当時の様子が偲ばれます。

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f:id:nikonikotrain:20140914135150j:plain駅舎に接するホームの向かいにもう1本のホームがあり、草むしてはいますがレールも残っていました。ホームの長さは長く、かつて長編成の列車が発着し大いににぎわっていたのでしょう。
ただ建物を箱として保存するのではなく、掲示類やレール、ホームなどもまるごと、当時の姿のままで保存されていることで昔の様子を想像でき、ここが駅であったのだということが強く感じられ、非常に見ごたえのある旧大社駅でした。

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一畑電車松江しんじ湖温泉

旧大社駅を後にして出雲大社前駅からふたたび一畑電車に乗り、松江に戻ります。
ピンクのしまねっこ号は「特急 電鉄出雲市」の表示。向かいのホームの黄色い南海車が松江しんじ湖温泉行きでした。行きは川跡で乗り換えが必要でしたが、帰りは松江まで直通だったので気が楽です。
運転席の窓に掲げられた行先表示は「松江温泉」となっており、松江しんじ湖温泉に改称される前のものがいまだに使われていて、何ともおおらかです。

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雲州平田駅の車庫では、並ぶ電車の顔ぶれが行きとは変わっていました。

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松江しんじ湖温泉に戻って来ました。

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ぐるっと松江堀川めぐり遊覧船で松江の町を水上観光

松江ではまず、堀川めぐり遊覧船に乗って松江の町を水の上から観光しようと思います。しんじ湖温泉駅からバスに乗って松江城へ。城の近くには島根県庁もあり多くのバス路線が集まってくるうえ、同じ系統でも方向によってルートが違い片方向だけしか通らない停留所や、ぐるっと回ってまた元の道に戻るルートなど、バス路線も複雑で難解です。とりあえず船の乗り場は城の近くという認識だったので松江城に行くバスにのり、松江城県庁前で降りてみました。ここから遊覧船乗り場までは5分程度歩いたので、もっと近くの停留所があるのではないかと思いますが、とにかく無事乗船場所に着くことができたので良しとします。なお、松江しんじ湖温泉駅からバスに乗らずすべて歩いても大手前遊覧船のりばまでは20分程度らしいのですが、バス乗り放題のチケットを持っていると、近い距離でもバスに乗りたくなってしまい、運動になりません。

ぐるっと松江堀川めぐりは、10人から12人乗りの舟で松江城のまわりの堀、およそ3.7㎞のコースを約50分で一周する遊覧船です。途中3か所の船着き場があり、各船着き場間の区間利用もできるので、船に乗ったり降りたりしながら市内観光をすることができます。もちろん、乗った場所から再び同じ場所まで、一周での乗船も問題ありません。乗船券は1500円で「一日乗船券」となっているので、短区間だろうと一周だろうと、また何回乗ろうと同額です。縁結びチケットの提示で乗船券の割引があります。
舟には靴を脱いで座って乗ります。テント生地の屋根がついていますが、コースの途中に4か所、クリアランスの低い橋があり、そのままだと橋をくぐる際に屋根が橋にあたってしまうので、船頭さんの操作で支柱が倒れ、屋根を低く折りたためるような機構がついています。当然乗船しているお客さんも体を低くかがめなければならず、乗船すると船頭さんの指導のもと、体をかがめる「練習」をしてから航行します。

ぐるっと松江堀川めぐり (matsue-horikawameguri.jp)

<ぐるっと松江堀川めぐり 2021年9月現在の情報>
運航時間   9:00-16:00/17:00/18:00(時期により終了時刻が異なる)
所要時間 約50分(一周乗船の場合) 
料金(一日乗船券) 大人1500円 小人(小学生)800円
      団体割引、外国人割引、障がい者割引あり
      有効期間内の縁結びパーフェクトチケット提示で割引あり

大手前船着き場には多くの舟が待機していました。乗客がいっぱいになり次第順次出航していきます。乗船は舳先から、乗った人から奥に詰めて座っていくので、最後に乗れば景色が良く見える先頭の席に座ることができます。

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出航して少し進むと、小泉八雲の旧居や武家屋敷が並ぶ「塩見縄手」という通りが見えてきます。

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ふれあい広場の船着き場を経由して、今度は幅が狭く草木の生い茂る水路を進んで行きます。ジャングルクルーズのようで冒険気分が高まります。

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もともと頭上に余裕がない橋も多いですが、とうとう体をかがめてくぐる低い橋が現れ、乗客一同、練習の成果が試されます。

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現代の町の商業地区や、住宅地の路地裏のようなところなど、移り変わる景色がいろいろな町の表情を見せてくれて、変化にとんだ楽しいクルーズです。

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逆光にシルエットが浮かぶ松江城が見えてくると、ゴールはもうすぐ。乗船した大手前船着き場に到着して、楽しい舟の旅が終わりました。

 

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現存12天守の1つ 国宝松江城

江戸時代かそれ以前に建設された天守が現在も残っているお城は日本全国に12か所あり、現存12天守と呼ばれています。現存12天守のうち5天守が国宝にしていされていますが、松江城はその1つです。
松江城は別名千鳥城とも呼ばれ、1611年(慶長16年)に築城されました。現存12天守の中でも、広さは第2位、高さは第3位とのことなので、現代の日本で見ることができる江戸時代から残る天守の中では、比較的規模の大きいものということになります。

<松江城 2021年9月現在の情報>
天守営業時間 4/1~9/30 ;    8:30-18:30(受付終了18:00)
       10/1~3/31 ;  8:30-17:00 (受付終了16:30) 
天守入場料 大人680円 小人(小中学生)290円
      団体割引、外国人割引あり
      有効期間内の縁結びパーフェクトチケット提示で割引あり

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昔のままの急な木の階段を登ってたどり着いた天守からは松江市街と宍道湖が一望できました。

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松江城からはバスで松江駅に戻り、隠岐イカ丼と松江おでんの島根グルメで旅のしめくくり。食後は空港連絡バスに飛び乗り、米子空港からの最終便で羽田に戻りました。

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多くの見どころを巡り、観光もグルメも満喫した出雲、松江の日帰り旅。多少の慌ただしさはありましたが、意外にも多くの場所を巡ることができ、大満足の1日でした。

 

2014年9月