歴史のドラマやロマンを今に伝えるお城は、ひとつの人気の観光スポットです。威風堂々とした佇まいに味わいや風格を感じたり、その歴史や関係する人物に思いを馳せたり、楽しみ方はいろいろですが、お城はたいてい見晴らしの良いところに建てられているので、展望台のようにそこからの景色を眺めたり、お城まで登るプロセスを楽しんだりということもまた、ひとつのお城の楽しみ方と言えるでしょう。
見渡した景色の中に列車の姿をみつけたり、お城に向かう乗り物を楽しんだり、そんな乗り物好きがワクワクする愛媛のお城を、2021年10月に訪れました。
古くて新しい大洲城
愛媛県の県庁所在地松山市の南西40㎞ほどのところにある大洲市は、肱川(ひじかわ)のほとりに開けた城下町です。松山と宇和島を結ぶJR予讃線の特急「宇和海」に乗れば松山から大洲まで40分弱で行くことができます。
アンパンマン列車も走る 特急宇和海号
特急宇和海号には1編成2両のアンパンマン列車があって、松山と宇和島の間を行ったり来たりしています。宇和海号はおおよそ1時間に1本の運転、片道1時間半弱の道のりなので、宇和海のうち3本に1本がアンパンマン列車で運転されていることになります。
2021年10月時点での宇和海号のアンパンマン列車は以下のとおりですが、2022年11月時点でも下記に変更はありません。
宇和海4号 宇和島6:35---松山8:02 宇和海5号 松山8:10---宇和島9:30
宇和海10号 宇和島9:55---松山11:20 宇和海11号 松山11:27---宇和島12:47
宇和海16号 宇和島12:55---松山14:16 宇和海17号 松山14:28---宇和島15:51
宇和海22号 宇和島16:02---松山17:25 宇和海31号 松山22:00---宇和島23:19
宇和島からやって来た松山行きの宇和海号が伊予大洲駅に入って来ました。それを見守るようにそびえるのが大洲城です。
宇和海のアンパンマン列車は2両編成です。ほとんどが自由席ですが、1両の3分の1ほどの区画だけ指定席が設定されています。
松山に向けて出発していきました。
通常の宇和海号は青と赤のアクセントがかっこいいN2000系と呼ばれるディーゼルカーが多く使われています。
伊予大洲駅には、観光列車「伊予灘ものがたり」も発着しています。2021年10月は写真のキハ47形車両の2両編成でしたが、2022年からはキハ185形の3両編成に変更されています。
この写真のキハ47形時代の伊予灘ものがたりに乗車したときのようすはこちら。
高い天井の伊予大洲駅舎。
コミュニティバス「ぐるりんおおず」に乗って大洲城へ
伊予大洲駅から大洲城までは歩いても25分程度ですが、「ぐるりんのおおず」という市内循環バスに乗れば12分ほどでアクセスできます。
市内循環バス「ぐるりんおおず」の運行について - 大洲市ホームページ (city.ozu.ehime.jp)
ぐるりんおおずは、大人150円、子供100円で利用できます。運行本数は多くないのであらかじめ時刻表で時刻を確認しておいたほうが良いのですが、ウェブサイトに掲載されている時刻表で見落としがちなのが、右回りと左回り、いずれに乗っても駅から城までは同じルート、同じ所要時間で行けるのですが、右回りと左回りがそれぞれ独立した時刻表になっているので、両方を見なければならないというところ。
現時点での発車順の時刻を以下に記載しておきますが、時刻変更などがあるかもしれないので、利用の前には念のため公式サイトなどを確認してください。
<駅からお城へ>
右回り1便 大洲駅前7:53---大洲城前8:05 (日祝、お盆、年末年始運休)
右回り2便 大洲駅前8:13---大洲城前8:25 (日祝、お盆、年末年始運休)
左回り1便 大洲駅前9:59---大洲城前10:11
右回り3便 大洲駅前10:59---大洲城前11:11
左回り2便 大洲駅前11:49---大洲城前12:01
右回り4便 大洲駅前12:49---大洲城前13:01
左回り3便 大洲駅前14:09---大洲城前14:21
右回り5便 大洲駅前15:09---大洲城前15:21
左回り4便 大洲駅前15:59---大洲城前16:11
右回り6便 大洲駅前16:59---大洲城前17:11
<お城から駅へ>
左回り1便 大洲城前8:56---大洲駅前9:09
右回り3便 大洲城前9:56---大洲駅前10:09
左回り2便 大洲城前10:46---大洲駅前10:59
右回り4便 大洲城前11:46---大洲駅前11:59
左回り3便 大洲城前13:06---大洲駅前13:19
右回り5便 大洲城前14:06---大洲駅前14:19
左回り4便 大洲城前14:56---大洲駅前15:09
右回り6便 大洲城前15:56---大洲駅前16:09
左回り5便 大洲城前18:06---大洲駅前18:19(日祝、お盆、年末年始運休)
利用の際にもうひとつ注意したいのが、大洲駅前も大洲城前も、同じ便名のバスが2度通るということです。例えば、大洲駅前に9:09に着いた左回り1便は、大洲駅前からお城とは反対方面の市街地を一回りして大洲駅前に戻ってきて、9:59に2回目の大洲駅前を発車、そこからお城方面に向かいます。間違えて1回目に大洲駅前を出る便に乗ってしまうと、市街地を1周してまた駅に戻り、そこからやっとお城に向かうので、1時間もバスに乗っていることになってしまいます。このように、駅前も城前も、同じ便名のバスが2回やってくることになるため、便名よりも発車時刻を意識して利用したほうが良いでしょう。
ぐるりんおおずは小型のバスです。
大洲城前のバス停を降りると、お城方面の案内があります。
バス停からお城に向かう途中の路地にある味のある建物は、古民家をリノベーションしたホテルだそうです。
お城に向かって坂道を登って行きます。
だんだんと大きくなってくるお城と、重くなってくる足取り。坂を登りきると大洲城の入り口です。バス停からゆっくり歩いて10分ほどで到着しました。
昔の姿に復元された大洲城
大洲城の興りは1331年、伊予国守護宇都宮豊房によって創建されたものだそうですが、主はいろいろと入れ替わり、戦国時代以降は戸田勝隆、藤堂高虎、脇坂安治、加藤貞泰などが城主を務めたとのこと。先代の天守は慶長年間(1596~1614年)に建てられたもので、明治維新後、廃藩による城郭廃止令は免れたものの、傷みがひどかったため1888年(明治21年)に取り壊されてしまいました。それから100年以上の時が過ぎ、かつての天守の姿を取り戻したいという市民の熱い想いから、明治期の古写真や、江戸期の「天守雛形」と呼ばれる木組模型などの史料を基に当時の技術、工具にこだわって再建され、2004年(平成16年)に完成したのが現在の天守です。
城内に入ると、木の構造が美しい空間が広がっています。築17年が経っているとは言え、まだまだ色合いが新しい木材は、長年の時を経た風格こそありませんが、400年も昔の建造物の新築時代を見ているようで、時空を超えた、得難い貴重な体験をさせて頂いている感じがします。
400年前のつくりなので階段も相当急ですが、さりげなく滑り止めなどが設置され、現代の安全に対する配慮もなされています。子供も初めて目にする昔のお城という空間に目を輝かせ、この急な階段も手をつきながら得意げに登っていました。親としては少々ヒヤヒヤしますが、がんじがらめの安全性の中では経験できない何かを得てくれればと思います。
私が初めてお城を訪れたのは、小学生時代に行った松本城でしたが、昔のお城の建物の迫力に大変感動したものでした。松本城は残存12天守と言って昔のままの天守が残る貴重なお城なのですが、当時はそんなことも知らず、他のお城もこうした昔ながらの風格ある空間が残っているものかと思っていました。ところが、次に訪れる機会があったお城は、みてくれこそお城の形をしていますが、中は蛍光灯の下にガラスケースがならぶ博物館で、エレベーターまで完備されているのを見て、ひどくがっかりしたのを覚えています。
大洲城の再建にあたっても、コンクリート造りのお城型博物館ではなく、よくぞ昔の姿を復元してくださったものだと、少年時代のがっかり感を思い出しながら、大洲の方々や再建に関わった方々のお城に対する思いに胸が熱くなりました。
大洲城から見る予讃線
川に面した高みにある大洲城は眺めも良いです。北を見れば、肱川(ひじかわ)を渡る予讃線の鉄橋と、大洲の市街地が見えます。
ひときわ大きいピンク色のビルの少し左が伊予大洲駅。
東を見れば、国道56号線が肱川を渡る肱川橋が見えます。その向こうの山の頂上にある草地は富士山(とみすやま)公園。大洲の市街地は肱川によって北と南に分かれていますが、伊予大洲駅があり大型のビルも建つ北側の市街地に対し、お城がある南側には市役所や観光スポットが集まっています。
踏切の音が聞こえ山のほうを見ると、1両のディーゼルカーが走って来るのが見えました。
伊予大洲駅を見ると、いま走ってきたディーゼルカーを中心に左右にも列車がいて、ひとときの賑わいがありました。
こんどは、伊予大洲駅でさきほどの列車と交換した下り列車がやって来ました。
こちらは2両編成ですが、前後の車両の大きさが違う、ちぐはぐな姿に愛嬌を感じます。
普通列車が走り去りしばらくすると、アンパンマン列車の特急宇和海がやってきました。宇和海のアンパンマン列車は1本しかありませんので、さきほど伊予大洲駅で見送った松山行きの車両が松山で折り返してきたものです。
山裾のカーブを高速で走り抜ける宇和海号は、カーブでもスピードが出せる振り子式という仕組みの車両が使われています。このアンパンマン列車の2000系ディーゼルカーは、世界初のディーゼルカーの振り子式車両です。
お城からの見晴らしが良いので、けっこう長い間列車の姿が追えて楽しいです。
「大洲炉端 油屋」で郷土料理を楽しむ
お城見学のあとは昼食に。懐かしい町並みの中を歩きます。
訪れたのは「油屋」さんです。お城からは歩いて10分少々で到着。
白壁の蔵のような建物の油屋。駐車場もいっぱいで、人気の店のようです。
注文したのは「とんくりまぶし」「さつま汁定食」「南予の鯛めし定食」の3点。
こちらは とんくりまぶし 1300円。大洲は県内生産量1位を誇る栗の産地なのだそうですが、その大洲産の栗と豚肉を甘辛く仕上げてご飯に乗せたもの。最初はそのまま、途中で出汁をかけて、というひつまぶし方式で食べる大洲の新しい郷土料理で、この油屋が発祥なのだとか。
さつま汁定食 950円。さつま汁とは、焼いた魚と味噌をすり潰し出汁で延ばしたもので、冷や汁の親せき、冷たくない冷や汁のようなものです。ごはんにかけて食べますが、これがまたいくらでもご飯が進んでしまうおいしさ。
南予の鯛めし定食 1350円。鯛めしというと、鯛の炊き込みご飯をイメージすることが多いかもしれません。愛媛でも、松山あたりの中予地方では炊き込みタイプの鯛めしがメジャーらしいですが、宇和島など南予地方で鯛めしといったらこれ。鯛の刺身を、醤油ベースの出汁に生卵を落としたタレと混ぜ、ご飯にかけて食べるものです。豪快で奥深い味わいは、やっぱりご飯が進んでしまいます。
カウンター席、テーブル席、座敷と、席のバリエーションも豊富な油屋で、大洲の味を堪能しました。
アンパンマン宇和海号で松山へ
昼食後は、特急宇和海に乗って松山に向かいます。もっと大洲の町をゆっくり見たかったのですが、その後の予定の都合で時間がありませんでした。後ろ髪を引かれる思いで列車を待っていると、やってきたのはアンパンマン列車。さきほど大洲城で見送った宇和島行きが折り返して戻ってきたものです。大洲滞在のバイオリズムがアンパンマン列車のダイヤとぴったり合っていたようでした。
外見は派手ですが、車内のアンパンマン感は薄く、天井に一部キャラクターが描かれているだけでした。JR四国のアンパンマン列車はいろいろな種類がありますが、それぞれアンパンマン濃度は異なります。
アンパンマン列車ファミリーの中でも変わり種の、アンパンマントロッコと、ゆうゆうアンパンマンカーの様子はこちらの記事でご紹介していますので、よろしければご覧ください。
宇和海号の伊予大洲から松山までは40分ほど。途中、伊予市駅の近くで少しだけ瀬戸内海が見えました。
松山駅に到着。いまは高架化工事が進められていて、近い将来高架駅になる予定です。
松山駅では、宇和島方面の宇和海号と、高松、岡山方面のいしづち、しおかぜ号が同じホームに縦列停車します。このホームは改札口に面したホームなので、松山で乗り降りする人も、宇和海といしづち、しおかぜを乗り継ぐ人も、階段を上り下りすることなく、平面だけで移動できます。
奥道後温泉 壱湯の守 に宿泊
松山駅前から市内電車で道後温泉へ。市が運営する路面電車ではなく、私鉄の伊予鉄道が運営しているので「市電」ではなく「市内電車」と呼ばれています。
まだまだ現役の古い車両は壁や床が木で、とても味わいがあります。
市内電車なので駅のきっぷ売場や改札口などは要らないのですが、道後温泉駅には立派な駅舎があり、スターバックスが入居していました。
道後温泉駅から宿の送迎車に乗り奥道後温泉へ。本日泊まるのは、奥道後温泉 壱湯の守。平地と山地の境目あたりにある道後温泉に対し、がっつり山の中に入ったところにあるのが奥道後温泉で、道後温泉と違い、山の中の温泉の雰囲気があります。送迎車の運転手さんの話では、奥道後温泉は湯量も豊富なので、湧き出た温泉は奥道後で使うだけではなく、一部道後温泉への配湯も行っているのだとか。
壱湯の守は渓谷に沿った細長く巨大な建物が特徴的なホテルでした。宿泊していた部屋から食事会場や浴場に行くのに延々と廊下を歩き、建物の長さを十分に堪能できました。長い廊下の途中には、ピアノが置かれた渓流を見下ろすラウンジ(というか休憩スペース)がありました。
食事会場のレストランの外にはプールがありましたが、夏季だけの営業のようでした。廊下の窓から見下ろした渓流の水は透き通っていてきれいです。
谷底で絡み合う水色の屋根は露天風呂。湯舟の数も多く、源泉浴槽もあったり、湯舟をハシゴしながら楽しい温泉時間を過ごせます。左側の少し白っぽい水色っ屋根からロープが出ているのが見えますが、ここは昔ロープウェイがあったところ。残念ながら今は廃止されてしまっていますが、ロープや鉄塔、駅などは残っているようでした。
大都市に浮かぶ松山城
奥道後温泉に宿泊した翌朝、ふたたび宿の送迎車で道後温泉駅まで送っていただきました。道後温泉駅舎の前に停まっている濃い緑の車両は「坊っちゃん列車」。
道後温泉といえば、夏目漱石の「坊っちゃん」の舞台としても有名ですが、坊っちゃんにも出てきた「マッチ箱のような列車」を再現したのがこの坊っちゃん列車。駅前の保存展示のように見えますが、この車両、しっかり走ることができ、乗車もできます。
こちらの記事で坊っちゃん列車をご紹介しています。
道後温泉から市内電車に乗って、松山の繁華街、大街道(おおかいどう)へ向かいます。電車を待っているときに反対側のホームに到着した道後温泉止まりの電車は、低床式の新型車両でした。
町のど真ん中からロープウェイに乗る
大街道で市内電車を降り、商店街を5分ほど歩くと、ロープウェイとリフトの乗り場があります。県庁所在地の繁華街のすぐ近くにロープウェイがあるとは少し驚きますが、このロープウェイに乗って松山城に向かいます。
ロープウェイのすぐ横にはリフトがあり、切符は共通なのでどちらに乗ってもOKです。往復券を買って、行き帰りでロープウェイとリフトを使い分けることもできます。
リフトはシングルリフトで、一人乗りなので小さな子供をひざに乗せて利用することはできず、ひとりで危険なく座れないと乗ることができません。
〔松山城〕
ロープウェイ・リフト片道券 大人270円 小人140円
ロープウェイ・リフト往復券 大人520円 小人260円
総合券(ロープウェイ・リフト往復+天守観覧セット) 大人1,040円 小人420円
天守観覧券 大人520円 小人160円
登りはロープウェイに乗ることにしました。すぐ横にリフトが併設されているのが見えます。
ロープウェイがゆっくりと動き出しました。だんだん遠くなっていく町並み。
ビルが建ち並ぶ市街地を挟んで、奥に山並み、手前に森とロープウェイ。都市と山が近いというのが松山の魅力の一つかもしれません。
下りのロープウェイとすれ違い。町並みも小さくなってきました。
3分ほどの乗車で、ロープウェイは山の上の駅に到着しました。山の上の駅も、ロープウェイとリフトの駅が併設されています。リフトを利用すると所要時間は6分とのこと。
ロープウェイを降りてからもお城までは上り坂を10分ほど歩かなければなりません。
山の上は平らで、広場のようになっていました。その向こうに天守が見えます。
広場からの見晴らしは大変よく、松山の町が一望できます。
観覧車があるのは伊予鉄道の松山市駅。JRの松山駅とは少し離れています。
連なる石垣、塀、櫓。山の上によくこれだけのものを造ったなと思います。
現存12天守のひとつ 松山城
松山城があるのは標高132mの勝山の山頂です。1602年に伊予正木城城主 加藤嘉明が築城開始、25年の歳月を経て1627年に完成したそうです。その後、蒲生忠知、松平定行と城主が変わり、以降は松平家により代々城主が務められました。1784年には落雷により天守が焼失しましたが、再建され1854年に落成、これが現在も残る天守です。
江戸時代以前に建てられた天守が残る城は日本全国で12か所しかなく、これらは「現存12天守」と呼ばれています。愛媛県には松山城のほか宇和島城も江戸時代のものが現存しており、1県に2城も現存天守があるのは愛媛県だけです。
江戸時代から150年以上も風雪に耐えてきた天守。
お城から眺める松山市街。
歴史的な建造物が見下ろす現代の都市。このギャップがまたおもしろいです。
ビルが建ち並ぶ都会の真ん中にぽっかりと浮かぶ城郭は、時空を超えた別天地のようです。
松山城は連立式天守と言って、天守と櫓、それらを繋ぐ渡櫓が連なって建っているので、中を歩いていてもちょっとした迷路のようで冒険心がくすぐられます。
天守と連結された建物群は昭和43年に再建されたものだそうですが、現存建造物とうまく調和し、再建されたことを感じさせません。
町の中にオレンジの電車たちが集う空間がみえました。伊予鉄道の古町(こまち)駅に併設されている車庫です。古町駅は路面電車の市内電車と普通の電車の郊外電車の接続駅のひとつで、郊外電車の大きな車両と市内電車のちいさな車両が仲良く同じ車庫に収まっている光景は、ここならではのもの。
残念ながら松山城も時間の余裕がなく、駆け足であわただしく見学することになってしまいました。松山城は古い建造物と天空の別天地の空気感をゆっくり味わいたい空間でした。最低でも1時間半、時間が許せば2時間でも3時間でも、この城郭でのんびりしてみたかったです。
いつか再訪することを心に決め、帰りはリフトで山を下りました。
だんだんと大きく見えてくる町並み。
山と都市が隣り合わせで、温泉まである松山は、一度住んでみたいと思わせる素敵な町でした。
あわただしく巡った大洲城と松山城ですが、どちらも建物と景観のすばらしさ、美しさに魅了されました。お城から見える鉄道、お城に行く鉄道もバラエティに富んでいて、乗り物好きならさらに楽しいこれらのお城に、ぜひまたいつか訪れる機会をつくりたいと思っています。
2021年10月