そこに線路があるかぎり

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【ウズベキスタン】タシケントの暑い夏 シティーツアーバスでのお手軽市内観光と鉄道博物館見学(2017年)

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 中央アジアウズベキスタン共和国の首都タシケントは、古くはシルクロードの中継地として栄えたオアシス都市です。ソ連時代の人口の多い都市ランキングでは、モスクワ、レニングラード(現サンクトペテルブルグ)、キエフに次いで第4位という規模で、JETROのウェブサイトによれば2021年1月時点での人口は268万人、これは名古屋市の233万人よりも多く、大阪市の275万人に迫るところ(いずれも2021年1月時点)です。
2016年から2018年にかけて、そのタシケントを何度か訪れる機会がありましたので町のようすなどをご紹介してみたいと思います。
なお、この時期のウズベキスタンは、あらゆる面において変革の真っ只中。空港の入国審査が簡略化されたり、新紙幣が発行されたり、撮影禁止だった地下鉄が撮影可能になったり、訪れるたびに何かが変わっているという感じでした。記事は特記がない限り訪れた当時のことを書いていますが、現在は大きく変わっている可能性もありますのでご注意ください。

タシケントティーアーバスに乗る

手っ取り早く市内観光をするには観光バスが一番です。タシケントでは市の中心部、アミールティムール広場に面するホテルウズベキスタン前から2階建ての市内観光バスが出ていますので、これに乗ってみることにしました。
 

タシケントティーアーバス 概要 (2017年当時)

料金  : 75,000 スム(当時の公定レートで20USドルくらい)
所要時間: 約2時間
降車しての観光ポイント 3か所: 
・ 新市街のタシケントタワーを望む抑圧犠牲者メモリアルパーク(10分間)
・ 2014年にできた新しいミノールモスク (10分間)
・ 旧市街のハズラティ・イマーム広場 (20分間)
その他見どころを車内から見学

予約不要で、バス停にいきなり行って乗車でき、料金は運転手さんに直接現金で払いました。
出発時刻は毎時00分の1時間間隔(確か10時から18時)ですが、私が行ったときは乗ろうと思った便は「乗客が4人集まらないからキャンセル」とのことで、1時間後にまた来いと言われます。1時間後に出直すと乗客は結局3人だったのですが、無事出発してくれて一安心。
なお、いまウェブサイトを見てみたところ、6人が最小催行人数となっていました。
また、月曜運休だそうです。

ホテルウズベキスタン前から出発

 ツアーバスの発着所があるのはホテルウズベキスタン前。旧ソ連らしさを感じる、特徴的な意匠のホテルです。国名を冠したホテルなので、さぞかし豪華絢爛なロビーなのではと思い中に入ってみると、拍子抜けするほど質素で飾り気のない、それがまたソ連なのかも、ということを感じさせるインテリアでした。 

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ティーツアーのバスは赤い2階建ての車両で、よく目立ちます。席は自由席で、好きなところに座ることができます。2階席の後ろ半分がオープンデッキになっていたので、迷わずここを選択。

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イヤホンガイドは日本語もあり

このバスにはイヤホンガイドがあり、車窓のガイドをしてくれます。このガイドはチャンネルごと言語が違い、全部で8言語に対応。なんと有難いことに日本語チャンネルもありました。

イヤホンガイドチャンネル
1.ウズベク
2.英語
3.ドイツ語
4.ロシア語
5.フランス語
6.スペイン語
7.日本語
8.中国語

残念ながらオープン席は外の騒音でイヤホンの音声が聞きとりづらいことがあるのと、暑さで耳に汗をかいたりするので、しっかりガイドを聞きたい方は屋内席に座ることをおすすめします。
バスはホテルウズベキスタン前を出発。本日の気温は40℃、屋内席は冷房が効いていて快適ですが、バスが走り出せばオープン席も風が気持ちよく、40℃という暑さを忘れさせてくれます。バスはタシケントタワーを左に見て走り、最初の下車観光ポイントに到着しました。
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タシケントタワーを望む 抑圧犠牲者メモリアルパーク

最初の下車観光ポイントは抑圧犠牲者のメモリアルパークウズベキスタンは古くから帝政ロシアソ連などによる抑圧に苦しんできた歴史もあり、それを伝える博物館を中心に造られたのがこの公園で、ここはもともと収容所があったところなのだとか。
現在はとてもきれいに整備され市民の憩いの場となっていて、川とタシケントタワー、そしてドーム屋根の博物館の眺めが印象的です。結婚式の写真撮影か、ウェディングドレスとタキシード姿のウズベク新郎新婦とカメラマンの姿もありました。

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2014年に完成したミノールモスク

バスはメモリアルパークを出て住宅街の中を走り、次の降車見学場所、ミノールモスクに到着しました。川沿いに建つこのモスクは2014年完成とのことなので、まだ新しいです。入口の額縁のようなアーチ(イーワーンと言うらしい)に施されたモザイクや、奥の礼拝堂の青いドーム、2本の尖塔が青空の下に映え、前庭の植栽とともに清潔感のある空間を作り出しています。

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イーワーンのモザイク模様、回廊にかかる雁木のような木造柱と天井に施された意匠に目を奪われます。そして何より、日陰というのが有難い…。

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古いモスクと神学校 ハズラティ・イマーム広場

 ミノールモスクを出たバスは再び市内を走り、1966年に起きた大地震のモニュメントなどを車内から見て、最終降車地ハズラティ・イマーム広場に着きました。ここには16世紀に建てられたというモスクや神学校、大学、図書館などが広場を中心に集まっている場所です。ここでの停車時間はいままで2か所よりも長く、20分ありました。
さきほどのミノールモスクとはうって変わって、歴史を感じさせる建物が醸す重厚感が素晴らしく、見ごたえがあります。 

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ただ、1日の中でも最も暑い昼過ぎの時刻、強い日差しを浴びながら石に囲まれた広場にいるのはなかなか辛いものがあり、もっと見ていたいという気持ちと、早く日陰(できれば冷房の効いた室内)に行きたいという気持ちの葛藤が・・・。

ハズラティ・イマーム広場見学を終え、またバスのオープン席から市内の景色を眺めつつ、出発地のホテルウズベキスタン前に戻ってツアーは終了。2時間という短い時間ではありましたが、とても楽しめるツアーでした。ひとつだけ言うならば、途中降車しての散歩時間があることを考えると、暑い時期は気温の高い日中の利用はできるだけ避けたほうが、より楽しめるかもしれません。

タシケント鉄道博物館を見る

シティバスツアーに参加した翌日は、タシケント中央駅前にある鉄道博物館に行ってみました。 

入場料は外国人料金で10,500スム(2017年当時の公定レートで2.5USドルくらい)でした。
入り口前にも緑のSL、そして柵の向こうの園内にも緑のSLが見えます。

 

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園内に展示されていた緑のSLは、とにかく強そうな感じです。

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もともと引き込み線とかヤードだった土地を活用したのか、鉄道博物館の敷地は細長いです。遊覧用らしいトロッコ車両もありましたが動いていないようでした。

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 展示車両のほとんどは、なぜか連結器で前後の車両とぴったり連結されているという不思議な展示方法をされています。連結などせず、車両ごとに少し間が空いていれば、車両の顔も見やすいのですが。
また、破損防止なのか、車両のガラスは黒い板でふさがれていて、独特の顔つきになっている車両も多いです。

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無骨な形状と共産圏らしい緑の塗装に、得も言われぬ迫力を感じます。

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鉄道博物館はそれほど広い敷地ではありませんでしたが、形状も塗装も特徴的な車両たちを見て、異国の鉄道の魅力の片鱗を楽しむことができました。  


2017年7月